蟷螂の斧というなかれ 畠山理仁「黙殺」
2018年 01月 19日
これらの名前に共通することはなにか。
いずれも2016年の東京都知事選に立候補した21人の内の一人なのだ。
都知事選の間に民放テレビ4社が「主要3候補(小池、増田、鳥越)」と「それ以外の18候補」に割いた時間の比率は97%対3%だったという。
同じように300万円の供託金を捻出し、真面目に都知事になろうとがんばっても周知されなければ無力だ。
選挙に立候補しようとする人は選挙民の投票行為以前にメデイアによる選別がなされる。
その動機・目的を畠山は、
すべての候補者が同額の、決して安くはない供託金を支払い、対等な立場で立候補しているからだ。と書いている。
選挙報道に関わる者のスタンスには様々なものがあると思うが、私は立候補者の主張を可能な限り平等に有権者に伝えることが、その任務を負った者のスタート地点であると考えている。また、「多様な選択肢」をあらかじめ切り捨ててしまうことは、社会にとって「もったいない」とも感じている。
俗に泡沫候補と言われる彼らを畠山は無頼系独立候補と呼ぶ。
彼らは「変人」「目立ちたがり屋」「怖い人」などと捉えられがちだが、会ってみると、ユニークでパワフル、チャーミングで真面目な人が多く、キラリと光るアイデアや実際に(他の人によって)実現された政策の持ち主だったりする。
自分が一票を投じるかどうかは別としてこうした提言を広く社会がシエアすることも有益ではないか、とも。
マック赤坂を始めとして、畠山が追いかけ明らかにする無頼系独立候補たちの実像は、面白がって読み進むにしたがって、やがて居ずまいを正したくなる。
政見放送で裸になったり猥褻な言葉を吐いたりする、一見奇矯な不真面目な言動も、なんとかして自分の名前を知らしめたいという立候補者としての一丁目一番地の苦肉の策なのだ。
2011年の神奈川県議会議員選挙を皮切りに、目黒区長、港区長、、と供託金を没収され続けても立候補を続けてきて2016年都知事選が6回目の挑戦になる後藤輝樹は、放送禁止用語だらけの政見放送にした理由を、
「政治に関心を持たないのはなぜなんだ!」という怒りがある。もともと自分が立候補したのは、「なんだこいつは」「なんでこんなやつが立候補しているんだ」と驚きを与えることで、みなさんに政治に関心を持ってほしいと思ったからです。と語る。
2014年の都知事選で末期ガンの身をおして「世界の人は、自然の法則で仲良くしなければいけない」と雨中で訴え続けた金子博は翌年亡くなるが、その息子もまた福島県知事選に出馬する(落選)。
世界ではあまり例のない供託金(あっても格段に安い)制度など現行の選挙制度が新しい政治家の登場を阻んでいる実態もなんとかならないのだろうか。
長い間、すべてを妻に任せて生きてきたオッサンが買い物やゴミ出しなどで面食らっている。妻の有難さを知ったのは、かなり遅いと言うべきだが、テオクレではない、がんばれと思った。
アナゴの握りを二つとも食べようとしたから、ひとつは、ひとつだけでもいいから、お土産に持って帰れよとお節介をしたら、たった一つの握りを折に包んでもらって帰って行った。
集英社
3%のグループの方々のお顔というかお目が
よく似ているように思え、幸せな気持ちになります。
「怖ろしい中国食品 不気味なアメリカ食品」のオーダーで
アマゾンの書評を読んだ後なので尚更です。政府めちゃくちゃ。
東京には冬がないのか(笑)。