代官山からチェ―ホフのことに
2019年 11月 22日
カミさんが友だちと代官山で骨董市みたいなのを見に行って、あのあたりの住宅街の紅葉もきれいだったというので、昔あのあたりの社宅に住んでいた頃を懐かしく思って出かけてみた。
久しぶりに蔦屋を覗いて、買いたい本もあった。
骨董市は終わっていて(承知の上)、わりと静かな蔦屋だが、本の並べ方がふつうの本屋とはまるで違って、本を見つけにくい。
とても僕には馴れそうもない。
いたることにカフエみたいなのがあって、そこには若い人たちが屯したり一人で本を読んだりしているが、お洒落すぎてね。
「独ソ戦 絶滅戦争の惨禍」(大木毅)をそういってレジの女性に探してもらい、「病気は社会が引き起こす インフルエンザ大流行のワケ」(木村知)のほうは「売り切れ」と言われる。
それならアトレの本屋に行こうと、どうせすぐには読めないくせに「買うモード」に入ってしまっている。 蔦屋の裏の道を代官山駅の方に降りていく道は、しゃれた小さな店などが並んでいる。
現役時代には、このあたりにもしょっちゅう勉強のために来て、どの店でもずかずか入って行ったのに、今はなんとなく入りがてなのだ。
あの頃の自分は別世界に住んでいたのかもしれない。
それでも一軒だけ藍の服を並べた店に入ってみると、ちょっと小粋な長めの上着がある。
おそるおそる値札をチエックすると50000円、すっと店を出た。 代官山駅を過ぎるあたりにも面白そうな店があったが、吞まず食わずモードになってひたすら歩いた。 恵比寿駅の近くで、朝から7000歩、これで足が重いのだからいやになる。
アトレの本屋で、木村の本を探して貰ったら「12月7日発売です」と、なんたるち~あ。
売り切れなどと言った蔦屋を恨む前にツイッターの記事をよく読まなかった僕が悪いのだ。
というわけで、きれいな紅葉を見て、本も買って、落ち着いたカフェで本を読もうというタクラミは、ほとんど叶わず帰宅した。
もっと早く家を出なければいけないのだが、洗濯物を取り込んだり、サンチが膝の上にいるとなかなか出にくいのである。 「ロシア革命100年の謎」から、沼野充義のことば。
読んだかもしれないが、どうという感想が残っていない。
「モスクワの伯爵」にあったエピソード。
伯爵の友人・詩人がチェ―ホフのエッセイ集かなにかを編集するときに、チェ―ホフがパリの麺麭のウマさを、このウマさは食べた人しかわからないと書いた、その部分をソ連政府の上司に削除されてキレてしまう。
それで、その友人はシベリアだったかに送られてしまうのだが、人類とパンに関わる文章を旧約聖書を始めとして延々と集める。
そんなクダリがあるのだ。
どうもドストエフスキーとチェ―ホフを読まなければならないタイミングのようだ。
久しぶりに蔦屋を覗いて、買いたい本もあった。
とても僕には馴れそうもない。
いたることにカフエみたいなのがあって、そこには若い人たちが屯したり一人で本を読んだりしているが、お洒落すぎてね。
「独ソ戦 絶滅戦争の惨禍」(大木毅)をそういってレジの女性に探してもらい、「病気は社会が引き起こす インフルエンザ大流行のワケ」(木村知)のほうは「売り切れ」と言われる。
それならアトレの本屋に行こうと、どうせすぐには読めないくせに「買うモード」に入ってしまっている。
現役時代には、このあたりにもしょっちゅう勉強のために来て、どの店でもずかずか入って行ったのに、今はなんとなく入りがてなのだ。
あの頃の自分は別世界に住んでいたのかもしれない。
それでも一軒だけ藍の服を並べた店に入ってみると、ちょっと小粋な長めの上着がある。
おそるおそる値札をチエックすると50000円、すっと店を出た。
アトレの本屋で、木村の本を探して貰ったら「12月7日発売です」と、なんたるち~あ。
売り切れなどと言った蔦屋を恨む前にツイッターの記事をよく読まなかった僕が悪いのだ。
もっと早く家を出なければいけないのだが、洗濯物を取り込んだり、サンチが膝の上にいるとなかなか出にくいのである。
(19世紀ロシア・リアリズム小説の奇跡の時代を支えたドストエフスキーとトルストイを二本の巨木とたとえて)巨木は元気に生い茂っている間はいいんですけど、倒れると朽ちて邪魔になるだけなんです。そこで、腐った巨木を土に還元して大地に戻すキノコが必要になる。それがチェ―ホフだったというわけ。で、巨木とキノコのどちらが偉いかといえば、それは巨木だろうと思いますよ。だけど、どちらが好きかと言われたら、僕はやっぱりキノコかな、と答えたい。キノコのほうが自分に近い存在として好きになれる。子どもの頃の便所(といった)の前に置かれた小さな本棚に父が遺した数冊の本があって、そのなかにチェ―ホフの袖珍本というのだろうか、短編集があった。
読んだかもしれないが、どうという感想が残っていない。
「モスクワの伯爵」にあったエピソード。
伯爵の友人・詩人がチェ―ホフのエッセイ集かなにかを編集するときに、チェ―ホフがパリの麺麭のウマさを、このウマさは食べた人しかわからないと書いた、その部分をソ連政府の上司に削除されてキレてしまう。
それで、その友人はシベリアだったかに送られてしまうのだが、人類とパンに関わる文章を旧約聖書を始めとして延々と集める。
そんなクダリがあるのだ。
どうもドストエフスキーとチェ―ホフを読まなければならないタイミングのようだ。
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aomeumi2 at 2019-11-22 10:19
