未来食堂から文楽「一谷嫩軍記」そして麻生のあの顔
2019年 12月 11日
医科歯科大学の心療歯科の前に神保町でランチ、カレーの聖地でカレーをと思ったら、未来食堂が見つかった。
「ただめしを食べさせる食堂が今日も黒字の理由」(小林せかい) で知った店だ。
なんとなく路地にあるかと想像していたが、社会教育会館というビルの地下にあった。
1時半、6人ほど先客がコの字型のカウンターに座って黙々と食べている。
いらっしゃませ、とは言われたがどことなく距離感を感じるのは、店主の小林さんの馴染みでも一見でも同じように接するという考え方の裏返しの表現かもしれない。
あとで、馴染みらしい客が食事を終えて、どこかのお土産を「差し入れ」したときの笑顔でそう思った。
何も言わなくてもランチは日替わり定食一品のみ、きょうは「冬のごちそうクリームシチュー」「ことこと五目豆」「シャキシャキお新香」「肉団子入りのスープ」、それに白米ご飯はお櫃を渡されて好き勝手によそう。
えっ?薄味が好きな僕でも驚くほどの薄味だが、よく噛んで食べていると旨味がじわっと広がる。
スープが熱くないのは回転を考えているのか、チョット僕には物足りなかった。
食べ終わると、「広島のお客さんのお土産です」と菓子を出してくれる。 お茶はセルフサービス
初回900円、支払うと100円券をくれるから、次回からは800円ということ。
「まかない」(一度以上来店した客なら”誰でも”店の仕事を50分手伝うと一食無料になる。無料券を他人にただ飯のために寄付することもできる)でひとり働いていて、食事が終わった若い女性がまかないの予約をしている。
隣に座った女性客は、じつに嬉しそうにゆっくり食べていた。 短い距離だが初めての道を探しながら医科歯科大学に向かうと、せんじつ上から眺めた錦華公園にぶつかる。
思いがけない紅葉が美しい。 3月からデンマークに留学するという先生に「日本脱出おめでとう」と言って、こんどは半蔵門に向かう。
心づもりではかなり時間があまるからカフェで本を読もうと思ったのに、けっこういい時間になってしまう。
足が遅くなっているせいもあるのだ。 国立小劇場のロビーでは吉田玉男が人形を抱えて台風被害に対する義援金を募集している。
玉男とツ―ショットを撮りたい女性たちが並んでいた。 出し物は「一谷嫩軍記(いちのたにふたばぐんき)」。
「一之谷のいくさ破れ討たれし平氏の公達哀れ」のあの青葉の笛の物語、平家物語を基に、さまざまな民間伝説を取り入れて、討たれたのはじつは源氏の我が子だったという大胆なしかけがミソの傑作だ。
若武者の出陣と先陣争い、一騎討ち、若武者16歳の首を斬る悲劇、裏切り、恋愛、3時間あまりの戯曲に盛りだくさんの要素を詰め込みながらも抵抗なく展開されて、さいごは人の世の無常と戦争の悲劇に収斂する。
反戦戯曲なのだ。 直実の妻・相模が我が子の首を抱いて嘆き口説く場面で
最前列の左端で、コリャ不味い席になったと思ったが、あんがい良く見えたばかりか、まじかに見える人形たちが生きているようで、相模がこっちを向いて歩いてくるときなど、つい目を反らしたほどだ。
いままで右側の浄瑠璃のちかくが多く、太夫の表情に気を取られることが多かったが、こうして人形だけを見ていると、ほんとうに人形が泣いたり怒ったりしているようで、迫力が違う。
若手が多かったのか、浄瑠璃の声が音吐朗々バリトンのようだったり、人形遣いがイケメンだったり、そのイケメンの表情が人形のそれとシンクロしたり、ミーハーとして楽しめた。
平山という臆病で嘘つき、玉織姫に横恋慕した揚げ句に殺してしまう悪役について、後ろの席の女性が(休憩時に)「平山、出てくるな!って思ったよ」などと話していると,つい「アベみたいだね」と口を挟みたくなるのであった。
見たくもない顔だが、こんなのが長々と副総理・財務相を務めていることの無常・理不尽を知って欲しいのでアップします。
「ただめしを食べさせる食堂が今日も黒字の理由」(小林せかい) で知った店だ。
なんとなく路地にあるかと想像していたが、社会教育会館というビルの地下にあった。
1時半、6人ほど先客がコの字型のカウンターに座って黙々と食べている。
いらっしゃませ、とは言われたがどことなく距離感を感じるのは、店主の小林さんの馴染みでも一見でも同じように接するという考え方の裏返しの表現かもしれない。
あとで、馴染みらしい客が食事を終えて、どこかのお土産を「差し入れ」したときの笑顔でそう思った。
何も言わなくてもランチは日替わり定食一品のみ、きょうは「冬のごちそうクリームシチュー」「ことこと五目豆」「シャキシャキお新香」「肉団子入りのスープ」、それに白米ご飯はお櫃を渡されて好き勝手によそう。
えっ?薄味が好きな僕でも驚くほどの薄味だが、よく噛んで食べていると旨味がじわっと広がる。
スープが熱くないのは回転を考えているのか、チョット僕には物足りなかった。
食べ終わると、「広島のお客さんのお土産です」と菓子を出してくれる。
初回900円、支払うと100円券をくれるから、次回からは800円ということ。
「まかない」(一度以上来店した客なら”誰でも”店の仕事を50分手伝うと一食無料になる。無料券を他人にただ飯のために寄付することもできる)でひとり働いていて、食事が終わった若い女性がまかないの予約をしている。
