大人の新諸国物語 なんと楽しい文楽「彦山権現誓助剣」
2018年 05月 23日
演目は彦山権現誓助剣(ひこさんごんげんちかいのすけだち)
兇悪な剣士、じつは明智光秀の遺児・京極内匠を父の敵として仇討ちせんとするお園とお菊の姉妹、お菊の子・弥三松&母、それを助ける家来。
さらに毛谷村(大分・中津市)に住むやたらに強い六助という百姓が助太刀をすることになる。
それもそのはず、六助は彼らの父を師と仰ぎ、いずれお園と夫婦になるようにいわれていたのだ。
妹・お菊が京極内匠になぶり殺しの返討にあう、エロなセリフも満載。
可愛い弥三松はいつも際どいところで命拾いをする。
お園は辻君に身をやつして敵と巡り合うチャンスをまつ。
お菊の供をしていた友平が行き違いでお菊虐殺を救えなかったことをお園に報告、自らその責めを負って割腹する場面の大迫力!
お園の懐中の千鳥の香炉が千鳥の鳴き声、それに惹かれて博徒に化けた内匠が現れると、水の中から光秀の亡霊が現れ(声)、内匠に光秀の遺児であることを教え、池の中に名刀・蛙丸を隠してあるから取るように、それで久吉(秀吉)を討つのはいいが、天下を取ろうなんて考えるなというのがおかしい、、ここの三味線の長丁場・リズミカルなこと!わくわくする。
お園もその刀を手に入れようとお互いを知らぬままに死力を尽くして戦う。
お園の鎖鎌がうなりを生じる。
藤棚に跳ね上げられた刀を奪い合うために二人は棚の上に登り、人形遣いもろとも飛び降りる。
津駒太夫が凄い。
こんな風にたどたどしく筋を追ってもちっとも面白くないでしょう(だから後半の筋は書きません)。
僕もあらすじを読んだときは、込み入ってるし、子供の頃の「笛吹童子」とか「紅孔雀」・新諸国物語みたいで子供だましに思えた。
それが、それが、太夫、三味線、人形の三者が一つになって人間わざとも思えない空間を作り出すと、息を呑んで見続けているうちに休憩なしの二時間があっという間に過ぎてしまう。
六助が男が見ても惚れ惚れする、気は優しくて力持ちになって生き返る。
太夫がこれでもかこれでもかと感情を盛り上げてカタルシスに導く。
人形浄瑠璃文楽、人生の最後に知ることができた極上の楽しみだ。
上の写真は六助とお園、男顔負けの剣士・お園が夫たるべき六助をそれと知るや、デレデレになるのが笑わせる。
感情をストレートに誇大に表すところは韓国ドラマに通じるか(というほど見てはいないけれど)。
きょう明日の病院食に備えて栄養を摂った。
さて、これから手術、この病院はとても慎重で二泊三日、その間はもちろん退院後も医師の許可があるまではスマホや読書禁止だという(この記事は昨日下書きしました)。
ずっと何年も続いたブログの毎日更新の記録が途絶えるのは残念だが、やむをえまい。
というわけで、皆さまちょっと失礼します。
久しぶりに通勤電車で横浜に向かって、やっと座れたところてす。
私も片眼二泊三日で手術しました。
なにより術後の感染症が怖いので慎重が一番です。
二泊三日、普段のリズムから離れて体を休める
(saheiziさんの場合はお酒を抜く?…って失礼!)のにも
うってつけです(^^ゞ
ブログ再開、楽しみに待っております。
パソコンはダメかもしれないけど、私が約10年前に脳外科で手術した時は、携帯電話が使えました。もちろん集中治療室ではダメですよ。娑婆とつながっているなと妙な感動したことを思い出しました。saheiziさんの投稿が途切れるのは、ちょっと寂しいけど、病室で考えたことなどを、後日の投稿で期待します。
無事手術を終えられた由、お喜び申し上げます。
何年も毎日の更新であったのですね。頭が下がります。
ただお医者の言いつけは守られた方がよろしいかと‥ お大事になさってくださいね。
肝臓の連休です。
大部屋一人ですか~。今、手術すいていたのかしら。
でも、いろんな患者がいて、びっくりですよね。人間観察いっぱいできそうですね。お大事に。今日の午後はたっぷりのんびりなさってね。
僕の先生は、昨日急に替わったのですが、僕の白内障がずいぶん進んでいたと、昨日突然いい、ドライアイの症状はこの手術では治らないというのです。
今まで聞いていたこととちよつと違うのが少し気になりガッカリです。
術後の経過も良好で、よく見えるようになりました。一種のレンズを入れる訳で、視力もアップ。おかげで、今回の運転免許更新で、25年ぶりに「眼鏡等」の条件が外れました。
文楽の人形や活字をメガネなしで見たいです。
今まで以上に「世間」が見えちゃうsaheiziさんになりますね。
どうぞ十分過ぎるほど、ご養生ください。おだいじに。
文楽はどうしても都合が付かず第一部だけ、最終日にまいります。第二部の席があまり埋まっていなくて驚きました。もったいないなあ。内容は素晴らしいのですね。レポート、ありがたく読ませていただきました。