小はん師匠の冥福を祈って

柳家小はん師匠が亡くなった、80歳、ああ、もう少し聴き続けたかった。
といいながら、さいごに聴いたのはもう7年前、まだ聴けると思っていた迂闊・油断だった。
「小春日和に聴くような」とはいえ、ときに辛辣な権力批判も交えた洒脱な芸だった。
僕のブログにのこしたのは、つぎの記事だ。
2015年11月26日ヤクルトホール
2013年11月28日ヤクルトホール
2011年11月24日紀伊国屋ホール
2011年1月20日人形町らくだ亭
それにしても、我ながらずいぶん落語だ能だって遊び歩いていたもんだ。
こういう記事を読み直していると誰か自分じゃない人のことのような気がする。

小はん師匠の冥福を祈って_e0016828_12265731.jpg
電話で独演会に申し込むと、封書に達筆な毛筆でお礼状とともに入場券が送られてきた。
独演会のお客はほかの寄席やホールとは違う、小はんを囲む同窓会のような雰囲気だった。
病気の後遺症のせいか、ちょっと滑舌がゆっくりしすぎるところがあったが、それが又独特の魅力ともなっていた。
「ちくわ一時の恥」「蒲鉾バカ、馬鹿が板についている」「アルチューハイマー」、、古臭くても、古臭いから、いい味を出していたくすぐり・地口。
ああいう笑いはもう絶滅しつつあるなあ。

小はん師匠の冥福を祈って_e0016828_12274319.jpg
独演会の最後には、師匠が音頭をとって三本締めをするのが恒例だった。
さいごに聴いたときは、まず「戦争を知らない子供たち」を歌って見せて、一本目は「戦争を知る子供ができないことを祈って」、二本目は「宝くじに百万円でもいいから当たるように」、三本目は「今日ここに来なかった人の不幸を祈って」。
せ~の!シャンシャンッ シャシャシャン、、。
といった調子だ。
僕はきょう「小はん師匠の冥福を祈って」一本締めとする。
よお!パン!

Commented by rinrin1345 at 2022-05-07 17:46
独演会ってオリジナルの落語が聞けて楽しいそうですね。私の友人もコロナ前はちょっとした追っかけをしていましたよ。聞いて来たお話を聞くのですが私も1度くらいその独演会というもの行ってみたいです
Commented by saheizi-inokori at 2022-05-07 19:11
> rinrin1345さん、オリジナル、新作を語る咄家もいますが、古典だけをやる人の方が多いです。同じ話なのに咄家によって味わいが違うのが面白いです。
人気のある人の独演会は早めに予約しておかないと入場できないこともあります。
その気になったらご相談いただければお助けしますよ。
Commented by ikuohasegawa at 2022-05-08 08:57
「小はん師匠の冥福を祈って」一本 締めさせていただきますきます。
Commented by saheizi-inokori at 2022-05-08 09:59
> ikuohasegawaさん、御唱和ありがとう!
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by saheizi-inokori | 2022-05-07 12:30 | 落語・寄席 | Comments(4)

ホン、よしなしごと、食べ物、散歩・・


by saheizi-inokori
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