GOTOセタビ 「5つの物語」&「吹田文明と版画集『東京百景』」

けさは大洗濯をしてから病院に、ホルターの返還。
きのう休みで見られなかった世田谷美術館の企画展「5つの物語 美術が語る夢と現実」「吹田文明と版画集『東京百景』」を見た。
今年初めての美術館入場、体温測定などに加えて住所氏名電話などを記入する。
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一階は「5つの物語」」、マックス・エルンストの「ヤヌス」像に迎えられて、まず第1話「私をめぐる物語」。
税関吏のアンリ・ルソー「散歩」、家政婦のセラフィ-ヌ・ルイ「枝」、レスラーのカミーユ・ボンボア、郵便局員のルイ・ヴィヴァン、地形図から図面を起こす職人のアンドレ・ボーシャンなど、描きたいものを描きたいように描いていた「素朴派」の絵が7点、これが世田谷美術館の原点だという。
第2話「未知の分化と出会う物語」。1992年、単身で南洋に向い、パラオと絶海の孤島・サタワル島で10年過ごした土方久功(ひさかつ)の現地で作ったマスク数点、こういう手法が現地のお土産物にも取り入れられた由、いろんなヘアスタイルを描いた西アフリカの床屋の看板も面白い。
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(入口の展示場、窓の外は砧公園)

第3話「美術と言葉で物語る」。河東碧梧桐の書と水木伸一の絵を組み合わせた「碧水帖 上州ぬるま湯の記」、柚木沙弥郎の人形「町の人々」が何体も、妙に存在感がある。
それとオディロン・ルドンと駒井哲郎の、それぞれ文学作品につけた版画。難解。

挿話として桑原甲子雄が撮った昭和11年ごろの浅草、上野公園山下、下谷下車坂、銀座の森永キャンデ―ストア、霞が関、神宮球場、世田谷ボロ市、町屋、千住緑町などの写真。
いま小説を読んでいるように、細部を一つ一つ見ていると時の過ぎるのを忘れる。
僕の生まれる7年前の東京のなんと懐かしさに溢れた町だろうか。
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第4話「大きな物語のなかの私」。小堀四郎がイラクの空を描いた「無限静寂」の三部作「宵の明星―信」「深夜の星―望」「暁の星―愛」や「生命の神秘」三部作、「浄寂」三部作、「生命の根源」二部作などの大作と熊谷守一の小動物や植物などの小さなスケッチ、対極をなすアプローチで宇宙の神秘を描く。

第5話「日常から始まる物語」。ロバート・ラウシェンバーグ、A.R.ペンク、ドナルド.バチュラー、ジャン=ミシュエル.バスキア、横尾忠則、荒木経椎。
あまり、、。

エピローグは路上で暮らし続けた黒人画家、ビル・トレイラーの「人と犬のいる家」
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二階は「吹田文明と版画集『東京百景』」。
吹田文明などが中心になって日本版画協会が1989年から1999年にかけて、100人が参加して東京をテーマに毎年10名の作家が10景を制作した版画集を刊行した。
その百点が展示されている。
東京のどこをどういう視点で選んだのか、それぞれの作品に作家のコメントがついている。
もちろん技法も様々で、見ごたえがあった。

残念なことに、このあたりで入館して百分ほど経過、足が痛くなるとともに、最初は暑いと思っていたのに、だんだん寒くなって鼻水とクシャミが出だす。
自分も辛いが、各部屋にいる係の女性の視線が気になる(客はほとんどいないけれど)。

さいごの吹田文明の近作展示と焼け野原からの復興を願って刊行されたという「東京回顧圖會」の会場は駆け足でとおり抜けた(一枚一枚見るには見たけれど)。
次の病院は心エコーを8日、もう一回これるかと思いきや、残念ながら6日で終了でした。
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桜新町でブロッコリーや卵など買い物をして、蕎麦屋でなべ焼きウドンを食った。
風邪気味を治そうという気持ちと、無性にこういうのが喰いたかったのだ。
食べている間はウマイ(とくに久しぶりの茹で卵!)のだが、後からあまりうまくない。
それでも食いたかったのよ。
けさ4時に起きてトイレに行ってそれっきり寝てないから寝不足もあるなあ。
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ゆうべの満月と雲。
なかなか佳くて寒いのを忘れて見入った。
これも良くなかったかもね。
「良くない」といえば竹中平蔵だ。
今、ツイッターでは「#竹中平蔵つまみ出せ」がトレンド入りしている。
NPO法人ほっとプラス理事の藤田孝典が、なぜ竹中が良くないかを簡潔に書いている。
こういう人を内閣の顧問にするスガも「良くない」のだ。


