貧しいことは悪いことではない

ときどき会うオバサンにおはようございますと言ったら、サンチをカワイイと褒めてくれたのはいいとして「御主人にそっくりですね」。
たしかに飼い犬と飼い主(とくにオバサン)は似ていることが多いけれど、それを面と向かって言ったことはないなあ。
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ハクモクレンのこれは、なんだっけ。
台風が来るからと家の周りに砂嚢を置いている家があって、入念な人だなあと思ったが今朝はそれが片付けられて、二つほど門の脇に残っている。
台風が来るぞ、さあ備えろ、過ぎ去った、片付けろ、また台風だ、、ぼくのようなズボラにはとてもできないな。
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空き家を使って一日中なにかのロケをしていたが、今朝はどないやと見に行こうと思ったら、あら、鴨ちゃん、今日はいるね。
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ふだん見ない「ダーウインが来た」をニュースの後そのままにしていたら、都心の住宅地にツゲとかチョウゲンボウなどが棲むようになったと、その生態を写していた。
鴉や猫に食われないように子供を育てるのは大変だと。
この鴨たちも何羽かのうちやっと二羽だけが残っているが、油断はならないぞ。
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夕べ宵宮の準備でにぎわっていた深沢神社、今朝はまだ静かだ。
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今日も焼き鳥を食いに子供たちが集まる。
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昨日も「貧困という監獄」を読んだ。
貧しいということはその人の責任であり罪であり悪だから、彼らのやることは微罪でも厳罰にして牢屋にぶち込んでしまえ、(雇用ではなく)警察力を強化しろ、刑務所を(民営化して)増やせ。
福祉予算は切り捨てろ。
そうした方が国益であるばかりか貧しい人たち自身にとっても利益なのだ。
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(甘味やができたぞ)

アホノミクス・安倍のミスの思想(とも言えないが)というのは、前世紀末にアメリカで始まって世界に広まった(今、肝心のアメリカでは反動も起きている、警察官の暴力に対する反発など)ネオリベが肩怒らすゼロ・トレランス=刑罰国家のすすめだ。
かならず、御用学者が根拠も示さず検証もせずに、いいかげんな「理論づけ」を行うのも世界に劣らない日本だなあ。
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今の日本で自分で働いて食っていけないなんておかしい、○○でも××でもやればいいんだから。
そういう人は少なくない、でもそういう人がほんとに○○でも××でもやるか
明日の保証もないままに。

リッパな家のきれいな庭を見ながら散歩して、ついついこの家に住む人のうち、ほんとに自分(だけ)の業績で、この環境を手に入れた人はどのくらいいるんだろうと思い、そういう家の門構えより狭いスペースに住んで日の当たらない軒下に満艦飾の洗濯物を干している人がほんとうに努力の足らない怠け者なのかと思う。
道であえば上品な笑みを浮かべて犬の話などしているマダムたちもホームレスや知的障碍者たちが微罪で逮捕され刑務所に入れられるのを寧ろ歓迎しているのが、「世の中の真実」というやつ、アベノミスはこういう俗情に根を下ろし、煽り立てて支持者を増やす。
「悪い貧乏人」が人の嫌がる・不安定な労働力となってアホノミクスを下支えする。

人間教育が必要なのは、かえって富める者たちに対してなのではないだろうか。
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河合隼雄「「老いる」とはどういうことか」は、肩の凝らない小エッセイ集、老化を心理学で説きあかすのかと思ってアマゾンして、ちょっとがっかり。
やっぱり本は本屋で手に取って買えよってか。
パラパラめくっていたら、「老いは病ではない」という文章があった。
ところが、これは河合先生が「老いに関する書物を読み、そのなかに生物学的な本も読んだのだが、なかなか理解しがた」かった折、多田富雄の話を聴いて印象に残ったことを書いているのだ。
その話というのは端的にいうと「老いは病ではない」ということ、
先生のお考えでは、「老い」というのは生物学的に研究するとき、生物の発生や分化などのようにすっきりといかないらしい。端的に言えば、現代の科学をもってしてもわからないことが多いらしい。
それにもかかわらず、われわれは「老い」を一種の決まりきった「病」のように考えて、年をとれば「ぼけて死ぬ」と非常に単純な図式で考えすぎていないだろうか。
「よし、それほどわからぬものなら、自分の生き方で老いに挑戦してみよう」河合先生はそんな気持ちになった、というエッセイでありました。

