横浜でタイムスリップ
2018年 01月 12日
7時からの居残り会新年会会場は桜木町、そこにまっすぐ行くのはつまらない。
スマホで調べたら「松島館」という古い銭湯がある。
そこから会場までは近いらしい、久しぶりにあの辺を歩くのも悪くない。
みなとみらい駅に着いたのが4時半、地上への出口を探していたら、「サブウエイギャラリー」というのがあって「描かれた音」展をやっている。
アマチュアの絵画教室の有志の絵、「鐘の鳴る町」「ナイヤガラ瀑布」「雷鳴」「街角のミュージシャン」、、なるほど、その音を想像しながら見るのが楽しい。
「月と彼岸花」「月と桜」、おや、どんな音なんだろう。
当番の女性が「どなたかお知り合いが?」と歩み寄ってきたので、「いえ、、あの絵の音はどんな音でしょう?」と訊いてみると「ああ、あの方は音に関係なく描いてました」と笑った。
外に出ると冷たい風が吹いて、思わず首を縮める。
寒々しい未来都市を歩いてレトロな銭湯に行くってのも乙だね、と歩くが、スマホの地図ではあるはずの道が見つからず、桜木町駅の近くまで遠回りする。
あまり早く湯に入ってしまうと7時まで間がもたないからちょうどいい。
暗くなりはじめた細い路地を迷うほどもなく銭湯に着いた。
「松島館」、番台が脱衣所をデンと見張っている、最近はこういうのを嫌がる客がいるらしく、玄関で外をむいていたりロビーにあるのが多い。
ふたつ浴槽があって、ジャグジーのある方がぬるいのかと、足の先を入れて飛び上がりそうになる。
もう一つの浴槽に温度計があって、それが44度を超しているから、やはりこっちがぬるいのかと我慢しながら、少しづつ入るが、湯が食いつくようだ。
志ん生の「強情灸」のマクラで「ぬるいなあ、ぬるいから動くなよ」と江戸っ子がやせ我慢する湯だ。
水を出そうかと思うが、体を洗っているオジサンがじろっと睨んだような気がして、なあに、浜っ子ごときに負けてなるものか、と歯を食いしばって肩まで沈める。
漱石の「二百十日」も思い出す。
すぐに出るとユデダコのように真っ赤だ。
体を洗ってからもう一つの浴槽に入るとずっと楽だ。
入ってきたオジサンに訊いてみたら、誰でも向こうがぬるいと思うよね、だけどこっちの方がぬるいんだよ、そう言いながら、僕が出た後ザアザア埋めている、惰弱な浜っ子だ。
脱衣所で番台のオバサンに訊いたら、あっちは故障してんのよ、って、早く言ってくれって。
風呂を出たのが6時過ぎ、こういうときこそ喫茶店にでも入って時間をつぶせばいいのだが、そういう気にならない。
この湯上りの気分で、新年会に突入したいのだ。
ぶらぶら歩いていると、「岩亀稲荷」なる看板があって細い路地が奥にいざなう。
明るい部屋で何かの勉強会をしてるらしいのを窓越しにモロに見ながら進むと突き当りの脇に可愛らしいお宮があった。
サエや子供たちのことをお願いする。
入り口に置いてあった「岩亀稲荷と岩亀横丁の由来」というチラシを読むと、横浜開港当時、この辺りに歓楽街ができその中でも三層櫓式の岩亀楼は一、二を争う大楼だった。
岩亀(ガンキ)楼一番の売れっ子、喜遊太夫はペリー艦隊の軍人に言い寄られたが
有吉佐和子の小説、読んでないけれど、ここの話だったのか。
病気で倒れた遊女たちが信仰していたのが岩亀稲荷だという。
このお稲荷様を粗末にすると必ず近所のご婦人に災いが起こる、ああ、お賽銭あげてよかった。
「掃部山公園」からみなとみらいのほうを眺め、能楽堂の脇を歩きながら、もう何年になるかレデイたちのお供をして友枝さんの能を観たときに、
履いていた靴の底がベロっとはがれて大笑いしたことを思い出す。
若かりしあの頃!
