不当に低く評価されてきた社会の真の屋台骨
2020年 04月 16日
寝ころがって足をのばす筋トレをしていたら、サンチがやってきて、頭のまわりをくるくるしながら、顏をよせてなにか言いたそうだ。
こういうときはヤバイのだ。
カミさんにそういって辺りを見て貰ったが、異常なし。
ストレッチを終えて椅子に座って新聞を読み始めたら、狭い・高い僕の膝の上に乗ってきて、何かいいたげ、「よしよし」と撫でてやりながら、ふと向うの机の下で奮闘しているルンバをみたら!!
サンチがあんなところに粗相(大)をしていたのだ。
大慌てで掃除をしてルンバもきれいにしてやったが、その間中、僕の後を隠れるようにしてついてまわっている、ぶるぶる震えて。
カミさんに叱られるのが怖いのだ。
それでいて、カミさんが買い物に行くとそろそろ帰る時間(と自分で判断して)一時間でも玄関に立ってドアを見続けている。
きのうは、僕の膝の上でまったりしていたが、「かえって来たかな」と一人言のように呟いたら、ピンと耳を立てて飛び上がって、窓を背にしている僕の胸を駆けのぼって窓の外を見ようとする。
クッションが滑ってうまく立ちあがれないので焦りまくって、わん!と悲鳴をあげて玄関に突進した。
引き籠りで一日中サンチと暮らしていると、ますます僕の言葉ややろうとしていることが分かるようになった。
同時に甘えんぼにもなった。
もうすぐ12歳、年のせいかもしれない。 14日の東京夕刊「社会時評」はブレイディみかこが「新型コロナと英キー・ワーカー」と題して、大企業や銀行幹部に比べるとシュールなほど低額な所得で激務にいそしむキー・ワーカー(地域に必要不可欠なサービスの従事者)のことを書いている。
医療従事者、警官、保育士、介護士、公共交通機関職員、スーパーマーケット従業員などだ。
労働党時代に誕生した無料の医療機関・NHSは、新自由主義経済の波の中で細切れにされ、緊縮財政で機能不全になってきた。
筆者の友人は、「NHSはもうむかしのNHSではない」といって辞職したのだが、こんど英政府の「家にいましょう。NHSを守れ。命を守れ」と書かれた全英国在住者にあてたSMSに応えて復職したという。
ブレイディみかこの結語
驚くべきことはコロナ禍真っ只中、医療崩壊を恐れる状況で国会で成立した2020年度国家予算には、病床の削減計画が入っていて、今もそれは生きているということだ。
澤地久枝が中村哲の仕事に共鳴して、印税で協力したい、マスメデイアに事業に目をむけるきっかけを作りたいという気持ちになって作った本書は、中村の生れ育ち、親や親戚のことまで、珍しい写真入りで中村にユーモラスに語らせている。
ずいしょで何気なく語られた言葉は、重みがある。
ボランティアでやってくる若者たちについて。
こういうときはヤバイのだ。
カミさんにそういって辺りを見て貰ったが、異常なし。
ストレッチを終えて椅子に座って新聞を読み始めたら、狭い・高い僕の膝の上に乗ってきて、何かいいたげ、「よしよし」と撫でてやりながら、ふと向うの机の下で奮闘しているルンバをみたら!!
サンチがあんなところに粗相(大)をしていたのだ。
大慌てで掃除をしてルンバもきれいにしてやったが、その間中、僕の後を隠れるようにしてついてまわっている、ぶるぶる震えて。
カミさんに叱られるのが怖いのだ。
それでいて、カミさんが買い物に行くとそろそろ帰る時間(と自分で判断して)一時間でも玄関に立ってドアを見続けている。
きのうは、僕の膝の上でまったりしていたが、「かえって来たかな」と一人言のように呟いたら、ピンと耳を立てて飛び上がって、窓を背にしている僕の胸を駆けのぼって窓の外を見ようとする。
クッションが滑ってうまく立ちあがれないので焦りまくって、わん!と悲鳴をあげて玄関に突進した。
引き籠りで一日中サンチと暮らしていると、ますます僕の言葉ややろうとしていることが分かるようになった。
同時に甘えんぼにもなった。
もうすぐ12歳、年のせいかもしれない。
医療従事者、警官、保育士、介護士、公共交通機関職員、スーパーマーケット従業員などだ。
労働党時代に誕生した無料の医療機関・NHSは、新自由主義経済の波の中で細切れにされ、緊縮財政で機能不全になってきた。
筆者の友人は、「NHSはもうむかしのNHSではない」といって辞職したのだが、こんど英政府の「家にいましょう。NHSを守れ。命を守れ」と書かれた全英国在住者にあてたSMSに応えて復職したという。
どれだけ人手が足りないか、どれだけ現場がきつくなるか、誰よりも知っているからじっと家にいるのが苦しいからと言って。
ブレイディみかこの結語
「緊縮VS反緊縮」とか、「大きな政府VS小さな政府」とか、識者や政治家は大きな言葉を使って討論する。だがこの非常な状況で立ち上がってきているのは末端で働く人々の力だ。社会に欠かせない「キー・ワーカー」たちの重要性だ。ならば政治は、この人たちとこの人たちの職場に投資しなければならない。イギリスのことを書いているけれど、日本にも当てはまる。
新型ウイルス危機はやがて去る。しかし、それは人々の経済や財政に対する考え方を大きく変えるだろう。私たちは気づいたからだ。平時のゆとりこそが緊急時の対応力だということに。そしてどんな仕事が社会の真の屋台骨であり、不当に過小評価されてきたかということに。
驚くべきことはコロナ禍真っ只中、医療崩壊を恐れる状況で国会で成立した2020年度国家予算には、病床の削減計画が入っていて、今もそれは生きているということだ。
ずいしょで何気なく語られた言葉は、重みがある。
ボランティアでやってくる若者たちについて。
(中村)初めは、いろいろ言うんですよ。ボランティアの意義だとか、国際問題だとか、環境問題だとか。「それはあとで話そう。ともかく明日は、あそこの溝を掘ってくれ」と言うと、「はい」とは言うけれども、役に立たない。どうですか、ブレイディみかこさんの言ってる「キー・ワーカー」の話しに通じるところがありませんか。
(澤地)ツルハシも使えないのでしょう?
