卑しい麻生の飲み食いはアベ政権の象徴 「百年の散歩」（多和田葉子）

月曜日の東京一面に載った「政治資金で飲食　麻生氏突出」という記事には驚いた。
税金をふくむ政治資金から２４６２万円の飲食代を支出していたという。
虎の門の高級ホテル６７５万円、六本木の会員制サロン６５０万円、ほかに高級寿司屋、フレンチ、和食、うなぎなど高級店ばかりで政治活動（飲み食い）をしていたというのだ。
大金持ちと言われるのに、自分の金で飲み食いしないところが、本品の特徴だ。
そういう場所で行われることが「政治活動」の一端だということが、アベ政治の特徴を如実に表している。

かつて仕えた社長は、大金持ちだったからか、そうでなくてもか、部下と付き合うのは身銭でご馳走したという噂だったが、ぼくは経験せず。
２０人くらいのゴルフに誘われたことがあるけれど、それは割り勘、食事だけご馳走してくれた。
ずいぶん楯突いて、最後は辞めさせてもらった、今となってはなつかしい。
下品とか嫌らしさがなかったワンマンだった。夕方、散歩していたら休みの陶器やの窓に飾られたスタンドが誘う。寄ってみると、ますますいいなあ。
こんなスタンドをおいて瞑想にふけりたいものだ。
まあ、生涯瞑想にふけって起きてこれなくなるのももうすぐだからときどきこれを見に来るだけで我慢しよう。五時でもずいぶん明るくなった。
蕾を探して歩いた。こんどは間違えずに多和田葉子を買ってきた。

わたしは、黒い奇異茶店で、喫茶店でその人を待っていた。カント通りにある店だった。
店の中は暗いけれども、その暗さは明るさを対比して暗いのではなく、泣く、泣く泣く、暗さを追い出そうなどという糸など紡がれぬままに、たとえ照明はごく控えめであっても、どこかから明るさがにじみ出てくる。お天道様ではなく、舞台のスポッとライトでもなく、脳から生まれる明るさは、暗い店内を好むのだ。

言葉遊びを多用する、詩のような文章に導かれて、カント通りの喫茶店とカール・マルクス通りの広場の人々をじっくり見させてもらった。
さて、これからマルティン・ルター通り、レネー・シシテニス広場、、、マヤコフスキーリングと散歩していこう。
彼女は「その人」に会えるのだろうか、その人は黒い服を着てくるのだろうか。