うなぎ

パソコンの調子の悪さが、まるで僕のようだ。
入力モードが変わらなかったり、「ただいま接続していません」になったり、いろいろやっているうちに気が変わったように治るから致命的ではない。
でも、そのうちバタっとくるかもしれない。
このところほとんど毎朝起きることなので、そろそろ買い替えようかと思うが、先立つもののことと、新しいセットを稼働するまでのことが面倒という気持ちも先に立ち、先立つ者同士でスクラムを組んで買い替えに踏み切らせない。
それを見透かしたように、まいにちパソコンの広告メールの多いこと!
そうそう、何を買ったらよいかを選ぶのもメンドクサイ、先立ち組は三人組になる。
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ハルシャギク、ハルシャはペルシャのこと。
ウィキペディアによれば「空き地や道端などに生える雑草」、夕方の強く涼しい風に揺れているのが、いつもより優美に見えた、ペルシャの姫君か。
別名ジャノメソウ、なるほど。
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子供の頃の貧乏噺はなんども書いているので、またか、と我ながらも思う。
ウナギの話。

僕は小学生、季節は今頃よりもうちょっと夏、土曜日の夕方、弟と道で遊んでいた。
涼しい風が子供心にも嬉しいような、ちょっと心細いようにも感じて、その思いを吹き払うように次の遊びを何にしようと相談していた。
母は残業、まだ帰ってこない、、そうそう、母の帰ってくる道で遊んでいたのだった。
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道に面した鉄工所の門から、M君が出てきた。
鉄工所の重役をしているM君の家は、鉄工所のなかにあるのだ。
「やあ、M君、遊ぼう」と声をかけると、「だめだ、これからみんなでウナギを食べに行くんだから」。
ウナギ?もちろん、よのなかにウナギってものがある、それは知っていて、たいそうウマイ物らしいということも知っていた。
しかし、食べたことはなかった、あんなものは、別世界の人が食べるものだと思っていた。
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さらに、「みんなで食べに行く」、家族そろって外に食べに行く、これも僕にとっては驚きだった。
山梨の叔母さんとか西宮のお爺さんの家に行ったときに、どこかに連れて行ってもらったことはあっても、普通の日に、家族でわざわざ外にご馳走を食べに行くなんて!
ウナギ!家族そろって!
急にM君がよその世界の人のように見えた。
そういえば、ちゃんとアイロンのかかったシャツを着ていたなあ。
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ウナギで思い出すのは、大学時代の渋谷でウナギを拾ったこと。
道玄坂あたりを入った小路に、ウナちゃんがにょろにょろ、あれは這っていたというのか。
飢餓民族たる僕たちはそれを捕獲、どのように持って行ったかを忘れたのが、はなはだ残念なのだが、なんとかして、生きたまま、、逃がしてやったなら放生会だが、そんなことをするもんか、このウナギだって食われるために運ばれていく途中に、ちょっと渋谷の街を散歩してみようとしたのであって、初心忘るべからず、この場合の初心の主語はどこかのカネモチなのだが、どっちでもいい、その定められた運命を全うさせるべく、寮の近くの食堂に持ち込んだ。
警察に届けるなんてこれっぽっちも考えなかったなあ。
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ここが、僕たちのいいところなのだが、寮にいるほかの友だちにも声をかけて、そのウナギを分けて食った、うな丼で。
飯は大盛で、10センチ平米ほどのウナギの片りんを乗せた、うな丼。
あれも人生のご馳走だった。

Commented by eblo at 2021-06-13 11:02
私のパソコンも突然ローマ字が半角にならなくなりました。
あちこち弄っているうちに突然直り、IMEの表示内容が変わっていました。
あちこち弄ったどれかが功を奏したのかも。
多分IMEに何か起こったのだと思います。
ネットも繋がりにくいことがたまにありました、こちらはいつもではないので直っているかどうかは分かりませんが。
Commented by saheizi-inokori at 2021-06-13 11:30
> ebloさん、わたしはゴネンモノくらいかな、買い換え時ではあるのでしょうね。
Commented by miyabiflower at 2021-06-13 11:32
みんなでワイワイと食べたウナギ・・・
とてもおいしくて
覚えている人がいるのでしょうね、きっと^^
人生のご馳走だったと。
Commented by eblo at 2021-06-13 12:04
5年で買い替えですか? はや~い。
慣れるまでやパソコンの癖が分かるまでに暫くかかるから実質4年くらいしか自由に使っていないじゃないですか。
折角慣れた頃にポイ、そちらの方がもったいない、また面倒な設定があるんですよ。
saheiziさん、新しいもの好きでしょ、パソコンもそれを知っていてすねているのかもしれませんよ、私より若い子が良いんでしょ、とか。
Commented by baobab20_z21 at 2021-06-13 12:19
え!道端で拾ったウナちゃんを食べたって⁉︎
すご〜い、面白〜いww
さへいじさんのエピソードっていつも小説みたいですよね♪
Commented by saheizi-inokori at 2021-06-13 13:28
> miyabiflowerさん、うなぎの味というより、そのちょっとしたハプニングの味ですね。
山口屋だった、今もあるかな。
Commented by saheizi-inokori at 2021-06-13 13:30
> ebloさん、いずれにしても、ちやんと動いてほしいものです。
メールとブログでしか使わないんです、買い換えるとしたらそういうので十分なんだけどなあ。
Commented by saheizi-inokori at 2021-06-13 13:32
> baobab20_z21さん、うなぎは山を登るそうです。
あいつも大山でも目指していたのかな。
威勢のいいやつでした、なんまいだぶ。
Commented by maria-12 at 2021-06-13 15:21
こんにちは。