(中村)使えません。まず、「役に立たない自分」というのを発見するわけです。彼らは、労働と言葉を簡単に口にするけれども、労働したことがない。それで、実際に労働させると、「こういうことだったのか」と思うようです(笑)。
初めは、青白いヒョロヒョロッとしたのが、発展途上国における貧困の問題は、、とか言ってるけれども、それから一か月もすると、「先生、あそこの岩盤は硬いけど、発破作業でやりますか。ツルハシで起こしますか」とか、話が非常に具体的になってきます(笑)「先生、水が出ました」というときに、やっぱり地に足の着いたよろこびといいますか、そういうことがわかってくるんです。やはり自然相手ですから、理念の空中戦というのはなくなります。そういう意味では、健全になっていきますよね。たくましくなっていく。
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りんご
at 2020-04-16 17:18
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わんと悲鳴をあげて玄関に突進した サンチ可愛いよー
無農薬の緑茶を頼む伊万里の若い女主人から お茶とメモ
「自分が想う未来を想像しながら畑と向き合っています」が
届きました ブレディみかこさんの引用と少し重なりました
無農薬の緑茶を頼む伊万里の若い女主人から お茶とメモ
「自分が想う未来を想像しながら畑と向き合っています」が
届きました ブレディみかこさんの引用と少し重なりました
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saheizi-inokori at 2020-04-16 17:21
> りんごさん、災いを転じて、社会が舵を切るといいですね。
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竹
at 2020-04-16 17:35
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人は愛するに足り真心はは信ずるに足る、を読み、その後ブログ80代万歳に紹介された、ペシャワール会報で中村哲さんのタリバンとアルカイダの違いをよんで、腑にに落ちました。よい本ですね。
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りんご
at 2020-04-16 17:56
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すみません 中村哲さん*の言葉でした
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soymedica at 2020-04-16 20:30
こんな状況なのに、都市機能が守られているってすごいことだなあと思います。
いつもと同じように家庭ごみ収集がされているのを見ると、そして病院の清掃会社が機能しているのを見ると、なんだかほろりとします。
疲れているのかしらん。
いつもと同じように家庭ごみ収集がされているのを見ると、そして病院の清掃会社が機能しているのを見ると、なんだかほろりとします。
疲れているのかしらん。
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Deko
at 2020-04-16 21:07
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サンチちゃん悪いことをしたという自覚があったのでしょうね。きっと我慢していて教えたかったのではないでしょうか。若い方々は今の風潮?何をさせても満足ではないですね。社会では通用しているのでしょうが家事をやらせると手際が悪い娘↑に書かれている若い人も最初はそうでも自分で経験して身をもって体験し身につけてゆくのですね。やはり見守ることも大事なのですね。防衛費には莫大な予算を病床の削減研究開発費の削減これでは未来はありません
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saheizi-inokori at 2020-04-16 21:51
> 竹さん、タリバンは田舎者で9.11みたいなことは出来ない、それなのに空爆をするブッシュとそれを支持する日本がペシャワール会の仕事を妨害し、なんの役にもたたない蛮行だということも繰り返し語られます。
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saheizi-inokori at 2020-04-16 21:52
> りんごさん、掘り下げていけば通底しますよ。
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saheizi-inokori at 2020-04-16 21:56
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saheizi-inokori at 2020-04-16 21:59
> Dekoさん、コロナが収まったあとの未来に(私が逝ったあと)子供たちがさぞかし苦労するだろうと悲しいです。
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doremi730 at 2020-04-16 22:11
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saheizi-inokori at 2020-04-16 22:16
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unburro at 2020-04-17 00:43
もしも、ゴミを収集してくれる人たちが
いなくなってしまったら…
水道や電気、ガスなどのライフラインも!
どんなに、外出禁止になっても、必要不可欠な仕事がたくさあります。
もっと、敬意をはらわなければ、と肝に銘じます。
いなくなってしまったら…
水道や電気、ガスなどのライフラインも!
どんなに、外出禁止になっても、必要不可欠な仕事がたくさあります。
もっと、敬意をはらわなければ、と肝に銘じます。
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saheizi-inokori at 2020-04-17 05:27
> unburroさん、エッセンシャルワーカーともいうらしいです。
自粛させてもらえるのは彼らのお陰なのですね。
自粛させてもらえるのは彼らのお陰なのですね。
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noboru-xp at 2020-04-17 06:43
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j-garden-hirasato at 2020-04-17 07:04
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saheizi-inokori at 2020-04-17 08:17
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saheizi-inokori at 2020-04-17 08:18
> j-garden-hirasatoさん、小型犬で乾いた⚪⚪ですから、それほどたいへんでもありません。
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olive07k at 2020-04-18 16:58
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saheizi-inokori at 2020-04-18 17:28
by saheizi-inokori
| 2020-04-16 12:54
| 今週の1冊、又は2・3冊
|
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