孫の誕生祝いに 海老坂武「非戦を考える 戦争文化と愛国心」

きのうは、はあちゃんの遅い誕生祝を中目黒の焼き鳥や「串若丸」(ゴーンの行きつけの店とは違う)でやった。
タイちゃんのよちよち歩きの頃からときどき娘一家と来る店、肉が大きくてとてもうまいのだ。
はあちゃんのリクエストは、まず「ニンニク」次いで「牡蠣」あとは大人もそれぞれ何種類も、それぞれ二本づつだ。
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(カキ)
はあちゃんが串を外してくれる、喜多八師匠には叱られそうだ。
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タイちゃんは塾でこれない。
店内を歩きまわるのを防ぐために隅の席を取ってもらって、外に出られないように囲い込んでいた、そのタイちゃんが受験だなんて、ほんとに早いものだ。
本人は少しでも難関校をめざしたいらしいが、僕はそんなことにあまりこだわらずにやりたいことをやり続ける人生を送って欲しいと思う。
でも、それはいろいろ体験してきての今いうことで、合格するにせよ失敗するにせよ、どれも体験しなきゃわからないものな。
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隣の席の二人の数倍のスピードで食べていく、よく食う客なのだ。
玉子焼きを頼んだり、水を頼んだかと思うと、「梅干し」を頼むはあちゃん。
学校の家庭科の実習内容があまりにもお粗末だと愚痴をこぼす。
「モテ期」に入ったとパパが冷やかすと「すぐに終わった」といい、「その方がいい、せいせいする」まんざら負け惜しみでもなさそうだ。
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はあちゃんはちょっと前までは、自分の食べたい串を囲い込んで独占しようとして、いつも叱られた。
「リアリテイ」などと言う(テレビのタレントが使うらしい)言葉が自然に出てきたり、喋ることもまだまだカワイイけれど、ときどき大人めいたことも云う11歳。
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恒例でさいごは白いご飯にカシワのタレ焼きをのっけてその上からさらにタレをかけてもらった特製のカシワ丼を作るパパ、身体に気をつけてみんなをよろしくお願いしますよ。
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パンパンになったお腹を抱えて家に帰り、ナオキのケーキ、
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「ハッピバースデオーレ」と歌うはあちゃん、プレゼントも貰って(あげて)よかったね。
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1934年生まれの著者が「コクミンガッコウ イチネンセイ」だった頃から、どういう「戦争文化」に触れて育ったか、「戦争文化」とはなにか、戦後の知識人たちのありよう、「愛国心」と「ナショナリズム」をめぐる清水幾太郎、丸山眞男、姜尚中、佐伯啓思、テッサ・モーリス・スズキの考え方、内村鑑三や幸徳秋水の「非戦思想」、兵役拒否と不服従の思想の源流と展開などを(だいたいは)分かりやすく説く。

戦争は指導者・権力者たちの責任が大きいが、戦中に「小国民」であった者もまったく無責任とは言えない。
戦争と戦争犯罪を生み出したところの諸々の条件の中で、社会的、文化的条件の一部は現在も存続している。その存続しているものに対しては責任がある。
という加藤周一の言葉を引用、加藤が「戦争を支える国民の意識(心理、態度)」の特徴として
第一に「メデイアを通じての政府の大衆操作」に無抵抗であること。
第二に大勢順応主義
第三に鎖国主義
第四に差別
をあげているのに「言葉に対する鈍感さ」と「封建的上下関係」、上の者の言うことを黙って受け入れる「命令文化」に従順であることを付け加えている。

そして
国民はたえず「擦り込み」に、「洗脳」に、「操作」に反応し、「嘘八百」に騙されぬように警戒すべし
という。
敗戦を省みての教訓だが、まさに現在の日本人に突きつけられている警告のように思うのは僕だけではなかろう。


みすず書房

Commented by k_hankichi at 2018-12-16 13:15
写真は、牡蠣の串焼き、ですね?
初めて見ました。食べてみたいです。牡蠣オタクとしては顔が口が舌が寄り付きます。
Commented by ikuohasegawa at 2018-12-16 14:32
おめでとうございます。
「串若丸」近所に欲しい。
この本も欲しい。
Commented by saheizi-inokori at 2018-12-16 14:49
> k_hankichiさん、我が家の食いしん坊たちも歓声をあげましたよ。
Commented by saheizi-inokori at 2018-12-16 14:50
> ikuohasegawaさん、本は図書館でした。
Commented by kanekatu at 2018-12-16 16:52
先日、中3の孫娘の誕生祝いを娘夫婦と計画していましたが、彼と食事の予定があるからと断れてしまい、娘の亭主はまるで秋篠宮状態で怒っていました。
あれだけ可愛がっていたのに、もう相手にされず寂しいですね。
Commented by saheizi-inokori at 2018-12-16 18:22
> kanekatuさん、中三で!驚く私が旧石器ですかね。
Commented by rinrin at 2018-12-16 19:59 x
神保町も羨ましい、焼き鳥はもっと羨ましい、お孫さんとのお食事会はチョウ羨ましい!!!
Commented by saheizi-inokori at 2018-12-16 20:08
> rinrinさん、裏山の三乗、富士山になっちやいました。
Commented by doremi730 at 2018-12-16 21:17
はあちゃん、おめでとうございます。
誕生祝を焼き鳥屋さんでとは、渋い!!
しかし、美味しそうですね~
牡蠣、お願いします~♪
Commented by そらぽん at 2018-12-16 21:46 x
串を外してくれる。。 
はあちゃん お誕生日おめでとう

早野龍五が「2017年の論文に誤りが発覚し現在論文誌に訂正
。。」と。 洒落た和服で講義する福島が舞台の学者。
こんな大人は軽蔑しようぜ。 素敵な道を行くはあちゃんへ 
Commented by saheizi-inokori at 2018-12-16 22:20
> doremi730さん、渋くなんかないですよ、はあちゃんは3日前からワクワクしていたそうです。ここは酒飲みというより家族やカップル向きの店です。
Commented by saheizi-inokori at 2018-12-16 22:22
> そらぽんさん、ありがとう。
その学者を知らないのは幸いなのかな。
Commented by j-garden-hirasato at 2018-12-17 06:37
牡蠣の串焼きとは、珍しいですね。
焼き鳥屋で出てきますか。
最近、
こういう焼き鳥屋とは、ご縁がないです。
行きたくなってきました。
Commented by saheizi-inokori at 2018-12-17 08:31
> j-garden-hirasatoさん、この店はトマトのベーコン巻きとか、タコのバジル焼きとか、いろんな串焼きが楽しいのです。
Commented by Solar18 at 2018-12-18 20:32
初めまして。
日本でもこのような本が読まれていることに、一抹の希望を見るような気がします。良い本を送られましたね。「へそ曲がりであれ」をいつも念じています。
Commented by saheizi-inokori at 2018-12-18 21:17
> Solar18さん、ありがとう。
へそ曲がり連盟にどうぞ!
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by saheizi-inokori | 2018-12-16 11:55 | 今週の1冊、又は2・3冊 | Trackback | Comments(16)

ホン、よしなしごと、食べ物、散歩・・


by saheizi-inokori
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