ストラヴィンスキーに酔った夜
2020年 01月 25日
雨天順延した大掃除、寝坊したけれどカミさんが手伝ってくれたのでずいぶん気持ち的にも楽だった。
きのう町を歩きながら、亡妻に、正月といえば職場から10人も20人も客を連れてきて大御馳走をふるまわせた(ぼくの手伝いは買い物と部屋の掃除くらい)ことを思いだして、大変だったろうなと半世紀ごしのいたたまれない後悔をしていたのだった。
歯医者に行く途中、知らない道に入ってみたら、「天然はちみつ」という幟が立っている。
ふつうの民家の片側をお店にしているようなので、入ってみた。 60歳から、太子堂の家で始めた養蜂業、数年前に養蜂はやめたけれど「蜂友」たちのネットワークで、天然(混ぜ物・加熱をしていない)のいろんな蜂蜜が手に入るのを楽しみにお分けしていると、御主人・77歳、ぼくより一年先輩だ。
貧血などに効き目があるという蕎麦蜜を買った。
温度が下がると白く固まるから暖かい部屋でタオルをかけておいてくれとのこと。
話好きなご主人にあえて、歯医者通いの楽しみができた。 歯周病講座(その4)
歯周病(および虫歯)の治療に口内の除菌・殺菌は無意味である上に有害である。
口腔内には無数の常在菌がいて、一定のバランスを保っている。
それがいったん無菌になると今まで居なかった菌がこれ幸いと入って来てぬくぬく育つ。
そのなかに致命的な悪さをするものもいる。
歯周病の抜本的な治療は当該の歯を抜いてしまうこと。
それにはまだ早いとするならば(ぼくのように)、プラークコントロールをするほかない。
プラークコントロールとは、「患者が有効な歯磨きで歯肉より上の歯垢を取ること」と「医者が歯石と歯周ポケットの歯垢を取ること」の二つだ。
ここで「お口くちゅくちゅ」などの「医薬部外品」たるものが、業界と行政の癒着による産物(日本独自のカテゴリ)で、「部外品」ということは「効き目があってはいけない」ことをいかにも「もしかしたら効くこともあるかもしれない」と思わせる詐術であるとの脱線が面白かった。
さあ、患者としてせいぜい歯垢取りに励む(ぜんかい教わった歯肉の上を直角に押し付けるのはかなり上達した)として、ポケットの下、すでに病気になっているところはどうなる?
そこは次回以降のお楽しみ。 暗くなった町をバスで渋谷に出て山手線で上野、東京文化会館へ。
大編成のフイルハーモニア管弦楽団とサロネンとの最後の?ツアーだ。 ディズニーの「フアンタジァ」を初めて観たのがいつだったかはっきりしないのだが(たぶん中学)、大学に入って不眠障害のようになって、あの頃は薬局で自由に買えた強い睡眠薬を使用量をはるかに超えて飲んで、こういう映画を見ていたら眠れるだろうと渋谷の映画館に行った記憶がある。
「魔法使いの弟子」が水と格闘している映像と「春の祭典」のバレーではなくて、宇宙の始まりのような抽象的な映像を見たけれど、ちっとも眠くならなかった。
森羅万象、覚醒躍動、総天然色、絢爛豪華、迫力満点、硬軟強弱、善悪優劣、遠近老斜、深浅高低、緩急凸凹、○×△□、、どこかに禅的なたたずまいも感じた。
休憩後の「火の鳥」は、「春の祭典」に比べると優しさ、とくにコンマスが独奏するバイオリン(王女?)の絶え入らんばかりの囁きなどが、吹奏楽団の勇ましさと相まってエンタメ度は弥益、心悸亢進。
はしごの「ヒンデミット ラグタイム」はジャズクラブ、「もう一軒イイかい?」と訊いていった「ラヴェル マ・メール・ロワ 妖精の国」は静かなバー。
すっかり堪能して足元もおぼつかない。
桜新町まで戻って『はじめ』を外から覗いたら、満員に見えたので、戸を開けることなく、ふらふらと、なんと「ロイホ」。
飲み物は水、食ってる間は濃厚さでごまかすが、外に出るとニンニクのイヤな味が残るのだった。
遊びすぎってやつさ。
きのう町を歩きながら、亡妻に、正月といえば職場から10人も20人も客を連れてきて大御馳走をふるまわせた(ぼくの手伝いは買い物と部屋の掃除くらい)ことを思いだして、大変だったろうなと半世紀ごしのいたたまれない後悔をしていたのだった。
ふつうの民家の片側をお店にしているようなので、入ってみた。
貧血などに効き目があるという蕎麦蜜を買った。
温度が下がると白く固まるから暖かい部屋でタオルをかけておいてくれとのこと。
話好きなご主人にあえて、歯医者通いの楽しみができた。
歯周病(および虫歯)の治療に口内の除菌・殺菌は無意味である上に有害である。
口腔内には無数の常在菌がいて、一定のバランスを保っている。
それがいったん無菌になると今まで居なかった菌がこれ幸いと入って来てぬくぬく育つ。
そのなかに致命的な悪さをするものもいる。
歯周病の抜本的な治療は当該の歯を抜いてしまうこと。
それにはまだ早いとするならば(ぼくのように)、プラークコントロールをするほかない。
プラークコントロールとは、「患者が有効な歯磨きで歯肉より上の歯垢を取ること」と「医者が歯石と歯周ポケットの歯垢を取ること」の二つだ。
ここで「お口くちゅくちゅ」などの「医薬部外品」たるものが、業界と行政の癒着による産物(日本独自のカテゴリ)で、「部外品」ということは「効き目があってはいけない」ことをいかにも「もしかしたら効くこともあるかもしれない」と思わせる詐術であるとの脱線が面白かった。
さあ、患者としてせいぜい歯垢取りに励む(ぜんかい教わった歯肉の上を直角に押し付けるのはかなり上達した)として、ポケットの下、すでに病気になっているところはどうなる?
