もう一つの芥川賞作品「彼岸花が咲く島」
2021年 08月 17日
きのうのパソコンセットアップの残務整理。
延長保証の登録は郵送で行うことで解決、スマホで撮った写真をプリンターで印刷するのに少しとまどった。
イッツコムのメールアドレスで、アウトルックから送受信できるようにするのは、マイクロソフトの担当の男性が遠隔操作で、めんどうな作業を(「イッツコムさん、面倒ですね」なんて言いながら)、手伝ってくれて、ほぼ午前中に無事完了、やれやれ。
筆王の件は年賀状のときまでになんとかしよう。
延長保証の登録は郵送で行うことで解決、スマホで撮った写真をプリンターで印刷するのに少しとまどった。
イッツコムのメールアドレスで、アウトルックから送受信できるようにするのは、マイクロソフトの担当の男性が遠隔操作で、めんどうな作業を(「イッツコムさん、面倒ですね」なんて言いながら)、手伝ってくれて、ほぼ午前中に無事完了、やれやれ。
筆王の件は年賀状のときまでになんとかしよう。
新しいパソコンの動きが、早くて心地よいが、その分、文章がスカスカになっているようだ。
まあ、前からそうなんだけど。
ポツリポツリと書いた方が、達成感があるということか。
おととい書くつもりだった、芥川賞受賞作「彼岸花が咲く島」のこと。
1989年台湾生まれで、台湾大学卒業後来日、日本の会社で働き始めて、満員電車に乗っていたらふと「死ぬ」という日本語が空から降ってきたので、これは一つの小説の始まりにできそうだ、と直感が湧いて、初めて日本語で書いたのが「独舞」で群像新人賞を受賞したという李琴峰(りことね)の作品、芥川賞をとるきっかけにもいろいろある。
沖縄と思しき「彼岸花が咲く島」の、その彼岸花の咲いている浜辺に打ち寄せられた少女、「ひのもとぐに」からきたらしい。
そこでは、「わがくにの ふるくから たみのいとなみに ねざしている うつくしく、ことだまの さきわう やまとことば」を使っている。
少女を助けたのは、薬草である彼岸花を採集にきた少女、<ニホン語>という漢語と日本語と現地語が混ざったような不思議な言葉を話す。
その島には<女語(じょご)>というのもあって、それは<ひのもとことば>に似ている。
島をつかさどるのはノロ、彼岸花の少女はノロになりたい、ノロになるのには「女語」を話せなくてはならない。
もうひとり、少年がいて、彼もノロになりたくて女語を習っているが、男はノロになれないし、女語を習うことも許されない、教えた人はノロの資格を失う。
一昨年、プールに通っていたら、いつも将棋を指していた二人。
1989年台湾生まれで、台湾大学卒業後来日、日本の会社で働き始めて、満員電車に乗っていたらふと「死ぬ」という日本語が空から降ってきたので、これは一つの小説の始まりにできそうだ、と直感が湧いて、初めて日本語で書いたのが「独舞」で群像新人賞を受賞したという李琴峰(りことね)の作品、芥川賞をとるきっかけにもいろいろある。
沖縄と思しき「彼岸花が咲く島」の、その彼岸花の咲いている浜辺に打ち寄せられた少女、「ひのもとぐに」からきたらしい。
そこでは、「わがくにの ふるくから たみのいとなみに ねざしている うつくしく、ことだまの さきわう やまとことば」を使っている。
少女を助けたのは、薬草である彼岸花を採集にきた少女、<ニホン語>という漢語と日本語と現地語が混ざったような不思議な言葉を話す。
その島には<女語(じょご)>というのもあって、それは<ひのもとことば>に似ている。
島をつかさどるのはノロ、彼岸花の少女はノロになりたい、ノロになるのには「女語」を話せなくてはならない。
もうひとり、少年がいて、彼もノロになりたくて女語を習っているが、男はノロになれないし、女語を習うことも許されない、教えた人はノロの資格を失う。
少女二人は、少年にもノロの資格を得て、島の歴史を学ばせたい、そのために自分たちがノロになったらルールを変えたいと思うのだが、、。
島では、子供は社会の宝物、親が誰であるかを問わず、育てる意思のあるものが「おや」となる。
島人は成人すると家を与えられ(無償で)住むのだが、そんな采配もノロがふるう。
三人の交情、青春小説の趣もあり、ファンタジーのようでもあり、先に読んだ「貝に続く場所にて」とは、まったく正反対の、読みやすい楽しい小説だった。
島では、子供は社会の宝物、親が誰であるかを問わず、育てる意思のあるものが「おや」となる。
島人は成人すると家を与えられ(無償で)住むのだが、そんな采配もノロがふるう。
三人の交情、青春小説の趣もあり、ファンタジーのようでもあり、先に読んだ「貝に続く場所にて」とは、まったく正反対の、読みやすい楽しい小説だった。
ジェンダー、戦争と平和、文化の多様性など、欲張っていろんな問題に取り組んでいる。
その割りにちょっと軽くて、これで芥川賞?という感じも無きにしも非ずではあったが。
元気でいるといいのだが。
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maru33340 at 2021-08-17 16:49
僕も読了しました。確かに志は高く、現代社会の様々なテーマが盛り込まれているのですが、やはり(選者の何人かが書かかれているように)島の歴史の記述の浅さは少し気になりました。次回作を読んでみたいと思います。
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りんご
at 2021-08-17 17:02
x
将棋の方たちのこの写真 憶えています
遥か遠いことのようですね いろいろあってもこんな暮らしがあった
下記のユージャのコンサートではマスクが外せ、アフガンの急展開もなかった
十年前、村の道でジーンズの彼女と会い言葉を交わした事もあったっけ(アジア人同士)
それもいまは朧 今を大切に生きたいなと思います
夏の宵のピアノ よろしければ。。
9 July 2021 - Yuja Wang - Rachmaninov Piano Concerto No 2 in C minor Op.18
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saheizi-inokori at 2021-08-17 17:09
> maru33340さん、それにしても日本語オンリーでさえ、拙い私は、こういう才能を尊敬します。
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saheizi-inokori at 2021-08-17 17:11
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nenemu8921 at 2021-08-18 15:36
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okanouegurasi at 2021-08-19 00:08
読みたいな。日本語も英語も語学の才能がないので、とても憧れます。
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ikuohasegawa at 2021-08-19 07:59
芥川賞にしては、読みやすく楽しいと評価して読みました。
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saheizi-inokori at 2021-08-19 08:54
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saheizi-inokori at 2021-08-19 09:01
> okanouegurasiさん、彼女の創ったクレオール語が楽しいですよ。
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saheizi-inokori at 2021-08-19 09:03
> ikuohasegawaさん、芥川賞作品にしては晦渋なのが「貝に続く場所にて」ではないでしょうか。
by saheizi-inokori
| 2021-08-17 09:15
| 今週の1冊、又は2・3冊
|
Comments(10)