Commented by tocotoco-o3po at 2020-12-01 17:41
こんにちは(^-^)美術館いいですね!昔友だちが東京に住んでいた時によく美術館巡りをしていたのを思い出しました。
根津の美術館や目黒の庭園美術館や三菱美術館などなど一人で歩き回ったおもいでがあります。

美術館にいくと色々な作品に出逢えて本当に楽しいんですよね!
こちらには美術館ひとつしかないので、
お住まいの近くにたくさんあるのがうらやましいです(^-^)
Commented by saheizi-inokori at 2020-12-01 18:38
> tocotoco-o3poさん、近くにあるのに今年初めてでした。コロナでないときでもあまり行かないのは我ながらもったいないと思います。
Commented by doremi730 at 2020-12-01 19:28
良さそうですし、とても空いているので
行ってみたいと思ったら、6日までですか。。。
残念!
Commented by Solar18 at 2020-12-01 19:46
日本に行く度に泊めてもらう親友が砧公園の近くに住んでいるので、美術館共々とても懐かしくて、心がキュッとなりました(稀なことです)。
「後からあまりうまくない」←この感覚、よくわかります。
Commented by rinrin1345 at 2020-12-01 19:47
いい所ですね。行ってみたいわ
Commented by koro49 at 2020-12-01 20:13
セタビ^^。
誰の展示だったか忘れたけど、行きました。
今度美術館に行けるのはいつになるかな?
Commented by saheizi-inokori at 2020-12-01 21:35
> doremi730さん、ほかの展示も面白いですよ。おでかけください、って別に私の美術館ではないのですが。
Commented by saheizi-inokori at 2020-12-01 21:38
> Solar18さん、そういう心のきゅっなら心配いりませんね。
ゴルフ場だったらしくぶらぶら歩くのが楽しい公園です。
Commented by saheizi-inokori at 2020-12-01 21:39
> rinrin1345さん、ご案内しますよ。
Commented by saheizi-inokori at 2020-12-01 21:41
> koro49さん、青森の美術館に行ったのが3.11でした。
閉館になって見られなかったなあ。
Commented by okanouegurasi at 2020-12-02 01:30
美術館欠乏症にかかっています。写真はなくても、楽しく館内を巡らせていただきました!!イギリス人は階級差別が肌身にしみこんでますね。それをドラマなどで楽しんで見ている自分は矛盾だらけですが。日本人は差別主義者のソフトバージョン。そう思っています。
Commented by j-garden-hirasato at 2020-12-02 07:06
世田谷美術館、素敵な美術館ですね。
コロナ騒動が納まったら、
行ってみたいです。
Commented by saheizi-inokori at 2020-12-02 08:29
> okanouegurasiさん、そちらの毎日の暮らしぶり、写真をみてはため息をついてます。まるで生きた美術館です。
ウルベックは辛辣ですが正鵠を得ていますね。
Commented by saheizi-inokori at 2020-12-02 08:30
> j-garden-hirasatoさん、桜がみごとです。それまでに収束すればいいですね。
Commented by urontei at 2020-12-02 08:40
>二階は「吹田文明と版画集『東京~

読み間違えました。
二階さんと伊吹文明さんが、また何か企んでいるのか…? と (^^;
Commented by saheizi-inokori at 2020-12-02 08:48
> uronteiさん、東京には二階の仲良し狸がいるしね。
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by saheizi-inokori | 2020-12-01 16:09 | こんなところがあったよ | Comments(16)

ホン、よしなしごと、食べ物、散歩・・


by saheizi-inokori