権力者は弱い 「どこにも属さないわたし」(イケムラレイコ)
2019年 05月 27日
きのうの朝、頭上をグオ~バリバリ、何機もヘリコプターが飛んで行った。
大きな軍用輸送機みたいのも二機、トランプの警護関係だろう。
もうれつな暑さ、北海道バターが溶けちゃいそうな暑さ、そのあと「神事」を中断して桟敷席に置かれたソフアにふんぞり返る異星人4体。
温暖化対策を唾棄し熱波や洪水を味方にする魔王たちのお出ましだ。
美しい国・神の国・日本はすっかり侵されてしまったようだ。
あちこちにヒビが入って壊れ始め、まもなく熔解が始まるのだろう。
日本の属国たる証の日米行政協定を分かりやすく、図解・具象化してみせたアベはエライ。
その図の中にはブーイングもせずに立ちあがって拍手した無辜の民に交じって、サクラとして狩りだされた異神の巫女たちも忘れずに登場している、その名も桜井。 イケムラレイコ、名前も作品も知らなかった人の半生記、津に生まれた子供の頃からた大阪外大を中退して、キューバ、スペイン美大、チューリッヒ、ニュルンベルグ、ベルリン、ケルンを歩き、ベルリン芸大教授(日本人女性として初めて)を1991年から2016年まで勤める。
集団に属すことを嫌い、自分の頭で考え納得した方向へ果断に突き進む(単身で)。
我が青春を振りかえると忸怩たる思いだ。 大学教授として
彼女は雪舟の継承者になろうと思う。 「しなやかな思考」という文章が、彼女の思想の大元にあるようで、この年になった僕をも元気づける。 おととい食いそびれた会津坂下の馬刺し、きのうカミさんが買って来てくれた。
新玉ネギもうまかった。
平凡社
大きな軍用輸送機みたいのも二機、トランプの警護関係だろう。
もうれつな暑さ、北海道バターが溶けちゃいそうな暑さ、そのあと「神事」を中断して桟敷席に置かれたソフアにふんぞり返る異星人4体。
温暖化対策を唾棄し熱波や洪水を味方にする魔王たちのお出ましだ。
美しい国・神の国・日本はすっかり侵されてしまったようだ。
あちこちにヒビが入って壊れ始め、まもなく熔解が始まるのだろう。
日本の属国たる証の日米行政協定を分かりやすく、図解・具象化してみせたアベはエライ。
その図の中にはブーイングもせずに立ちあがって拍手した無辜の民に交じって、サクラとして狩りだされた異神の巫女たちも忘れずに登場している、その名も桜井。
集団に属すことを嫌い、自分の頭で考え納得した方向へ果断に突き進む(単身で)。
我が青春を振りかえると忸怩たる思いだ。
「教える」という気持ちはまったくなかった。私は「場」をつくりたかった。(略)固定観念やいわゆる既存の枠をどんどん取り払って、自分を見つける。弱いもの、小さなもの、繊細さ、自分とは異なるものに対しての知識と理解を深める。そういう訓練の場になるように考えていた。(略)世俗を離れ、スイスの山の農家に下宿して城の屋根裏のアトリエに通ったときの気持ち
私の仕事や人を崇めたり真似することはなく、学生個人の核にせまるのが私のアプローチだった。
(1987年頃のケルンにおけるワイルドペインティングの流行について)ただ大きなペインティングは魂や精神性が感じられないことがあった。大きなサイズの作品をシステマテイックに完成させていくという印象を与えた、ボデイーランゲージだけだということに気がついた。みんな自分の中から外に出すことしか考えていない。描き手が成熟していないから、キャンパスを色で塗りつぶしているようだった。僕は、こういう作品と、きちんと内面性を具えた作品を見分けることができない、たぶん。
世俗から離れた場所では、人間がつくりだした文化や人間の営み、人間中心の考え方は通用せずに比重が小さくなる。時間の概念、国、性別、年齢など人間がつくりだした境界線はぼやけ、区切りがはずれてゆく感覚だった。「アルプスのインデイアン」という作品、山の形、動き、そういったものの彫刻的なところ、立体から抽象性を捉える過程で始まった何かが結実した、アルプスにいるはずのない別世界からきた原住民的な意味から名付けた作品が本書の数枚の美しい口絵写真のなかに収められている。
危機のときに自分のなかの境界に気づき、それを超えようとした。そういう今迄のあり方をふるいにかけることこそ貴重な瞬間ではないか。
考えてもいなかったことに挑戦すること。負けること、失うこと、いろいろな負的要素に心を痛め、だけど受け入れ変転していき、”強くなくていい”と自分に言い聞かせる。勝つことの方が怖いのは、いつかは負けるからだ。頂上にいるのはめまいがする。絶対に下るしかないからだ。権力がある人ほど弱いという本質を簡単に忘れてそれを振るおうとする。私は風にゆれているススキの姿が好きだ。その繊細な美しさ、しなやかだから弱いなんてことはない。
矛盾だらけの自分を許して笑っていたい。いっぱい嫌な面をもっている自分に気づいてそれを矯正せずに仕事にもっていければいいと思う。たとえば、自分を向上させるために、嫉妬心という面倒な邪魔者も、決して悪いものではない。頑なな自分に辟易するが、それが傷つきやすいからだと自覚している。自己を責めることにこだわりたくない。
新玉ネギもうまかった。
平凡社
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soymedica at 2019-05-27 14:47
イケムラレイコの大掛かりな個展が昨年国立新美術館でありました。
割と色々な芸術家の影響を受けやすいタイプの人ではないかと思ったのですが、なかなか見応えのある作品群でした。
割と色々な芸術家の影響を受けやすいタイプの人ではないかと思ったのですが、なかなか見応えのある作品群でした。
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saheizi-inokori at 2019-05-27 14:58
> soymedicaさん、そうだったようですね。またチャンスがあるかな。
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そらぽん
at 2019-05-27 22:56
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saheizi-inokori at 2019-05-27 23:11
> そらぽんさん、その名も桜井、天皇はトランプにあなたほど近くでは見られません、可哀想に!
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ikuohasegawa at 2019-05-28 04:52
イケムラレイコに興味が湧きました。
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saheizi-inokori at 2019-05-28 06:16
> ikuohasegawaさん、こんな日本人もいるのです。
by saheizi-inokori
| 2019-05-27 12:17
| 今週の1冊、又は2・3冊
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