歌舞伎を見て頼朝を待望する 「孤高勇士嬢景清―日向嶋」@国立劇場
2019年 11月 16日
九月に文楽「嬢景清八嶋日記」」を観たから、同じ景清の歌舞伎版はスルーしようかと思っていたのだが、喜洛庵さんのブログに刺激されて、歌舞伎の「孤高勇士嬢景清―日向嶋(ここうのゆうしむすめかげきよーひゅうがじま)」を見に行った。
落語や能はその日一日が勝負だが、文楽や歌舞伎は何日も興行するから役者たちは大変だろう。
今月の2日に始まって25日まで、13日目の今日はマラソンで言えば24キロあたり、先頭集団がはっきりしてくる頃かな。
マラソンは一人だけど、歌舞伎は役者、音曲や裏方など多くの関係者がワンチームとしてずっといいパフォ―マンスを見せ続けるのには、どんなドラマが隠されているのか。 (ツケ板、まぢかな席だったので、附打ちの怖いような眼を見ることができた)
平家を滅ぼし、民政に力を振るおうとする頼朝、それを支える重忠たちの風情がよい。
ついアベ清盛の醜態と比べてしまうのだ。
頼朝よ、いでよ!
重盛の恨みを晴らすべく、東大寺大仏供養の場に「見参、けんざあ~ん!」と呼ばわって頼朝に会おうとするテロリスト景清の強いこと!
衛兵たちがスクラムを組むが景清ひとりに跳ね飛ばされてしまう。
相撲で力比べをするときに腰の名刀を敵に預けてしまう、堂々たるもんよ。
自分を討とうとした景清の人間に惚れて、断られても日向の孤島にまで密使をやって景清の身辺を守り、説得のチャンスを窺う頼朝、大した度量だ。
嗚呼!頼朝よ、いでよ! 手越宿花菱屋の口煩い女房は存在感があった。
ちょっと足をひきずるようにしたのは、演技だろうな。
景清の娘(雀右衛門)は、14歳だったかの役柄からすると、いささかとうがたちすぎたように感じた。
親娘の再会、景清の葛藤、さすがに吉右衛門の迫力満点。
浄瑠璃(だと思うが)は、文楽のそれと比べるとあっさりしている。
四幕、二時間ちょっと、変化があって、あっという間に過ぎてしまった。
景清や娘・糸瀧などの感情表現も良かったというべきだのだろう。
ただ、意味のない比較かもしれないが、文楽や能の方が、僕には強く迫って来る。
リアルな人間が演じるから、それだけ想像力の働く余地が減ってしまうのかもしれない。 (国立劇場の花)
終わって、上野毛の床屋の予約して電車に乗ったはいいが、用賀を過ぎてから、田園都市線は上野毛を通らないことに気づき、二子玉川まで行って大井町線に乗り換えることにしたのだが、 (ああ、ここが台風19号で溢れた多摩川)
乗り換えた電車がまたもや用賀に行くではないか。
もういちど二子玉川まで引き返して、、アキレタメダカだった。
落語や能はその日一日が勝負だが、文楽や歌舞伎は何日も興行するから役者たちは大変だろう。
今月の2日に始まって25日まで、13日目の今日はマラソンで言えば24キロあたり、先頭集団がはっきりしてくる頃かな。
マラソンは一人だけど、歌舞伎は役者、音曲や裏方など多くの関係者がワンチームとしてずっといいパフォ―マンスを見せ続けるのには、どんなドラマが隠されているのか。
平家を滅ぼし、民政に力を振るおうとする頼朝、それを支える重忠たちの風情がよい。
ついアベ清盛の醜態と比べてしまうのだ。
頼朝よ、いでよ!
重盛の恨みを晴らすべく、東大寺大仏供養の場に「見参、けんざあ~ん!」と呼ばわって頼朝に会おうとするテロリスト景清の強いこと!
衛兵たちがスクラムを組むが景清ひとりに跳ね飛ばされてしまう。
相撲で力比べをするときに腰の名刀を敵に預けてしまう、堂々たるもんよ。
自分を討とうとした景清の人間に惚れて、断られても日向の孤島にまで密使をやって景清の身辺を守り、説得のチャンスを窺う頼朝、大した度量だ。
嗚呼!頼朝よ、いでよ!
