ああ、友よ!「地の群れ」(井上光晴)
2020年 10月 22日
あいつは高校時代にここを歩いたのだろうかなどと思って、彼が友人たちと方言で笑い合う光景を想像したりする。
その友人が今は亡き人、ああ、もうちょっと一緒に飲んでおいたら良かったなあと思う気持ちがひとしおだ。
あの頃のように自分のことばかり語らずに思いきり彼の思い出話を聞いてやるのだ。
今考えると、どうでもいいようなくだらないことを、その時は許せなくて疎遠になってしまった。
それでも重篤な病気と聞いて、ランチを共にしたことがある。
二時間以上も飲み続けて、「また会おうな」と言ったきりだった。
自分が正しいと思った方が、譲ってやればもっと楽しい日々があったものを。
ほかにも、いつのまにか疎遠になっている人たち、いずれまた会えると思っていても、会えないままにサヨナラになるのかもしれない。
坂本一亀の評伝を読んで、坂本が世に出した井上光晴「地の群れ」を読み始めた。
峻厳な勤王思想を持ち、それでも徴兵忌避のために自ら肋膜を傷つける若者、その姉と出征中の夫の留守に通じている自由主義者の教師、その人間性を忌避する医学生などが集う読書会のメンバーたちが召集された。
母親が女郎であることは親友に告白したけれど、その母(召集が突然すぎて息子に会えない)が部落出身者であることまでは言えなかった五島列島出身の18歳の長崎経専の学生。
告白された親友・医学生の父親はヒューマニズムをいいながら、息子である兄が出征中の義姉とイチャイチャしている、腐ったヒューマニズム。
遅れて来た徴用工の女性は、反戦俳句を詠む男との関係を疑われて警察に拘留された友人を訪ねて行って、自分も取り調べを受けたのだった。
どうしてもこれなくなった男が餞別に託したのは、ガダルカナル島で死にそびれた兵士(吉田嘉七)の書いた「ガダルカナル詩集」だった。
そのなかの詩、たとえば「追想」という詩
既に一年、などが、取り締まられている反戦句、たとえば
追想は常に怒りだ。
涙は頬で沸り、
戦火は燃えさかっている。
はるかな海原のはてで、
君達の墓標の上で、
焔は狂い立っている。
君達の長い通夜は
まだ終わらない。
君達の激しい憤りは
われわれの胸の中で
戦火のごとく
燃えさかっている。
ちよろずのかなしみの雪ふる島ありなどに、よく似ているではないか。
葬列がゆく困憊の天のもと
ひと葬りぬ氷片浮ける蒼海のほとり
灯火管制で暗い四畳半で、若者たちはガダルカナルの詩を聞いてそれぞれの物思いにふける。濁酒一本とズルチン湯にからめた揚げ芋と一人二個ずつの茹で卵と、蓮根と蒟蒻の煮しめをつつく若者たちの壮行会。
千人針は寅年の人はその年齢分の針をさせる、とか佐久良東雄という幕末の国学者、歌人、尊皇攘夷の志士のことなどをググりながら読んだ。
にもかかわらず、ガダルカナルを奪回しようと強気だった。
「第一次大戦の惨害を各国とも回避するであろうという願望、連合国、枢軸国の力の均衡から勝敗は決しがたいという考察」に基づき、日本側がこの戦争を「徹底的」な壊滅で終わるとはとらえていなかったのだ。
しかし三八師団輸送船団全滅などをみて東條は、ガ島奪回に見切りをつけ始める。
本来独立すべき統帥事項にも介入し、陸海軍輸送船団の補充を削減し、それを不服とした統帥部の田中第一部長は佐藤賢了軍務局長と殴り合う事態に発展、東條に直訴するも応じないために東條に暴言を吐き、更迭されるにいたった。
ツイッターから。
【衝撃的】日本の平均賃金、OECD加盟国で24位に!韓国にも抜かれる!G7加盟国の中では最下位!https://t.co/tCvBHKC1C0
— 藤原直哉 (@naoyafujiwara) October 21, 2020
IOCが遂に東京五輪中止を決定、既に日本政府、組織委、電通に伝達との驚愕情報。五輪が潰れても、今まで投入した一兆円以上の税金は全部パー、開催を当て込んで準備していた業界は大打撃。それでも、I OCには一切賠償請求できない不平等契約が存在する。今後発生する様々な問題を、清水さんと解説。 https://t.co/BwRS37zypw
— 本間 龍 ryu.homma (@desler) October 21, 2020
あ然とする。
— 小西ひろゆき (参議院議員) (@konishihiroyuki) October 21, 2020
6名の学者は学術会議の会員として「国民に理解されない存在」だったから任命拒否したということか。
なぜ「理解されない」と考えたのか、国会で説明してもらわなければならない。 https://t.co/rDMIii3jw2
外遊しても幼稚な演説しかできないスガ、彼こそ「国民に理解されない存在」そのものではないか。
もう何十年も前のことです(笑)
その言葉を吐いた人の思惑とは別の文脈で使えそうです。というか、私は今後スガに対して使い続けたい気持ちがもりもりと湧いてきています。