生まれながらの強い人間なんているのかね 「ソー・ザップ!」(稲見一良)
2021年 05月 12日
けしからん!といいつつも、僕も行きつけの医師が、免疫力が下がっているカミさんに打ってやるから、こっそり裏口からおいで、と囁いたら、たぶん断らないかもしれないな(カミさんもやっと6月末に予約できたけれど)。
コロナ無策と五輪無法が、すでに国民に分断をもたらし倫理感を喪失させている。
衣食足らざれば礼節を知らずだ。

丸川大臣は「東京五輪は、コロナ禍で分断された世界の人たちの絆を取り戻す」と丸川大臣は宣もうたようだが、どこをどう押せばそんな台詞がでてくるのか、ますます異星人(インベーダー)の疑いが確信に変わる。
なんの説得力もなく原稿を読むだけの、これが日本の総理大臣だ。
— 佐平次 (@saheiziinokori) May 11, 2021
これでは、安心安全などとうてい望めない。https://t.co/EYfak1zYuM
国民がいちばん気にしている質問にまともに答えない。
無気力無責任が背広を着て、与えられた答弁資料をひたすら12回も繰り返して読み上げる、ぼそぼそと。
すでに36人も感染者が発生している五輪組織委こそ隔離しなければならないのではないか。安全安心な五輪が足元から崩壊している!https://t.co/hmG73rj1eu
— 佐平次 (@saheiziinokori) May 10, 2021

弾丸が獲物を貫くときに「ソー・ザップ!」という音がするのだという。
元警視庁特別機動隊警部補で狙撃の名手、若き日のアメフト最強のライトガードにしてアフリカでの狩猟管理官も務めた世界的ハンター・「ブル」、元プロレスラーで素手で屈強の男を殺せる格闘技の猛者、19歳ながら手裏剣と小太刀の名人が夜な夜な集うバー・パピヨン。
その四人に果たし状を叩きつけた謎の男。
山中で繰り広げられるサバイバルゲーム、動物をハンティングしつつ人を狩る。
人は皆自然からの慰めや励ましがなければ、長い人生を生きてはいけない。特にその後半を、、。とか、
生まれながらの強い人間なんているのかね。強くあり続けるということは、強いふりをし続けることだ。弱味を見せないで押し通せるかどうかが男の値段だ。男男って、なによ!かもしれない。
息絶えるものへの憐みというか、心の痛みの伴わない狩猟はただの殺生だ。食うために狩る、この一点でわれわれは辛うじて救われるのだ。

主人公ブルは、日本人が、草木や花には美しく床しい名前を付けるのに、鳥の名がひどく味気ないと嘆く。
バンとオオバン、コサギ、チュウサギ、ダイサギ、特に「この国の鳥の王」をヤマドリとは、無神経に過ぎる。

おまけに稲見のエッセイ「銃撃決闘小説考 深夜の銃声」が載っていて、その道の愛好者にはたまらないだろう蘊蓄が傾けられる。
稲見の師である、「ハードボイルドは、被害者の小説である」と言った生島治郎の言葉、現代の男の対決におけるヒーローは
むしろ彼らは加害者である時よりも、被害者である時の方にタフで強情な性格を示すようだ。彼らはいつでも常識の外に立ち、自分の独自のモラルを変えないでいるためにしょっちゅうひどいめにあっている。ある意味では、彼らは非情ではなく、傷つきやすく、文明に疲れた人間の匂いを持っているとさえいえる、、この小説の底に流れているのはブルの重病の妻に対する思いだ。
好きなように生きてきたブルを小首をかしげるようにして笑って見守ってきた妻の本当の気持ちを知っていたのか?
ブルだけが、金のためにこのマンハントゲームに応じる。
病院に見舞ったときに、いくら断っても玄関まで見送りに来て、ひらひらと手を振った妻の高額な治療費をほしかったのだ。
僕も、なんどもたまらない気持ちで見た、亡妻の胸の前でひらひらと手を振った姿を忘れようもない。

オリンピック強行開催? 国のトップの情けなさに
国民はモヤモヤ満載 ストレスになりつつあるように思います
これが国民のために働く内閣かと
国民をストレスに追い込みその隙にいろんな法案を通してしまおうって
そこのところはやる事が早い感じです
言い方はあっていても、今の状況で使うべきではないと、誰でも思います。