話芸いろいろ 花形演芸会@国立演芸場
2018年 12月 23日
忙しいのに、と誰にぶつけるでもない愚痴。
気になっていることは早くやる、図書館に本を返したり借りたり、すでにずらっと並んで本を読んでいる人たちは受験生、爺さん婆さんもいるなあ。
僕もさっさとブログを仕上げて本に向きあいたい。
家事にせよ、ブログにせよ、やらなくてもいいのかもしれない。
でも、そういうことをしないで本を読んだり落語を聴いても面白さの気分の根っこがなくなる。
番組が華やかで笑い中心だから、カミさんも面白がるかと思ったのだ。
カミさんは寄り道をして会場で待ち合わせ、弁当を買ってきてくれた。
そのとき、亡母が人数分のお握りをホームの窓から差し入れて、田中に「よろしく頼みます」とお辞儀をした。
お握りを食べた田中が「後輩と行くといいことがある」と喜んだことを思い出した。
「カミさんと行くといいことがある」ような上等なウマイ弁当だった。
前座だが、口跡が明瞭、ケレン味がない。
がんばれ。
翔丸「悋気の幽霊」
自作なのか、あまり面白くない。
雀太「代書」
開口一番、客席の注意をひきつける大きな声というだけではない、お主なかなかやるのう。
ネタは下手でなければ誰でも爆笑ものだが、アホな男のアホな言葉に呆れる代書屋の表情が面白かった。
呆れて焦れて、癇癪起こしてポ~ン!紙をくしゃくしゃにしておしまい。
この演芸会は選ばれた新人・中堅が年間通して競い合って大賞をめざすという企画、それだけに出場者は力が入る。
このコンビも好いテンポで爆笑の連続、力をみせた。
松之丞「安兵衛かけつけ」
ひときわ大きな拍手に迎えられて登場、歌舞伎界を斬るようなギャグも散りばめ壮絶な果し合いの描写も熱演、大うけ。
浅野家組盃、一月から12月まであって、一月が一合、二月が二合、月がかわるごとに一合づつ増えて最後は一升二合を立てつづけに呑む堀部安兵衛、閏月をと殿に所望され馬鹿正直に12月の一升二合を飲み干して、泰然と舞ってみせたという。
豪快を通り越して聴いているだけで気持ちが悪くなったが、安兵衛はその場に突っ伏して寝るだけ、えれえもんだ。
97年に花形演芸大賞をとった先輩、きょうはゲストとして出演、カミさん大喜び。
鋭さとスピードでは、ホンキートンクの方が今や上だと思ったが、さすがに芸能・時事ネタの太田の突っ込みは沸かせた。
なんとかいう映画だかテレビに出てくる広瀬すずという女優が太田のイメージに合わない。
俺は広瀬こーみが好い、何を読んでもコーミのイメージで読んでいる、といくつかの小説をあげて笑わせていたが、そのコーミってのが何者か(スズ、の方も)分からなかった。
今、グーグルで広瀬香美の顔を見た、あはは、今頃笑ってます。
小猫・ものまね
干支の鳴き声、犬、鶏の真似方を言いながらやって見せ、来年の猪は大変だ、でも兎、辰、巳と続く三年は江戸家にとって鬼門。ヌーもやって、袋手長猿の声の仕上げは「両方の足が同時に攣ったときのオジサンの声」、ゆうべ攣ったけれどそんな声は出なかったぞ。
菊地まどか・浪曲「浅川忠兵衛」
私のこれからやる浪曲にはひとつも笑うところはありません。
一字一句変えるな、と師匠にいわれています。
いいね。
声量豊かに歌い上げて色気もある。
ただ歌詞がどれだけ理解されるのかな、「置いてく美学」が通じればいいが。
何をおいてもカボチャは召し上がれ、ほっくりうまし、イブイブだからローストビーフも、そうそう佐平次さん、あれ、あれがあると出してくれたのがアレ・赤ナマコ。
ピリリと辛いマーボ豆腐は白いご飯と。
今年はもうこれないかな。
ラジオでは松之亟がしゃべりだしたが、僕はランチ、そのあとは年賀状の添え書きの完了をめざす。
お大事にお過ごしくださいね。
この指と~まれ!
広瀬香美はハイトーンヴォイスのシンガーソングライターです。
作曲の才能に長けていて、クリスマスやスキーを主題にした名曲があります。