それから神奈川奉行所跡(現神奈川文化センター)のあたりを行ったり来たり(道に迷って)してにぎわい座の前にある「鳥伊勢」に着いたときは7時5分前、お腹もすいていい塩梅だった。
この前「はじめ」で忘年会をしてから、もう19日、その19日は一年前なのだ。
あの日に来れなかった二人が幹事で、今日は8人、むしゃむしゃ食い、グビグビ飲んで、ことしのベイスターズの活躍予想などをぺちゃくちゃしゃべり、この日のメーンイベント!KさんとYさんのリレー落語「二番煎じ」で江戸の町の防火活動をしのんで感動(?)し、今日は靴もちゃんとしているうちに再会を約して別れた。
スマホで調べたら「松島館」という古い銭湯がある。
そこから会場までは近いらしい、久しぶりにあの辺を歩くのも悪くない。
みなとみらい駅に着いたのが4時半、地上への出口を探していたら、「サブウエイギャラリー」というのがあって「描かれた音」展をやっている。
「月と彼岸花」「月と桜」、おや、どんな音なんだろう。
当番の女性が「どなたかお知り合いが?」と歩み寄ってきたので、「いえ、、あの絵の音はどんな音でしょう?」と訊いてみると「ああ、あの方は音に関係なく描いてました」と笑った。
寒々しい未来都市を歩いてレトロな銭湯に行くってのも乙だね、と歩くが、スマホの地図ではあるはずの道が見つからず、桜木町駅の近くまで遠回りする。
あまり早く湯に入ってしまうと7時まで間がもたないからちょうどいい。
ふたつ浴槽があって、ジャグジーのある方がぬるいのかと、足の先を入れて飛び上がりそうになる。
もう一つの浴槽に温度計があって、それが44度を超しているから、やはりこっちがぬるいのかと我慢しながら、少しづつ入るが、湯が食いつくようだ。
志ん生の「強情灸」のマクラで「ぬるいなあ、ぬるいから動くなよ」と江戸っ子がやせ我慢する湯だ。
水を出そうかと思うが、体を洗っているオジサンがじろっと睨んだような気がして、なあに、浜っ子ごときに負けてなるものか、と歯を食いしばって肩まで沈める。
漱石の「二百十日」も思い出す。
すぐに出るとユデダコのように真っ赤だ。
入ってきたオジサンに訊いてみたら、誰でも向こうがぬるいと思うよね、だけどこっちの方がぬるいんだよ、そう言いながら、僕が出た後ザアザア埋めている、惰弱な浜っ子だ。
脱衣所で番台のオバサンに訊いたら、あっちは故障してんのよ、って、早く言ってくれって。
この湯上りの気分で、新年会に突入したいのだ。
ぶらぶら歩いていると、「岩亀稲荷」なる看板があって細い路地が奥にいざなう。
明るい部屋で何かの勉強会をしてるらしいのを窓越しにモロに見ながら進むと突き当りの脇に可愛らしいお宮があった。
入り口に置いてあった「岩亀稲荷と岩亀横丁の由来」というチラシを読むと、横浜開港当時、この辺りに歓楽街ができその中でも三層櫓式の岩亀楼は一、二を争う大楼だった。
岩亀(ガンキ)楼一番の売れっ子、喜遊太夫はペリー艦隊の軍人に言い寄られたが
露をだにいとう倭の女郎花ふるあめりかに袖はぬらさじと詠んで自害した。
有吉佐和子の小説、読んでないけれど、ここの話だったのか。
病気で倒れた遊女たちが信仰していたのが岩亀稲荷だという。
このお稲荷様を粗末にすると必ず近所のご婦人に災いが起こる、ああ、お賽銭あげてよかった。
履いていた靴の底がベロっとはがれて大笑いしたことを思い出す。
若かりしあの頃!
それから神奈川奉行所跡(現神奈川文化センター)のあたりを行ったり来たり(道に迷って)してにぎわい座の前にある「鳥伊勢」に着いたときは7時5分前、お腹もすいていい塩梅だった。
あの日に来れなかった二人が幹事で、今日は8人、むしゃむしゃ食い、グビグビ飲んで、ことしのベイスターズの活躍予想などをぺちゃくちゃしゃべり、この日のメーンイベント!KさんとYさんのリレー落語「二番煎じ」で江戸の町の防火活動をしのんで感動(?)し、今日は靴もちゃんとしているうちに再会を約して別れた。
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pallet-sorairo at 2018-01-12 14:19
「描かれた音」展!
