うめやふやせや 「老人支配国家日本の危機」
2021年 12月 26日
一日中、出来るだけ身体を動かさないようにして本を読んだ。
夕方、暗くなったころ、散歩に出ると北風ぴ~ぷ~、とても寒い。
寒いけれど、マフラーを捲いて20年ちかく着続けているエトロのオシャレな薄手のダウンを着ているから温かい。
カイカイが鎮まるていどに寒いのが気持ちよい。
日中、降ったのだろうか、あられみたいなのが道端に点々としていた。
クリスマスのイルミネーションが点いている家が多い。
何にも点いていない家からも子供の笑い声が聞こえたような気がした。
70年前のクリスマスを思い出しながら歩いた。 きのう読んだ本。
人口学家族学をもとに独特な鋭い未来予測をする歴史家・トッドが、文藝春秋に2018年から2020年まで書いた論文ないしインタビューの収録だ。
非生産的労働(たとえばバカバカしく高額な弁護士費用)をも含むGDP信仰の空虚さがコロナ禍で露呈された。
産業空洞化(アベノマスクの醜態!)で新型コロナの被害が大きかった先進国がすぐに取り組むべきは、将来の安全のために、産業基盤を再構築すべく国家主導で投資を行うこと。
問題は「生産力」の強化だ。
核は自国を防衛するときにしか使えないから、アメリカの核の傘は機能しない。
核は「戦争を不可能にするもの」、「核の不均衡が国際関係の不安定をまねく」、日本は核保有を検討すべきではないか。
アングロサクソンの絶対核家族に潜在的に備わっている個人主義で、不平等に寛容なイデオロギーが、あまりにも現実化され過ぎてしまったために、米国はソ連とは別の形の不合理なシステムを作り上げてしまった。それに対して、米国国民が抵抗を始め、別の方向に進もうとしている。
ロシアは米国と軍事的均衡を保てる国になったことにより、1990年代から2000年代まで米国が浸っていた幻想、世界中で絶対的な権力を揮う帝国という常識を逸した幻想から、ほかでもない米国を救い出した。
米国の政治システムは、カウンター・パワーのシステムだ。だから地政学的に見れば、ロシアは米国のカウンター・パワー・システムの一部分を構成するようになったといえる。
中国との対峙を標榜する米国がロシアとも敵対しているのは”致命的な戦略ミス”だ。
ロシアやイランとも連携して「中国封じ込め」を行うべきだ。
とはいえ、中国がいずれ世界の覇権を握るような大国にはなれない。
それは「全体主義的体制」の国は、いつかの時点で立ち行かなくなる、「人間の自由」を重んじる社会や国の方が最終的に優位に立つ。
さらに、中国の人口は2050年から減少に転じ、25~39歳の人口は、2020~2050年の間に減少するからだ。
ユーロにしがみつくドイツとフランスの愚かさ、保護主義へ転換したイギリスの英知についてもたびたび触れている。
とくにアメリカ国内のねじれた政治・権力構造に関する分析は面白い。
トランプの功績をほめたたえる。
そして何よりも日本が、もっと移民を受け入れること、少子化対策に本腰をいれることを強く推奨する。
その点についてはまた明日。
夕方、暗くなったころ、散歩に出ると北風ぴ~ぷ~、とても寒い。
寒いけれど、マフラーを捲いて20年ちかく着続けているエトロのオシャレな薄手のダウンを着ているから温かい。
カイカイが鎮まるていどに寒いのが気持ちよい。
日中、降ったのだろうか、あられみたいなのが道端に点々としていた。
何にも点いていない家からも子供の笑い声が聞こえたような気がした。
70年前のクリスマスを思い出しながら歩いた。
人口学家族学をもとに独特な鋭い未来予測をする歴史家・トッドが、文藝春秋に2018年から2020年まで書いた論文ないしインタビューの収録だ。
非生産的労働(たとえばバカバカしく高額な弁護士費用)をも含むGDP信仰の空虚さがコロナ禍で露呈された。
産業空洞化(アベノマスクの醜態!)で新型コロナの被害が大きかった先進国がすぐに取り組むべきは、将来の安全のために、産業基盤を再構築すべく国家主導で投資を行うこと。
問題は「生産力」の強化だ。
核は自国を防衛するときにしか使えないから、アメリカの核の傘は機能しない。
核は「戦争を不可能にするもの」、「核の不均衡が国際関係の不安定をまねく」、日本は核保有を検討すべきではないか。
