シンクロの蕎麦を食いに
2023年 01月 17日
せんじつブログに書いた、シンクロの蕎麦屋に行こう。
池尻大橋から電車で二子玉川に出て、そこから成城学園前行きのバスに乗り、次太夫掘り公園で降りて、そこから歩いて行くコース、10年前に成城学園前から歩いて行ったコースの逆をとるのだ。
二子玉川でバスに乗ろうとしたら、携帯電話が鳴る、イケネ!きょうは1時から歯科医の予約を取っていたのだった、カイカイですっかり失念、次太夫堀のバス停で謝罪の返電。
バス停にいたおばさんに道を尋ねて、親切におしえてくれて「でも遠いですよ、20分はかかりますよ」と心配してもらった時に、「その先の交差点を左に」といわれた、その交差点がはっきりしないので、適当に歩く。
道路を水しぶきをあげて走る車に辟易していたら、野川に出て、この川沿いの小径なら気持ちよく歩けそうだ。
おりからやってきた工事関係のような青年に訊くと、あの三つ先の橋を左に曲がって、、と明快に教えてくれる。
道を訊くのが、楽しくなっているのだ、孔子先生の道は無理だから、歩く道を。
その先の信号と言われたが、青信号なので手前の信号を渡ろうとすると、さっきのお爺さんが走ってきて「そこじゃなく、あの信号です」と注意して下さる、喜多見の人の優しさよ。
笹の雪の豆腐屋、これは間違いない。
牡蠣蕎麦を頼んだが、待っている間に向こうの二人連れが酒を飲んでいるのを見たら、もう我慢の限界、五郎さんのように「すみません」と手をまっすぐに上げて、「あつ燗一本」。
お銚子をもてないほど熱いのを、口にもってくるとプンといい香り、熱燗もまたよしだ。
ぷりぷりした牡蠣と葱をつまみに、ときどき蕎麦もたぐりつつゆっくり一本の酒を楽しんだ。
10年前は、成城学園前から歩いてきたのだが、すでに6千歩を越しているので、無理はせず電車で一駅、成城学園前にでる。
バスまで時間があるので、上村珈琲の窓際で『天皇の世紀』を読む。
コーヒーがうまく本も面白い。
「アヘン戦争」「高島秋帆」「ハリス」、、名前だけ知っていた歴史上の事件や人物が、血肉を帯びて立ちあがってきて、生き生きと動き始める。
20分近く、くだらないことを延々と、だんだん興にのったか、声が大きくなったかと思うと「うるさいぞ」と一声、シュンとなる子供たち。
僕が、無意識で言ってたのだった、われながらちょっと怖いね。
4時前に帰宅、雨のなか、いい気晴らしになった。
歩いている間に、家に長男から送られてきた「富山のあんぽ柿」、こっちは牡蠣じゃない柿、やはりちょっとしたシンクロだ。
シンクロは甘く嬉しいものだ。
スマホでググれば?とかカーナビ買えば?と言われても、やっぱり聞くのが好き^^
明るいうちにお蕎麦と熱燗、これも好き!
母は富山出身で雨と飴が一緒でした。
豆腐やは根津の名をとったのでしょうか、淡い味をたとえる美しい言葉です。
命の果ての薄明かりという久保田万太郎の句の色紙が根津の店にあったような記憶があります。私はほぼ毎日豆腐を食べていますよ。
昨日は上方訛りもありました。
蕎麦屋の昼酒は最高ですね。
めったにやりませんけど。