Commented by tona at 2018-10-08 14:00 x
saheiziさんにサンチ君が似ているって、saheiziさんイケメンなのですね!
Commented by saheizi-inokori at 2018-10-08 15:14
> tonaさん、え!サンチはイケメンですか?
Commented by unburro at 2018-10-08 15:40
河合先生は、ほんとうの「老い」に挑戦しないまま、
早々と逝ってしまわれて、なんとも残念な事でした。
在宅介護や看取りの専門家と言われていたお医者さんが、
ついに我が身が老人となってみたら、
「こんなはずじゃなかった!」と混乱した、と
書かれているのを読んだことがあります。

河合先生なら、どう考え、書かれただろう、と思います。
残念なことです。
Commented by saheizi-inokori at 2018-10-08 17:21
> unburroさん、ほんとに、彼は文化庁長官をやりはしなかつたかな。それが命を縮めたなんてことはないのでしようか。
Commented by jarippe at 2018-10-08 17:30
老いに挑戦されている? と思われる方おられますね
立派だなー 凄いなー って思います
意欲のない私 自分もってなれないんですー
これこそ老い病ですね

広い敷地の大きな御屋敷のお宅 整ったお庭
如何にもお金持ちのようなお宅を見るたびに
この家に嫁いだらお掃除大変だろうなー
お付き合いはどうするんだろう・・・・・
身なりもいつも綺麗にしなくちゃいけないだろうなー
なんて自分に出来ない事を考えてしまいます
我が人生にありえないことなのに
Commented by sweetmitsuki at 2018-10-08 19:31
ペットが飼い主に似るのは立ち振る舞いであって容姿じゃないのじゃないでしょうか。
でもサンチ君はイケメン(犬)ですよね。
だとしたら佐平次さんもイケメン?
Commented by saheizi-inokori at 2018-10-08 20:51
> jarippeさん、私も老いには素直に従おうと思います。それが難しいのですが。
広い家を見て掃除や草むしりのことを考えるのも同じです。
Commented by saheizi-inokori at 2018-10-08 20:53
> sweetmitsukiさん、私はイケメンです、エヘヘ、でもサンチはどうかな、小三治に似てるんですから、な、サンチ。
Commented by wawa38 at 2018-10-08 21:24
「老化は病気である」と言っていた医学博士を思い出しました。
老化の研究をしていて、人間は120歳ぐらいまでは(健全に)生きられるはずだから、ご自身も生きると言っておられたのに15年ほど前、84歳で亡くなってしまった方ですが。

「ダーウィンが来た」、録画してあったので今日見ました。
タカの一種、ツミが東京の大都会に棲んでいるって、面白いです。
Commented by saheizi-inokori at 2018-10-08 21:44
> wawa38さん、病気のテイギにもよるのでしようね。
ツミなんていう貴がいるなんて初めて聞きました。今日は上を向いて歩きましたよ。
Commented by doremi730 at 2018-10-08 23:45
ディズニーの漫画映画でも、
飼い主とそっくりな犬との散歩シーンがありました。
サンチの愛くるしい表情は、saheiziさんに似てるかも、、
Commented by j-garden-hirasato at 2018-10-09 06:15
何のロケでしょうね。
ドラマか何かでしょうか。
Commented by saheizi-inokori at 2018-10-09 06:30
> doremi730さん、(^.^)
Commented by saheizi-inokori at 2018-10-09 06:32
> j-garden-hirasatoさん、部屋のなかから歌声が聞こえてました。ドラマかなあ。
このあたりときどきロケらしき光景がみられます。
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by saheizi-inokori | 2018-10-08 12:10 | 今週の1冊、又は2・3冊 | Trackback | Comments(14)

ホン、よしなしごと、食べ物、散歩・・


by saheizi-inokori