無為の権力者・安倍と統一教会 「日本を壊した安倍政権」

ペースメーカーの電池の状態のチェックに病院に行った。
あと、０．７５～1年で切れる。
「切れるというのは、徐々にですか？」「いや電気だからバタっと」、そんならそうしようか、とちょっと不穏な考えも浮かんだ。
病院でパラパラと読んだ。
カバーをしてないから、出来るだけ多くの人に見えるように持って歩く。
１１人の評論家や学者、ジャーナリストがいろんな角度から安倍政権の負のレガシーを解き明かす。

まず、その冒頭の「安倍政権の７年半は何を残したのか？」（田中信一郎）から。

集団的自衛権による憲法９条の死文化、秘密保護法や共謀罪法による基本的人権の保障の宙づり、憲法５３条を公然と無視して国会を開かない、公文書の破棄や改ざんによる行政手続きルールの違反、辺野古埋め立てについて沖縄県の承認取り消しに対する行政不服申し立て、、、安倍政権の特徴は「法の停止」だった。
内閣法制局からNHKまで。おきて破りの人事権を行使して、行政・立法・司法・メデイアの四権をコントロール下においた。
しかし、アベはいわゆる「独裁者」のイメージとは異なる。
彼が行ったことは、自分やその友達への「チンケ」な利益誘導だ。
災害やコロナなどの対応はリーダーシップが必要とされるが、彼はそういうときの決断能力を欠いていた。

安倍政権とは、新たな規範を打ち立てるのではなく、規範を停止させて、あらゆる規範が宙吊りになった「例外状態」を作りだすことが目的だったのではないか、と田中信一郎は指摘する。

「例外状態」は、権力者に対して決断することを義務付けない。むしろそれは権力者を規範から解放し、無為でいることを許す。つまり「君臨すれども統治せず」。権力者に代わって政治を行うのは、「控えの間」にいる廷臣たちだ。つまり、ここにおいて権力者ではなく「権力への道」が決定的に重要になるのである。

安倍政権の全体性が把握しにくいのは、無為な権力者が、廷臣たちに思い付き的なやりたい放題をさせていたからだ（アベが周りの者たちから、気配りの人だとか優しいとか評されるのはそういうことなのだろう・僕）
そのために、アベのやろうとしたことはほとんどみな「道半ば」、宙ぶらりんになっている。
中途半端を許さないコロナがその終焉を促したわけだ。
鈴木エイト「安倍政権下でもたらされた統一教会との”歪な共存関係”の弊害」

12年１２月、政権を奪取した安倍は悲願である憲法改正のため、長期安定政権を目論んだ。組織票にとどまらず無尽蔵の人員を運動員やスタッフとして無償提供してくれる便利な教団を利用しない手はなかったのだろう。それまで教団と距離を置いていた安倍は、自身の政治的野心と引き換えに教団のアプローチを受け入れ悪魔の取引を結ぶ。
翌13年３月、都内で開かれた国際勝共連合の新会長就任式に多くの自民党国会議員が出席。そして７月の参院選での策動に繋がっていくという流れだ。

衆院選直前の１４年１０月、日本会長に復帰した徳野英治の講演会に、荻生田総裁特別補佐と中川雅治参院議員が来賓挨拶。
１５年８月、長年受理を拒んでいた文化庁が統一教会の法人名変更を一転認可（文科大臣は下村博文）、名称変更記念大会には６０人以上の国会議員から祝電が寄せられる。
１６年、共産党が一人区での野党一本化に協力する姿勢を示すと、国際勝共連合大学生遊説隊（ＵＮＩＴＥ）が出現、「憲法改正賛成」「安倍政権支持」「共産党批判」を掲げて街頭デモや演説活動を展開する。
ユナイトの催しには自民党衆議院議員が多数応援参加した。

長くなるので、続きはまた明日。
無為の独裁者を後ろから操ったのが統一教会なのか。
統一教会の政治的な理念が「自民党の憲法案などに反映されていないか、検証されなければいけない」という岩手県知事。

続け！正気の政治家たちよ！https://t.co/Jl3aNqKc9N

— 佐平次 (@saheiziinokori) July 15, 2022

統一教会は危険なカルトとして公安に監視され、改名も政府から10年以上拒否されていましたが、安倍政権が教会と懇意な山谷氏を国家公安委員長に任命し、改名も許可することで教会は悪名を隠すことができて大きな利益を得ました。これは憲法20条違反でしょう。 https://t.co/gJ3a8yy2CR

— 町山智浩 (@TomoMachi) July 14, 2022