アングロサクソンの絶対核家族に潜在的に備わっている個人主義で、不平等に寛容なイデオロギーが、あまりにも現実化され過ぎてしまったために、米国はソ連とは別の形の不合理なシステムを作り上げてしまった。それに対して、米国国民が抵抗を始め、別の方向に進もうとしている。
ロシアは米国と軍事的均衡を保てる国になったことにより、1990年代から2000年代まで米国が浸っていた幻想、世界中で絶対的な権力を揮う帝国という常識を逸した幻想から、ほかでもない米国を救い出した。
米国の政治システムは、カウンター・パワーのシステムだ。だから地政学的に見れば、ロシアは米国のカウンター・パワー・システムの一部分を構成するようになったといえる。
中国との対峙を標榜する米国がロシアとも敵対しているのは”致命的な戦略ミス”だ。
ロシアやイランとも連携して「中国封じ込め」を行うべきだ。
とはいえ、中国がいずれ世界の覇権を握るような大国にはなれない。
それは「全体主義的体制」の国は、いつかの時点で立ち行かなくなる、「人間の自由」を重んじる社会や国の方が最終的に優位に立つ。
さらに、中国の人口は2050年から減少に転じ、25~39歳の人口は、2020~2050年の間に減少するからだ。
ユーロにしがみつくドイツとフランスの愚かさ、保護主義へ転換したイギリスの英知についてもたびたび触れている。
とくにアメリカ国内のねじれた政治・権力構造に関する分析は面白い。
トランプの功績をほめたたえる。
そして何よりも日本が、もっと移民を受け入れること、少子化対策に本腰をいれることを強く推奨する。
その点についてはまた明日。
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at 2021-12-26 20:12
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ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
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saheizi-inokori at 2021-12-26 20:23
> 鍵コメさん、ありがとう。
今夜もやむを得ず1万歩歩いてしまいました。
寒かったです。
今夜もやむを得ず1万歩歩いてしまいました。
寒かったです。
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rinrin1345 at 2021-12-27 08:25
子供は宝ですよね
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touseigama696 at 2021-12-27 08:39
痛いより痒い方が楽かと誤解してきましたが
どうやら痒いのもえらいこっちゃです
私は痛い方 左右の腕を動かすたびに
切れてる腱板が悲鳴をあげるみたいです
それでも動かしたときだけ痛いので
立ってても痒い兄に比すればまだしもでしょう
「痒くも痛くもない日々」・・
まるで権力者の傲岸みたいな言い草は
ほんとに痛い痒いで苦しむ我々には
得難い境地なんですけどね(笑)
でもまぁこの穏やかさに我慢することにします
ご健筆ただただ感服の拝読です
どうやら痒いのもえらいこっちゃです
私は痛い方 左右の腕を動かすたびに
切れてる腱板が悲鳴をあげるみたいです
それでも動かしたときだけ痛いので
立ってても痒い兄に比すればまだしもでしょう
「痒くも痛くもない日々」・・
まるで権力者の傲岸みたいな言い草は
ほんとに痛い痒いで苦しむ我々には
得難い境地なんですけどね(笑)
でもまぁこの穏やかさに我慢することにします
ご健筆ただただ感服の拝読です
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saheizi-inokori at 2021-12-27 09:25
> rinrin1345さん、子供が宝として迎えられる世の中にしなくては、ね。7人に一人が貧困だそうです。
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saheizi-inokori at 2021-12-27 09:28
by saheizi-inokori
| 2021-12-26 11:50
| 今週の1冊、又は2・3冊
|
Comments(6)