運動会

抜けるような青空、なのに今日は断固洗濯しない、二日に一度と決めたから。
その代わり布団を干して、ああ、いい気持ち。
横浜のＩＫＵＯさんのブログで、運動会のＢＧＭを聴いたら、懐かしいあの日が昨日のことのように思いだされた。



さあ、次は僕たちの１００メートル競走だ。
砂ぼこりをあげながら入場門に整列、となりの雄ちゃんも緊張している。
選手入場でグランドを一周、歓声と拍手に迎えられると、全員選手なのだけれど、なんだかとても誇らしいのだ。
弟のいるあたりをちらっと見ながら腰に構えた手をきちんと前後に動かしながら、練習でやったように走る。



百メートルは、たいてい４位くらい、旗の下に残れなかった。
６年生の時に、二百メートルで二位になれたのは、ウンチ（運痴）で号砲に対する反射神経が鈍かったから短距離ではダメでも、走るスピード自体は並だったのかもしれない。
中学では駅伝の選手になって五人抜いたとか三人抜いたとか、嬉しかったもの。
それとも毎朝往復８キロほど、坂道を自転車を漕ぐ新聞配達を続けていたから、少しは足が速くなったのかもしれない。



動画を見ていると、リレー選手だった井口カズオミ君や倉沢タッコチャンの雄姿を思い出す。
あんなに全身全霊で声を振り絞って応援したことは、その後の人生でもなかったのじゃないか。
それでもレースに勝ったかどうかは覚えていない。

昼休みに友達と相撲を取ったりして遊ぶのもいつもよりわくわくした。
どこかで親たちが見ていることを意識していたのだ。
組み合った友達の汗の匂いが懐かしい。

オリンピックはコロナの有無にかかわらず、あまり関心もなかったし、高校に入ると、炎天下のグランドに整列させて、声の出ない新入生を前に出して一人で歌わせるような応援練習に「大声を強制するのが愛校心なのか」と上級生応援団に生徒会で文句をいうほど、集団行動（の強制）がいやだった。

それでも、あの小学校の運動会だけは楽しかったなあ。