不正大国日本は誰の責任か
2021年 06月 18日
雨があがったので買い物に出た。
ワクチン接種会場になっている目黒区民センターの中を突っ切っていくと、庭の芝生の緑が生き生きと目に快い。
サンダルで歩いてみると、ふわふわとやさしい弾力が、むかし鬼無里会のみんなで八幡平の麓の広場で遊んだときのことを思い出させた。
あのときも驟雨のあとの独特の匂いがしたのだ。 タクパンでパンを買い、角の肉屋でチキンカツを買い、ムスビガーデンやF&Fで野菜などを買って、さあ、週に一度の快楽、カフエで本を読もうと思ったのに、外から見える窓際の席が塞がっているではないか。
きのうのブログへの福さんの、決まった喫茶店に決まった時間に現れる馴染みの客には決まった席がある、というコメントに、そんな店に行ってみたいが、気を付けて座らないと人の指定席を奪うことになる、などと返信したことを思い出しながら、階段を上がらずにバスで帰った。
あの席だから、この店で本を読みたいので、いくら空いていても中の席には座りたくないのだ。
ちょっと前の毎日の記事、解説に
さらに解説では、相互批判を容易に受け付けない、日本の研究機関特有の閉鎖性が、背景にある、といい、榎木英介氏の「特に、医学部の研究室の教授と研究員の間の「徒弟制」のような上下関係が、不正を見過ごす温床になっている」という言葉を紹介している。
アベやスガにものをいえない与党議員や官僚の関係にもよく似ている。 昨日、読み終わった「論文捏造」は、アメリカのベル研究所のノーベル賞候補とも擬せられたスター学者シェーンによる事件について、その事実の詳細や背景などを世界を股にかけて取材した力作(元はNHKの特別番組)だ。
筆者の村松は、
2006年の発言だが、現在の日本の科学界は、そういう根本的な問いに答えてはこなかったのではなかろうか。
それどころか、スガの日本学術会議人事への違憲な介入に見られるように、政治権力の意向を忖度するような科学が求められて、残念ながらそれをはねのけることもできない状況ではないか。
科学者のいうことに耳を貸さずに精神論で五輪を有観客で強行しようとするスガ政権にはそもそも科学に対する敬意など皆無だ。
安心安全というオマジナイだけで、必要な議論や説得も行わずに、いつの間にか既成事実として、一万人を入れて五輪をやるという、開戦前夜の空気。
「嘘」と「隠ぺい」の毒ガスが梅雨空に充ちている。
不正や捏造、隠蔽、改竄、虚偽答弁をくりかえす自民党政権こそ、日本を不正大国にした張本人だ。
ワクチン接種会場になっている目黒区民センターの中を突っ切っていくと、庭の芝生の緑が生き生きと目に快い。
サンダルで歩いてみると、ふわふわとやさしい弾力が、むかし鬼無里会のみんなで八幡平の麓の広場で遊んだときのことを思い出させた。
あのときも驟雨のあとの独特の匂いがしたのだ。
きのうのブログへの福さんの、決まった喫茶店に決まった時間に現れる馴染みの客には決まった席がある、というコメントに、そんな店に行ってみたいが、気を付けて座らないと人の指定席を奪うことになる、などと返信したことを思い出しながら、階段を上がらずにバスで帰った。
あの席だから、この店で本を読みたいので、いくら空いていても中の席には座りたくないのだ。
日本では、大量の論文不正・論文撤回がこれまでも繰り返されてきて、論文不正を監視するウエブサイトによると、不正などで撤回した論文本数が多い世界の研究者上位10人のうち、今回の昭和大麻酔科講師の不正117本(これまでで世界三位)が加わると半分が日本人になる。という。
さらに解説では、相互批判を容易に受け付けない、日本の研究機関特有の閉鎖性が、背景にある、といい、榎木英介氏の「特に、医学部の研究室の教授と研究員の間の「徒弟制」のような上下関係が、不正を見過ごす温床になっている」という言葉を紹介している。
アベやスガにものをいえない与党議員や官僚の関係にもよく似ている。
筆者の村松は、
20世紀後半、アメリカを中心にして科学は激しい変容を遂げた。と指摘し、調査機関を作るというような対症療法ではなく
研究領域の細分化・先鋭化、経済との結びつき、金もうけと秘密主義、国家レベルでの知的財産の囲い込み、軍事との結びつき、競争と成果主義の激化、など100年前50年前とは異質なものへと姿を変えてしまった。
