山本太郎よ、神話に挑んでほしかった

ベランダからみえるマンションの屋上テラス、いつもはそこに洗濯物を干す奥さんの姿をみて、ああ、今日は俺の方が早かったぞ、と心に勝利宣言をする（勝率８割）のだが、きのうは見慣れぬ男が日がなテーブルを前に座っていた。
テレワークだな。
帽子もかぶらず半袖、熱中症になりゃせんか。
けさは奥さん、いつもよりずっと遅く洗濯干し、テレワークだから朝はゆっくりでいいのだ。山本太郎の都知事選出馬の記者会見を途中から見た。
この困窮している国民を前にして消費税５％の合意もできない立憲民主党との共闘はナンセンスとして、野党共闘に組みせず、単独でれいわ新選組からの立候補だ。
宇都宮と共倒れにならないか、との問いに対して、自分は小池の票を食う、今まで投票場に行かなかった人にアプロ―チするという。
僕もブログに書いたりツイートもした、「宇都宮を支援することで、そういう票も取り込んで小池に勝てるのではないか」と聞かれると「それは応援神話であって、応援ではそれだけの票は掘り起こせない」と言い切る。

地財法をつかって巨額な地方債を起債して、困窮する都民を救いたい（ひとり１０万円、授業料免除など）。
地方債でハード以外に金をつかうことについては国がダメだというだろうが、そこで問題を大きくして戦う、国民を救わなければならないのに国が動かない、地方がやるしかないのに金がないのだから起債することに文句があるかと。
オリンピックの中止を決めて、その金も都民救済に使いたい。

宇都宮との一本化はぜったいにありえないから、支持者はそういう働きかけをしないでくれ、とも言った。

宇都宮、太郎、ワンツーフィニッシュを！

https://t.co/VdPSH3fuVc

— 佐平次 (@saheiziinokori) June 15, 2020

迸る情熱と何を訊かれても即座に分かりやすく答える能力、なるほど力を感じる。
宇都宮陣営の公約から「消費税５％」と「オリンピック反対」が消えた（立憲が共闘したから）と聞くと、閉塞停滞状況の政治に風穴をあけるのには、妥協を重ねた野党共闘では力足らずかとも思う。

とは言え、太郎君、そりゃないよ。
応援神話でもいいから、全身全霊で宇都宮勝利・小池打倒のために戦ってほしかった。
そして太郎神話を作って欲しかった。
太郎は、風雲児となって、ふたたび「れいわ」が活気を取り戻せるかもしれないが、地道に都民のために戦ってきた宇都宮さんはどうなるのか。

これで、小池が勝ち、宇都宮が太郎に負けることがあると、枝野立憲は瓦解するだろう。
もしかすると、それもまた太郎の読み筋かもしれない。
都知事選も大事だが、東京の（もしかすると他県でも）コロナの感染数が減らない。
「新宿の夜の町関係者に、積極的に検査をしたからです」と平然としている緑の狸。
じゃあ、もっともっともっと！広く検査を！本気で積極的にやれよ。
調べれば分かるのかもしれないが、市民がふつうに毎日の検査数を知ることができるような公表の仕方も考えるべきだ。
経済に活気を願うなら、情報公開を徹底して都民の不安を取り除くべきだ。

超過死亡数が多かったことも不安材料だ。

東京都が11日発表したデータによると、4月の死者数は10107人。過去4年間の同月の平均死者数（9052人）を12％上回り、1000人程度の超過死亡の可能性が示された。東京都は新型コロナによる死者を「104人」と発表しいるが、この1000人の中には新型コロナによる死者が相当数含まれているのではないか？

— きっこ (@kikko_no_blog) June 14, 2020