青目
初めまして・・・今年の初めまで恵比寿に住んでいて、このあたり、懐かしいです。この猫おばぁさんの銅像の脇にもよく座ってひと休みしました。
蔦屋は、カフェでなく、店内にベンチがあるので、立ち読みではなく、ゆっくり座り読みなどしました。
同じく、飲まず食わず・・・洒落ているけれど、おいしい店はないのですよ(高級店は別として)。仕方なく駅近くの大阪王将に入ったら・・・まずいのなんの・・・しかし、安いのなんの・・・以来、通っていました。友達と長話にはいいのです。まずいから空いている。
まぁ、初めてなのに、懐かしくて長話・・・失礼しました。
初めまして・・・今年の初めまで恵比寿に住んでいて、このあたり、懐かしいです。この猫おばぁさんの銅像の脇にもよく座ってひと休みしました。
蔦屋は、カフェでなく、店内にベンチがあるので、立ち読みではなく、ゆっくり座り読みなどしました。
同じく、飲まず食わず・・・洒落ているけれど、おいしい店はないのですよ(高級店は別として)。仕方なく駅近くの大阪王将に入ったら・・・まずいのなんの・・・しかし、安いのなんの・・・以来、通っていました。友達と長話にはいいのです。まずいから空いている。
まぁ、初めてなのに、懐かしくて長話・・・失礼しました。
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saheizi-inokori at 2019-11-22 10:34
> aomeumi2さん、あらまあ、きのうは店員としか話をしない散歩でしたが、ここで青目さんとお話できるとは!
私があのあたり、青葉台にいたのは昭和の終わり頃です。
恵比寿はラーメンだけが有名でしたが、うまいというラーメンを食べたことがなかったなあ。
どちらかというと親しみやすい町でしたがずいぶん出世?した町ですね。
駅の近くに糠漬けのうまい居酒屋があったのですが、今みつけることができません。
私があのあたり、青葉台にいたのは昭和の終わり頃です。
恵比寿はラーメンだけが有名でしたが、うまいというラーメンを食べたことがなかったなあ。
どちらかというと親しみやすい町でしたがずいぶん出世?した町ですね。
駅の近くに糠漬けのうまい居酒屋があったのですが、今みつけることができません。
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doremi730 at 2019-11-22 23:25
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saheizi-inokori at 2019-11-22 23:35
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ginsuisen
at 2019-11-23 09:16
x
ウフフ~おしゃれすぎ~同意同意です。
どうも、なじみません。
湘南にもTサイトとかあるのですが、湘南といっても、藤沢から不便なバスでアクセス悪く~
行くと、おしゃれすぎていつも落ち着きません。
おしゃれなお店はいっぱい入っているけど、お金は落としているのかどうか・・コーヒーを飲むカップル、散歩する若い家族はいるのですが。いずれ・・むずかしいのでは?なんて意地悪目線です。どんどん変わるなじみの町。なんだかな~です。
ヒルサイドテラスのほうにトムズ?のサンドイッチ屋はまだあるのかしら。
どうも、なじみません。
湘南にもTサイトとかあるのですが、湘南といっても、藤沢から不便なバスでアクセス悪く~
行くと、おしゃれすぎていつも落ち着きません。
おしゃれなお店はいっぱい入っているけど、お金は落としているのかどうか・・コーヒーを飲むカップル、散歩する若い家族はいるのですが。いずれ・・むずかしいのでは?なんて意地悪目線です。どんどん変わるなじみの町。なんだかな~です。
ヒルサイドテラスのほうにトムズ?のサンドイッチ屋はまだあるのかしら。
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saheizi-inokori at 2019-11-23 09:46
> ginsuisenさん、薄暗くて、今は禁煙になったけれど往時の煙草の匂いが残っているような、クラシックを低く流しているような、そんなカフェがいいですね。
ヒルサイドのほうには行きませんでした。
ヒルサイドのほうには行きませんでした。
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hanamomo60 at 2019-11-23 20:43
先日代官山の蔦屋で秋田の道祖伸などの本を書いた人が秋田フェアみたいなのをやったようです。
本だけではなく燻りがっこや特産品もそこで売ってたようです。
知人が出かけたようでとても楽しかったと話しておりました。
私も行ってみたいな~。
本だけではなく燻りがっこや特産品もそこで売ってたようです。
知人が出かけたようでとても楽しかったと話しておりました。
私も行ってみたいな~。
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saheizi-inokori at 2019-11-23 22:10
by saheizi-inokori
| 2019-11-22 09:55
| 今週の1冊、又は2・3冊
|
Comments(8)