にもかかわらず、研究者たちが作っている科学界の仕組みは、論文掲載の制度や学会発表のスタイル、性善説に基づいた信頼の文化など、基本的には変わっていない。
実際問題として、変容を遂げた科学の状況に、科学界がシステム的に対応できてない、そこに科学的不正や捏造が発生してしまう原因がある。
科学界が、いったい科学とはそもそも何なのか、科学の変容を是とするのか、21世紀の科学はどうあるべきなのか、どう進むべきなのか、もっともっと真剣に議論し、そこから新たな科学倫理のあり方を見出した上で対応して行かないと、不正や捏造はいつまでたってもなくならないであろう。という。
2006年の発言だが、現在の日本の科学界は、そういう根本的な問いに答えてはこなかったのではなかろうか。
それどころか、スガの日本学術会議人事への違憲な介入に見られるように、政治権力の意向を忖度するような科学が求められて、残念ながらそれをはねのけることもできない状況ではないか。
科学者のいうことに耳を貸さずに精神論で五輪を有観客で強行しようとするスガ政権にはそもそも科学に対する敬意など皆無だ。
安心安全というオマジナイだけで、必要な議論や説得も行わずに、いつの間にか既成事実として、一万人を入れて五輪をやるという、開戦前夜の空気。
「嘘」と「隠ぺい」の毒ガスが梅雨空に充ちている。
不正や捏造、隠蔽、改竄、虚偽答弁をくりかえす自民党政権こそ、日本を不正大国にした張本人だ。
ときどき読ませていただいております。
遠い昔、高校の社会の授業で、模擬国会というのをやりました。議員が挙手して大臣に質問、全員クラスメートです。ちょうど東海道新幹線の工事だったころで、議員の費用対効果の質問に、大臣が「不経済だからすぐ中止する」と答弁、騒然としてしばらく議論が続きました。ちなみに世田谷区の私立女子高です。今はこんなことはしないのかな。
学校でのディベートの訓練って、文系理系を問わず、必要だと思います。その辺からやり直しですよね。
遠い昔、高校の社会の授業で、模擬国会というのをやりました。議員が挙手して大臣に質問、全員クラスメートです。ちょうど東海道新幹線の工事だったころで、議員の費用対効果の質問に、大臣が「不経済だからすぐ中止する」と答弁、騒然としてしばらく議論が続きました。ちなみに世田谷区の私立女子高です。今はこんなことはしないのかな。
学校でのディベートの訓練って、文系理系を問わず、必要だと思います。その辺からやり直しですよね。
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saheizi-inokori at 2021-06-18 18:52
科学に対する敬意など皆無な国、予算を研究者から削ってしまう国には、今までのようなノーベル賞を受賞する人物も育たなくなりますね。
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eblo at 2021-06-18 23:58
Go-toキャンペーンはどう評価されていくのか知りませんが、とりあえず批判が多かったことは確かです。感染拡大を承知の経済対策、どれほどの効果があったのか。
つい最近のことのような気がするのですが、ずーっとほとんどの国民が忘れるほどの昔だったんですね、同じことがもうすぐ、もっと大規模に行われるんですね。日本人は忘れっぽいので政府も楽でしょう。
つい最近のことのような気がするのですが、ずーっとほとんどの国民が忘れるほどの昔だったんですね、同じことがもうすぐ、もっと大規模に行われるんですね。日本人は忘れっぽいので政府も楽でしょう。
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saheizi-inokori at 2021-06-19 10:09
> tonaさん、ワクチン敗戦の原因もそこにあります、基礎研究の軽視。
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saheizi-inokori at 2021-06-19 10:12
by saheizi-inokori
| 2021-06-18 09:57
| 今週の1冊、又は2・3冊
|
Comments(6)