三文の得

きのうは循環器内科の定期健診、早起きは三文の得、早くいったら予約時間より早く診てくれた。

待合室のテレビで、ペルー料理のことをやっていて、ゲストの芸人が「ペルー料理は存じ上げないのです」、ジョークでもなさそう、若者(おばさんも)たちの変な敬語(「○○してもらってもいいですか」)にはもう馴れたつもりでも、料理を敬うのは、いくらなんでもだ。
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構内の薬局で薬をもらってもまだ9時半、いつもなら11時頃になっているはず、三文どころじゃない。

二子玉川の玉川税務署に行く。
おととい頑張って確定申告書を仕上げたのだ。
バス~電車という行き方が安上がりなのだが、あえてタクシーに乗る。
障がい者用のタクシー券を、なにかのときのために大事に大事にとってあったのが、幸いに何もなかったし、こないだのスペインレストランもパパの車で送ってもらったので、三月末に期限切れになるのがあまっているのだ。
それでも、すぐバスが来るのだからタクシーなんて贅沢という考えが勝ちそうになるのだ。
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(一昨日の月)

美人の運転士さんが、混雑する環八を避ける細い道を良く知っていて、そういうと「この辺はよく知ってるのです」と、それでも嬉しそうだった。
税務署の受付も美人で「11000円、五月くらいまでには振り込まれますから待っていてください」、僕の払った税金が戻ってくるのだが嬉しいことだ。
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10時過ぎ、目の前の二子玉川シネマで、ひさしぶりに映画を見ようかと行ってみるが、時間が早すぎる上に、見たい映画が一つもない。
引きこもっているうちに、年を取り、嗜好も変わってきたようだ。
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暗いところに入るより、明るい日を浴びて多摩川べりを歩こう。
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霞んで富士は見えなかったが、きらきら光る春の川の流れはいいものだ。
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護岸工事をして以前のような野趣がなくったのは残念、これでは西部邁だって自裁できそうもない。
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爺が死んだことなど知らないだろう若い人たちが、中洲で犬を遊ばせていて、笑い声が風に乗って聞こえてくる。
流木に座っている男に大きな犬がじゃれかかって、男があやうく後ろの川に落ちそうになって、それでまたみんなが笑う。
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川のほとりにある公園では保育園の子たちが思い思いに遊んでいる。
ドッグランにキッヅランだ、ジジはウオーク(とションベン)。

歩いているうちに調子がでてきたので、バスに乗らないで、切通しの急坂を登ることにした。
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(奥まった家が吉行邸)

「上野毛の旦那」、吉行淳之介が宮城まり子と住んだ家の前が自然公園になっていて、坂を上る前に一休みする。
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大きな椿の奥の林から鴬が上手に鳴く。
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坂を登ったところが環八、せんじつ「寿司屋のさっちゃん」に会ったところだ。
大枚一万円が戻ってくるのだから、この間は見送ったサンドイッチやに入ろうかと思ったが、メニューに1800円とあると、サンドイッチごときに、とケチの精神が頭をもたげる。
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向いにある、これまた以前「気どってやらあ」と入らなかった蕎麦屋に、11時半までの15分をあちこちして入る。
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気どらずにランチセット、それも「ひじき、大豆、にんじんなどの混ぜご飯・限定二十食と盛り蕎麦」のセット1100円を頼む、粋じゃなくてもいいのだ。
蕎麦がうまくて蕎麦だけお替り、を我慢して、混みだした店を出てバスで帰ってきたら、サンチがもう帰ったのと寝ぼけて僕を見上げた。

三文の得で楽しんだ半日だった。
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Commented by doremi730 at 2023-03-08 10:35
美味しそうなお蕎麦に目が釘付けになりました(^^;

>ペルー料理は存じ上げない
上るをつけるから人が対象の敬語になってしまうんですよね。
存じませんなら謙譲だと思っている私もオカシイですか?
コロナ以降人と全く話さなくなり、言葉遣いが乱れてきています(^^;
Commented by miyabiflower at 2023-03-08 11:47
「あなたはだぁれ?」の木がある場所、
きのう想像したとおりぽかぽか春のような光がありますね^^
きょうは少し風があるけれど、おひさまいっぱい♪

コメントのお返事に宛名を書き忘れていたと、先ほど気づきました。
ごめんなさい。
上から二つ目はsaheiziさん宛てです。

散歩道でツクシとたんぽぽをみつけました。
春になりますね^^
Commented by saheizi-inokori at 2023-03-08 11:54
> doremi730さん、存じませんなら問題ないですよね。
コロナ禍とは関係なくやたらに丁寧な言葉遣いが多くなりました。
Commented by saheizi-inokori at 2023-03-08 11:56
> miyabiflowerさん、あらまあ!あなたはたあれの木の写真を載せなかったですね。
なた豆の干からびたようなのが飾りのようにぶら下がっていました。
Commented by rinrin1345 at 2023-03-08 18:09
中身の濃い1日でしたね。宮城まり子と吉行淳之介が住んだ家のあとがあるんですか?しらなかったです。静岡の浜岡にねむの木学園があってそこが磐田の方に移転して老人と障害者が暮らせる施設を作ったとか、行ってみたいと思ってました
Commented by chic-uni at 2023-03-09 08:11
saheiziさん、おはようございます。
↑確かに年齢とともに嗜好が変わりますね?
自分も周りも変化しているようです。
美空ひばりさんの「川の流れのように」……。
今、私は拘りがなくなって楽になり、あるがままで
十分幸せ、有り難いと思えます。(先が見えた?!)
何ごとも捉え方、考え方ひとつですね?
先日新聞紙上で「思い出は老いの身の宝物」という言葉を見つけ、
切り抜いて日記帳に貼っています。
ブログを通してsaheiziさんとのご縁も大切な宝物です!
お互いに元気で楽しく行きましょう!(^^)
Commented by tanatali3 at 2023-03-09 08:18
二子玉川界隈を散歩し昼食のセットを食べた気になりました。いい日和ですね。
Commented by saheizi-inokori at 2023-03-09 08:40
> rinrin1345さん,家のあと、ではなくて今も「吉行」という表札のかかった家です。急な坂の入り口です。
Commented by saheizi-inokori at 2023-03-09 08:44
> chic-uniさん、思い出は宝物であり、生きていく糧でもありますね。
いいことも辛かったころも。
おたがいに、た・の・し・く!
Commented by saheizi-inokori at 2023-03-09 08:45
> tanatali3さん、ほんとにもったいないようないい日和が続きます。
Commented by ikuohasegawa at 2023-03-09 10:01
我が方よりそちらの方が春を感じます。
花のせいか、多摩川のせいか、蕎麦のせいか・・・。

Commented by saheizi-inokori at 2023-03-09 16:24
> ikuohasegawaさん、同じ地名でも日当たりや土壌の関係なのでしようか随分花の咲き方は違いますね。
多摩川のあの辺りはとても日当たりがいいです。
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by saheizi-inokori | 2023-03-08 09:47 | こんなところがあったよ | Comments(12)

ホン、よしなしごと、食べ物、散歩・・


by saheizi-inokori