ちょっと足をひきずるようにしたのは、演技だろうな。
景清の娘(雀右衛門)は、14歳だったかの役柄からすると、いささかとうがたちすぎたように感じた。
親娘の再会、景清の葛藤、さすがに吉右衛門の迫力満点。
浄瑠璃(だと思うが)は、文楽のそれと比べるとあっさりしている。
四幕、二時間ちょっと、変化があって、あっという間に過ぎてしまった。
景清や娘・糸瀧などの感情表現も良かったというべきだのだろう。
ただ、意味のない比較かもしれないが、文楽や能の方が、僕には強く迫って来る。
リアルな人間が演じるから、それだけ想像力の働く余地が減ってしまうのかもしれない。
終わって、上野毛の床屋の予約して電車に乗ったはいいが、用賀を過ぎてから、田園都市線は上野毛を通らないことに気づき、二子玉川まで行って大井町線に乗り換えることにしたのだが、
乗り換えた電車がまたもや用賀に行くではないか。
もういちど二子玉川まで引き返して、、アキレタメダカだった。
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喜洛庵上々
at 2019-11-16 17:17
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佐平次さん、こんにちは。
リンクご紹介ありがとうございます。
景清の娘・糸滝役は金丸座初演時、中村隼人君(12~3歳?)でしたが、歌舞伎座で再演した折に今の雀右衛門丈(当時は芝雀)に変わったと記憶しています。
まぁ確かに雀右衛門丈だと『十代じゃぁないだろう!』って感じですよね^^;
序幕で、本筋と関係なく出ていた米吉丈で観たかった気も致します。
リンクご紹介ありがとうございます。
景清の娘・糸滝役は金丸座初演時、中村隼人君(12~3歳?)でしたが、歌舞伎座で再演した折に今の雀右衛門丈(当時は芝雀)に変わったと記憶しています。
まぁ確かに雀右衛門丈だと『十代じゃぁないだろう!』って感じですよね^^;
序幕で、本筋と関係なく出ていた米吉丈で観たかった気も致します。
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rinrin1345 at 2019-11-16 18:12
住んでいる方も間違えるのだからたまーに行く人が迷っても焦らなくてもいいね。
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saheizi-inokori at 2019-11-16 18:14
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saheizi-inokori at 2019-11-16 18:18
> rinrin1345さん、しかも以前にもあったエラーなんです!
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doremi730 at 2019-11-16 23:37
吉右衛門丈の景清、さぞ素晴らしかったでしょうね♪
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そらぽん
at 2019-11-17 00:33
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tsunojirushi at 2019-11-17 03:06
えっ! 床屋! と呟いてみる…。
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j-garden-hirasato at 2019-11-17 07:57
最前列でご覧になられましたか。
よく取れましたね。
よく取れましたね。
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saheizi-inokori at 2019-11-17 09:50
> doremi730さん、はい、なかなかに。
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saheizi-inokori at 2019-11-17 09:54
> そらぽんさん、この写真の右にある兵庫島がほとんど没し、その右手の堤が破れました。
そこだけ地元の反対で堤防工事ができなかったのです。やっと話がついて工事が始まった矢先の洪水でした。FTAについては野党も一切公に問題提起をしていないのはどういうことでしょうか。
共産党も含めて、です。
そこだけ地元の反対で堤防工事ができなかったのです。やっと話がついて工事が始まった矢先の洪水でした。FTAについては野党も一切公に問題提起をしていないのはどういうことでしょうか。
共産党も含めて、です。
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saheizi-inokori at 2019-11-17 09:55
> tsunojirushiさん、えっ?なにか、と答えてみる、、。
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saheizi-inokori at 2019-11-17 09:58
報道はされないけれど、TPP、FTAに関連した活動や国会での追及を野党はしているのではないかと思います。もう少し調べてみますが。
街頭演説では現在花見問題に絞られているのでFTAが目立ちません。その合間に自民公明がしめしめというように通過させてしまったのですね。桜を見る会も目くらましだった・・・?
街頭演説では現在花見問題に絞られているのでFTAが目立ちません。その合間に自民公明がしめしめというように通過させてしまったのですね。桜を見る会も目くらましだった・・・?
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saheizi-inokori at 2019-11-17 13:17
> テイク25さん、農業や自動車などについてはやってますが、為替条項については聞こえてこないです。
ツイッターでいろいろ伝えられる危惧、たとえば健保がなくなるなどについては、私も詳しい中身を知りません。
ツイッターでいろいろ伝えられる危惧、たとえば健保がなくなるなどについては、私も詳しい中身を知りません。
by saheizi-inokori
| 2019-11-16 13:08
| 能・芝居・音楽
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