年賀状そして鷗外

寒くなって北風が吹くようになると、なぜか直江津のことを思い出す。
夕方、海沿いの道端に建っているお地蔵に毎日拝みに来るというおばあさん、地蔵だけでなく大きな夕陽も拝んでいた。
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(この写真をアップするのは何度目だろう)
駅の近くの居酒屋にいた男の二人は美術ファンらしく、上野の美術館の展示「写楽」展のことを語り合い、一人は「ああ、行きてえなあ、でも先月行ったばかりだからなあ」とため息をついていた。
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(旧直江津銀行)
10年前の一人旅のブログを見て、彼らが元気でいることを願う。

昨日は、年賀状の添え書きを始めて、途中で飽きてしまった。
飽きたまま書き続けるとミミズの這ったような字になって内容も「お元気でいらっしゃますか」みたいなのばかりになる。
ごく一部の人を除いて年賀状をやめるという挨拶を出したのに、また少しづつ増えて200枚近くに出すことになってしまった。
宛名も裏の絵もプリンターがやってくれるから、枚数が増えてもあまり負担にはならないから、ついあの人どうしてるか、と気になる人のアドレスにチエックを入れてしまう。
コロナで人との付き合いがなくなっていることも影響していると思う。

パソコンを変えて、筆王の住所録をコピーしたのに、exe.だったかが開けず往生したが、ソースネクストの記事を頼りに開けるようになり、まいとし忘れたころにやる筆王のセットもなんとかクリアできて、最後の難関であるプリンターの方も、多少のミスはあったがクリアできた。
やれば出来るじゃん、と自分を褒めてやる。
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(直江津駅前「みゆき」、ここで呑んだのだ)
添え書きに飽きて読んだのは、鷗外の短編「鼠坂」と「羽鳥千尋」。
「羽鳥、、」は、実在の青年を材にとっている。
祖先の偉大さを受け継いだ自らの生い立ちを、学問のみならず芸術において行動において、いかに天才として生きて来たかを詳細に書いて、鷗外の書生として医術の実技を身に着け、医者になりたいと嘆願する手紙。
ようやく目標に手が届くところで結核で早世する、22歳。
病気と競争するように励んできた天才の手紙の文章に打たれ、「世間には何と云ふ不幸な人の多いことだらう」という鷗外の前書きにうなづく。
Commented by PochiPochi-2-s at 2021-12-19 11:43
さすがsaheiziさん!
見事クリアー、無事年賀状印刷完了。
よかったですね!
でも、今の新しい機器、不親切です。そして言いたくはないが改悪(?)されているような…。
PCと同時にプリンターも新しいのを!
そんな感じがして嫌になります。
Commented by saheizi-inokori at 2021-12-19 11:59
> PochiPochi-2-sさん、そうそう、なんか悪意を感じることすらあります。
それにインクを食うのなんの!プリンターが安くてもそっちでもう一台買えてしまうかと思うほどです。
Commented by jyariko-2 at 2021-12-19 12:17
松尾貴史が病気で鴎外の舞台を降板だとか
関係ないですね




Commented by saheizi-inokori at 2021-12-19 13:44
> jyariko-2さん、はい、関係ないです。
Commented by たま at 2021-12-19 17:45 x
雪国で生まれた長女は岩手山の冠雪を眺めながら「深雪」(みゆき)と命名しました。
何代か前の先輩には、みちのくに因んで「路乃」(みちの)だったかと。
Commented by saheizi-inokori at 2021-12-19 18:25
> たまさん、ママの名前がみゆきさんのようでした。
みつちやんと呼ばれてましたよ。
Commented by rinrin1345 at 2021-12-19 20:47
年賀状、うっかりしてましたわ。明日さっそく買わなくては笑
Commented by saheizi-inokori at 2021-12-20 09:27
> rinrin1345さん、あまり月日の過ぎるのが早いから、まだまだと思っているのに、もう二週間で来年なのですね。
Commented by ikuohasegawa at 2021-12-20 11:01
筆王には参りました。
今年の年賀状印刷は宛名書きの連続印刷が、どうやってもできず、1枚ずつ印刷指示をしました。
こんなに指示をしたのは勤めている時にもありません。
Commented by saheizi-inokori at 2021-12-20 11:29
> ikuohasegawaさん、それは面倒でしたね。
筆王、pc、プリンターのどれかが悪戯しているのでしょうか。
Commented at 2021-12-21 09:01
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by saheizi-inokori at 2021-12-21 12:36
> 鍵コメさん、長野育ちの私にとってはもっとも近い海の町でした。
遠い憧れの町でした。
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by saheizi-inokori | 2021-12-19 11:14 | 今週の1冊、又は2・3冊 | Comments(12)

ホン、よしなしごと、食べ物、散歩・・


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