北方領土問題で田中を後ろから撃ったキッシンジャー 「ロッキード疑獄」
2021年 04月 04日
食事を済ませてPCの部屋に行くとき、いつもは、猛烈に吼えて「遊んでくれ」(おもちゃを咥えたサンチをおいかける)と追いかけてせがむのに、きょうは心配そうに黙って見送っている。
珈琲のお代わりに居間に行ったら、こんどは吼えて追いかけて来た。
御衣黄もあるのに気づく。
群れ飛ぶ蝶の数も増えたようだ。
「ロッキード疑獄」(春名幹男)が米機密文書を読んで明らかにしたこと。
1973年、角栄はフランス、英国、西ドイツに続いてソ連を訪問した。
前年にプレジネフ書記長が、日ソ交渉で「第二次大戦後残された諸問題を解決し」平和条約を結ぶ構えを示した。
米中和解と沖縄返還でソ連には後退感があり、最大の貿易相手国になった日本を極東部の資源開発などに誘い込みたいという狙いもあった。
田中も書記長に親書を送るなど、日本側にも北方領土問題に前進があるものとの期待があった。
しかし、キッシンジャーは違った。
戦後の冷戦構造を法的に継続させるというキッシンジャーからすると、日中国交正常化に続いて、北方領土返還で、さらに冷戦構造を崩すのは時期尚早との判断があったかもしれない。
キッシンジャーは陰険な秘密工作で、田中の後ろから鉄砲を撃つ。
「ピグミー発言」などで大荒れになった2度目の田中・ニクソン会談(昨日の記事↓)の直後、キッシンジャーは、ホワイトハウスで駐米ソ連大使との恒例のランチ会談の席上、
「日本に気に入られるため、米ソ両国が競争すれば、日本の民族主義的傾向を刺激して、誤った方向に導く。米国としては、日本に反ソ政策を押し付けないので、ソ連側からの見返りを期待したい」と提案し、それを受けてプレジネフから書面回答が寄せられる。
6項目からなる回答の3番目に
「ソ連は米国が千島列島の帰属をめぐる争いに関与していないことを評価する。ソ連が四島に関して譲歩することは問題外だ。しかし二島についてはソ連は何らかのことを行う」とあった。
会談で、田中がプレジネフに、「『未解決の問題』の中に四つの島が入っているか」と指を4本突きつけて問うたが、プレジネフは「私は知っている」とだけ答え、田中がさらに「はっきりと確認願いたい」とねじ込むと「ダー(はい)」と答えたという。
定説では、この会談で田中は成果をあげたことになっているが、春名は日本側の後退だったという。
ソ連が、事前のアメリカとの密約よりも強硬な態度を取ったのはなぜか。
ニクソン政権が、対中傾斜を強める一方、ソ連とも「デタント(緊張緩和)」政策を取り続け、第一次米ソ戦略兵器削減条約(SALTⅠ)に調印していた。
キッシンジャーは、ドブルイニン駐米大使と親交を保ち、ニクソン訪中の前後も、日本とは比較にならないほど詳しい説明をしていた。
こうした緊密な米ソ関係を重視し、米国の誤解を避けるために、はっきりした形で対日強硬姿勢を貫いたのだと春名はみる。
田中ら日本代表団は、さいしょにプレジネフがランチの席に姿を見せず、歓迎のためのボリショイバレエ公演にも欠席したことに憤慨しつつも、それを勃発した第四次中東戦争に気掛かりだったからだろうと思っていた。
米ソの密約のことなど知る由もなかった。
持ち合わせていないスガ政権は、アメリカに行って、
何をするのでしょうね…
何をやっても先進国最下位であることの確認、でしょうか(泣)
なんか、すごいお話ですね。表向き仲悪そうな米ソが実は裏でデキていたみたいな…大国のやり方は強かですね、エグいです(°▽°)永遠の敗戦国はこの間を、ちょこまかどう立ち回るのか、ため息出ます。今は米中が冷戦みたいですしね。ちょっとは心理を読んだりネゴシエートのレベルは上がったんでしょうか?
ところで眩暈は今朝はいかがでしたか。原因がいろいろあるようですが、心配でないものだといいですね。
次から次へと不調はちょっと悲しくなってしまいますね。お若い頃の苦労が出てしまったのでしょうか。お大事に。
アメリカは対中対決において日本に期待するところが大きくなりますが、日本は主体性を失わずにアジアの平和を追求してほしいです、できるかな?
けさはなにもないのは、よく眠れたからかもしれません。
若いころと違って、直せばよくなることが望めない、だましだまし生きていくのだと思うのが、しょうがないとはいえ、淋しいですね。