そこは次回以降のお楽しみ。
大編成のフイルハーモニア管弦楽団とサロネンとの最後の?ツアーだ。
「魔法使いの弟子」が水と格闘している映像と「春の祭典」のバレーではなくて、宇宙の始まりのような抽象的な映像を見たけれど、ちっとも眠くならなかった。
森羅万象、覚醒躍動、総天然色、絢爛豪華、迫力満点、硬軟強弱、善悪優劣、遠近老斜、深浅高低、緩急凸凹、○×△□、、どこかに禅的なたたずまいも感じた。
休憩後の「火の鳥」は、「春の祭典」に比べると優しさ、とくにコンマスが独奏するバイオリン(王女?)の絶え入らんばかりの囁きなどが、吹奏楽団の勇ましさと相まってエンタメ度は弥益、心悸亢進。
はしごの「ヒンデミット ラグタイム」はジャズクラブ、「もう一軒イイかい?」と訊いていった「ラヴェル マ・メール・ロワ 妖精の国」は静かなバー。
すっかり堪能して足元もおぼつかない。
桜新町まで戻って『はじめ』を外から覗いたら、満員に見えたので、戸を開けることなく、ふらふらと、なんと「ロイホ」。
遊びすぎってやつさ。
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doremi730 at 2020-01-25 15:27
春の祭典も火の鳥もいいですね~!
フィルハーモニーの音に包まれたい。。
フィルハーモニーの音に包まれたい。。
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そらぽん
at 2020-01-25 15:59
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すてきな具合に植物に囲まれた「百花恵」は入り口だけで
とくっですね 天然のはちみつ 蜂友 ストラビンスキー
で 締めがロイホっ! この振幅が何ともいえません
蜂の減少。。世界中で動植物がサインを送ってますね
とくっですね 天然のはちみつ 蜂友 ストラビンスキー
で 締めがロイホっ! この振幅が何ともいえません
蜂の減少。。世界中で動植物がサインを送ってますね
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saheizi-inokori at 2020-01-25 17:43
> doremi730さん、酔いますよ、日本酒三杯よりも。
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saheizi-inokori at 2020-01-25 17:45
> そらぽんさん、蜂のむさしは死んだのさ、ふと思い出したフレーズ、メロディが出てこないです。
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そらぽん
at 2020-01-25 18:13
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saheizi-inokori at 2020-01-25 21:00
> そらぽんさん、少し、聞こえました。
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テイク25
at 2020-01-25 21:34
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ストラヴィンスキーやヒンデミットはともかく、はちのむさしは死んだのさのメロディーは出てきました。
この辺りでも蜂を見かけなくなりました。すぐそこの蜂蜜屋も店を畳んだし…人間の罪深さですかね。嘆息。
この辺りでも蜂を見かけなくなりました。すぐそこの蜂蜜屋も店を畳んだし…人間の罪深さですかね。嘆息。
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saheizi-inokori at 2020-01-25 23:14
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ikuohasegawa at 2020-01-26 04:41
歯周病講座(5)を早めにお願いいたします。
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k_hankichi at 2020-01-26 08:09
すごいストラヴィンスキー・プログラム。生で聴きたい欲求増します。
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saheizi-inokori at 2020-01-26 09:51
> ikuohasegawaさん、次回診察は2月3日です。
すんなり核心にいたれるか、真実への道は遠いのです。
すんなり核心にいたれるか、真実への道は遠いのです。
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saheizi-inokori at 2020-01-26 09:51
> k_hankichiさん、生きててよかった!
by saheizi-inokori
| 2020-01-25 13:05
| 能・芝居・音楽
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Comments(12)