昨秋ブログにアップした
まど・みちおさんの「おんがく」を思い出しました。
ちょっと見に行ってみたいかも。
昨秋ブログにアップした
まど・みちおさんの「おんがく」を思い出しました。
ちょっと見に行ってみたいかも。
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cocomerita at 2018-01-12 18:24
Ciao saheiziさん
うっわーーーーー 銭湯お決まりの富士山の絵
いいなあーーー
銭湯行きたい 行きたい!
銭湯で一風呂浴びて 明神さんにお参りして
で、焼き鳥
極楽ですね
湯冷めしないようにね 笑
うっわーーーーー 銭湯お決まりの富士山の絵
いいなあーーー
銭湯行きたい 行きたい!
銭湯で一風呂浴びて 明神さんにお参りして
で、焼き鳥
極楽ですね
湯冷めしないようにね 笑
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at 2018-01-12 18:44
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
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saheizi-inokori at 2018-01-12 21:04
> pallet-sorairoさん、ベートーヴェンの第九をバレーにする映画を見た後でこんな展覧会にぶつかるってのも、面白いです。
神様だったら、「スーパームーンと桜や彼岸花」の光景で音楽を聞くことができるのかな。
横浜散歩のついでにでも、14日までやっているようですよ。
アトリエKENRYO教室有志展、みなとみらい駅、中央改札口を出てすぐ、、JR桜木町駅から10分、サブウェイギャラリーMです。
神様だったら、「スーパームーンと桜や彼岸花」の光景で音楽を聞くことができるのかな。
横浜散歩のついでにでも、14日までやっているようですよ。
アトリエKENRYO教室有志展、みなとみらい駅、中央改札口を出てすぐ、、JR桜木町駅から10分、サブウェイギャラリーMです。
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saheizi-inokori at 2018-01-12 21:07
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saheizi-inokori at 2018-01-12 21:09
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kogotokoubei at 2018-01-12 21:20
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saheizi-inokori at 2018-01-12 21:32
> kogotokoubeiさん、うまくなりすぎて泣かせないでね。
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j-garden-hirasato at 2018-01-13 07:34
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喜洛庵上々
at 2018-01-13 09:21
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このページを家人と二人で読んでおりましたら
写真を見て『私、この鳥鍋は食べたことが無い』と言い出しまして・・・
『酉年は終わったんだぜ』と説得を試みましたが、その甲斐もなく、来週家人を連れて行くことと相成りました^^;
写真を見て『私、この鳥鍋は食べたことが無い』と言い出しまして・・・
『酉年は終わったんだぜ』と説得を試みましたが、その甲斐もなく、来週家人を連れて行くことと相成りました^^;
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saheizi-inokori at 2018-01-13 09:26
> j-garden-hirasatoさん、風呂もよし、あった人と話すもよし、銭湯は素晴らしいです。
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saheizi-inokori at 2018-01-13 09:27
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tona
at 2018-01-13 09:45
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岩亀稲荷を発見。意外な珍しい名前で由緒を知って驚きました。
saheiziさんように歩かないとたどり着けそうにありませんが、この頃はスマホがあるから見つけられるでしょうか。
覚えていたらいいけれど。
saheiziさんように歩かないとたどり着けそうにありませんが、この頃はスマホがあるから見つけられるでしょうか。
覚えていたらいいけれど。
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saheizi-inokori at 2018-01-13 14:06
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創塁パパ
at 2018-01-14 10:37
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いやあ。お粗末さまでした。練習不足でした。でも楽しいです。お題出して頂くのは。「子別れ」も練習しないと(苦笑)
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saheizi-inokori at 2018-01-14 17:14
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k_hankichi at 2018-01-15 20:39
横浜の銭湯、知りませんでした。今度寄りたいです。
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saheizi-inokori at 2018-01-15 21:16
by saheizi-inokori
| 2018-01-12 12:53
| こんなところがあったよ
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Comments(18)