隣に座った女性客は、じつに嬉しそうにゆっくり食べていた。
思いがけない紅葉が美しい。
心づもりではかなり時間があまるからカフェで本を読もうと思ったのに、けっこういい時間になってしまう。
足が遅くなっているせいもあるのだ。
玉男とツ―ショットを撮りたい女性たちが並んでいた。
「一之谷のいくさ破れ討たれし平氏の公達哀れ」のあの青葉の笛の物語、平家物語を基に、さまざまな民間伝説を取り入れて、討たれたのはじつは源氏の我が子だったという大胆なしかけがミソの傑作だ。
若武者の出陣と先陣争い、一騎討ち、若武者16歳の首を斬る悲劇、裏切り、恋愛、3時間あまりの戯曲に盛りだくさんの要素を詰め込みながらも抵抗なく展開されて、さいごは人の世の無常と戦争の悲劇に収斂する。
反戦戯曲なのだ。
持ったる首の揺るぐのが、頷くように思われて、門出の時に振り返り、にっと笑うた面差しがあると思へば可愛さ不憫さぐっとくる。
最前列の左端で、コリャ不味い席になったと思ったが、あんがい良く見えたばかりか、まじかに見える人形たちが生きているようで、相模がこっちを向いて歩いてくるときなど、つい目を反らしたほどだ。
いままで右側の浄瑠璃のちかくが多く、太夫の表情に気を取られることが多かったが、こうして人形だけを見ていると、ほんとうに人形が泣いたり怒ったりしているようで、迫力が違う。
若手が多かったのか、浄瑠璃の声が音吐朗々バリトンのようだったり、人形遣いがイケメンだったり、そのイケメンの表情が人形のそれとシンクロしたり、ミーハーとして楽しめた。
平山という臆病で嘘つき、玉織姫に横恋慕した揚げ句に殺してしまう悪役について、後ろの席の女性が(休憩時に)「平山、出てくるな!って思ったよ」などと話していると,つい「アベみたいだね」と口を挟みたくなるのであった。
すごいですな。敬語知らんのか。 https://t.co/DKSPqs0Jul
— 徐台教(ソ・テギョ) (@DaegyoSeo) December 10, 2019
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kanekatu at 2019-12-11 18:26
私の場合は人形観察中心なのでいつも前方の席を確保していますが、あの表情変化には驚かされます。泣くときは涙さえも・・。最近は歌舞伎より文楽の方に面白さを感じます。
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saheizi-inokori at 2019-12-11 21:55
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そらぽん
at 2019-12-11 23:51
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せかいさんの本が届いたところです 臨場感いっぱいで感謝~
底意地の悪い醜い権力誇示のオトコです 国会では体で粘れ!
Youtube 【山本太郎事務所編集】2018 7 19 内閣委員会反対討論「自民・公明に聞く なぜ、今、なのか?」
底意地の悪い醜い権力誇示のオトコです 国会では体で粘れ!
Youtube 【山本太郎事務所編集】2018 7 19 内閣委員会反対討論「自民・公明に聞く なぜ、今、なのか?」
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j-garden-hirasato at 2019-12-12 06:46
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saheizi-inokori at 2019-12-12 08:28
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saheizi-inokori at 2019-12-12 08:32
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テイク25
at 2019-12-12 10:01
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saheizi-inokori at 2019-12-12 12:03
> テイク25さん、パワハラであり、もしかするとセクハラでもあり、公序良俗に反する行為でもありませんか。
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doremi730 at 2019-12-12 23:13
中学、大学と錦華公園近くでしたので
懐かしい公孫樹の黄色!
懐かしい公孫樹の黄色!
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saheizi-inokori at 2019-12-12 23:25
by saheizi-inokori
| 2019-12-11 12:59
| 能・芝居・音楽
|
Comments(10)