夫は子どもの頃、近くの川に夕方出かけて、自分で作ったうなぎ用の竹かごに仕掛けを作って川に沈めておいたそうです。朝起きて、その仕掛けを見に行くとうなぎがかかっていて、父親がさばいて家族でたらふくウナギを食べたとか。
夫から見ると、うなぎは外へ食べに行くのでなく、自分で採ってくるものだと思っていたそうです。ちなみに、新美南吉の「ごん狐」に出てくる川です。
Commented at 2021-06-13 18:11 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by fusk-en25 at 2021-06-13 18:15
近頃は全く見なくなりましたが。
一時期。大きなスーパで時たま生きたうなぎを売っていて。
買って焼いたんですが。
さばくのに2時間(たった2匹です)食べるの10分。
その話を鰻屋の知人にしたら。
うなぎをさく小刀と。目に刺す釘のようなものをくれました。
それを使っても時間を短縮にはならない。やっぱり腕ですね。

そういえばナーガいことうなぎなんか食べてないなあ。

Commented by 20070707open at 2021-06-13 19:24
家族でウナギ~openはいまだかつて経験ないです。
ちなみに私はウナギが苦手だったんですけど、40代半ば、ウナギで夏バテを克服したのをきっかけに大好物になりました。
ウナギの拾い物~警察に届けたらどうなっていたんでしょう・・・
saheiziさんの収拾の仕方が一番良かったのでは(笑)
Commented by saheizi-inokori at 2021-06-13 22:20
> maria-12さん、私も会津にいたときは、そういう人が近くにいました。
話はよく聞いたのですが、ご馳走になったことはありません。
Commented by saheizi-inokori at 2021-06-13 22:26
> 鍵コメさん、東京にもいろんな子がいたし、長野にもいたのですね。私の話は昭和29年ごろのことです。
初めて鰻やに入ったのは社会人になって先輩が連れていってくれたときかな。
Commented by saheizi-inokori at 2021-06-13 22:30
> fusk-en25さん、それで思い出しました。西宮の祖母はウナギを焼いてました。
半日近くかけて。
関西風の焼き方、あれも自分でさばいていたのだろうか。
Commented by saheizi-inokori at 2021-06-13 22:35
> 20070707openさん、私も家族で鰻やというのはないかもしれないなあ。
そういう体験なしで育つと思い浮かばないのです。
警察は届けられても困ったでしょうね。飼うわけにもいくまいし。
Commented by たま at 2021-06-14 01:26 x
 大学生の頃、博多随一の繁華街・中洲の那珂川沿いでは、(いかにもいかがわしい)「うなぎ釣り」の夜店が出ていました。
 大きな桶に生きたうなぎ数匹を放ち、エサもつけていないイカリ様のハリで引っかけ釣りするのです。西鉄路面電車の運賃が一律25円の頃、1回数百円だったかしら?
Commented by okanouegurasi at 2021-06-14 03:09
ハルシャギクはウイキーペディアによると雑草?スタンダードが高すぎる。それならほとんどが雑草ですね。クッキリバタ臭い秋桜みたいできれいだな。
若者らしい学生ですね。なんかあの頃は、大学にもよるだろうけれど、貧乏学生がえばっていた。
女子貧学生は鰻を拾うチャンスもなくて、お金出しあって下宿でご飯作ったりしてました。
Commented by saheizi-inokori at 2021-06-14 09:21
> たまさん、数百円は高すぎる!
それで釣れたら蒲焼にしてくれたのですか。
日が暮れるなあ。柳川のウナギは、うまいと檀一雄だったかな。
Commented by saheizi-inokori at 2021-06-14 09:24
> okanouegurasiさん、雑草という草はない、牧野富太郎でしたっけ。
そうです、今もカネモチを見下す気持ちがどこかにあるんだなあ、正直なところ。
ウナギを拾って、うな丼まがいにしてもらって、いくらだったかなあ、けっして安くはなかったです。
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by saheizi-inokori | 2021-06-13 10:42 | 人生の御馳走帖 | Comments(20)

ホン、よしなしごと、食べ物、散歩・・


by saheizi-inokori