会津のあわまんじゅう

春眠暁を覚えず、いい気持ちで朝寝を続けたかったが、私を構成する粒子たちが、それを許さず、はねおきた。
きょうは洗濯の日ではないが、とても天気がよいので、少し早めにシーツとホーフを洗うことにした。
(きのうはウグイスや雲雀の鳴き声が聞こえなかった)

サンチのおしっこの後始末をし、ゴミを捨て、漢方薬を煎じて、大掃除にとりかかる。
仏壇の掃除からはじめて、いろいろやって、窓ふきも床拭きもやって、便器とトイレの床拭きをしたら、大掃除はおしまい、洗面所の磨きあげは毎日の仕事だ。
腰が痛くてつらくなりかけたところで終わりにする。
脊椎管狭窄症の医師の教えを守って、まいにちいくつかの運動（ストレッチ＆筋トレ）を、朝20分、晩飯前３０分、日中は合間ジムを欠かさない。
それが利いているらしく、歩くのがだいぶ楽になった。
会津柳津の虚空蔵さまの「あわまんじゅう」。
会津坂下駅にいた頃（「会津の三泣き」）、東京から義母や義姉たちが大挙して遊びに来てくれて、会津柳津の温泉に泊まった。
会津坂下駅から坂本、塔寺を経て会津柳津駅に至るのだが、途中に千分の２５という急こう配があり、盆地の真ん中で真夏は猛暑の坂下から柳津に来ると、避暑地に来たかのように、涼しかった。
旅館は池の畔に建てられていて、腹の赤いウグイが群れをなしているのが部屋の窓から見ることが出来た。
あわまんじゅうを食べたかどうか記憶がないが、淡泊なさらし餡と粟のどくとくな食感が、夏の柳津の緑陰を思い出させる。
会津坂下駅のホームに停車していた蒸気機関車C－１１が、ブルブルっと胴震いして、シューっと蒸気を吐いたのを、義母に手を引かれて見ていた小さな男の子が、息せき切って「機関車がおならをしたよ」と報告に来た。
その子をタイキの幼かった頃のことかと思ったら大間違いで、義姉の息子だった。
その頃は、タイキの母親も生まれていなかったのだ。

それでそのタイキの今の年齢があの時の僕の年と五つしか違わないって、なんか頭がヘンテコになりそうだ。