2017年 06月 07日
2・26事件後に似てないか 保阪正康「ナショナリズムの昭和」 |
「火山島」の第五巻の前に立ちはだかっているのが「ナショナリズムの昭和」、厚さ5センチ強、700頁を超える。
小さな活字を二段組みの「火山島」に比べればずっと読みやすいとはいうものの、著者独特の言い回しになれるまでちょっと時間がかかり、今やっと半分を過ぎたところだ。
「国益の守護」「国権の伸長」「国威の発揚」をナショナリズムの上部構造・オモテ・可視ととらえ、「自然との共生」「親、子、孫といった三代の人間関係」「生活の規範の伝承」、すなわち共同体で生きた人びとの知恵の集積をナショナリズムの下部構造・ウラ・不可視と捉える。

陸軍上層部の統制派と皇道派の対立のエネルギーが下部構造を引き入れ・抑圧していくプロセスの頂点に昭和11年の2・26事件がある。
事件後の粛軍人事によって、新統制派=戦争拡大派が国家総動員を制定、議会や天皇の意志を無視して太平洋戦争に突っ走る。
寺内寿一、梅津美治郎、杉山元、東條英機などの軍事指導者には思想も理念もナショナリズムさえなかった。
彼ら思想なき新統制派が国策を決定するさいの基準は
そのあとを埋めたのは東條などであり、その東條たちが将校たちを粗製濫造、情実人事を思うままにした。
(maruさんのブログに載っていたベートーベン弦楽四重奏曲第15番、聴こうと思ってぎっしり詰まったCDからあてずっぽうに引っ張り出したらドンピシャだった)

これな~んだ?
糠床です。
「はじめ」のお客さん・ひろみさんから分けてもらった、「お嫁に出すような気分」だって。
夕べ漬けたキューリ、うまかった。
幻戯書房
小さな活字を二段組みの「火山島」に比べればずっと読みやすいとはいうものの、著者独特の言い回しになれるまでちょっと時間がかかり、今やっと半分を過ぎたところだ。
「国益の守護」「国権の伸長」「国威の発揚」をナショナリズムの上部構造・オモテ・可視ととらえ、「自然との共生」「親、子、孫といった三代の人間関係」「生活の規範の伝承」、すなわち共同体で生きた人びとの知恵の集積をナショナリズムの下部構造・ウラ・不可視と捉える。

事件後の粛軍人事によって、新統制派=戦争拡大派が国家総動員を制定、議会や天皇の意志を無視して太平洋戦争に突っ走る。
寺内寿一、梅津美治郎、杉山元、東條英機などの軍事指導者には思想も理念もナショナリズムさえなかった。
彼ら思想なき新統制派が国策を決定するさいの基準は
第一は集団の面子、つまり自分たちに誤謬などないとした独善的な価値観、第二は、すべてを軍人勅諭の原理で割り切った狭量さ、第三は、自らの報国、また天皇への報恩として、戦勝による賠償金の獲得が使命となっていた。2・26事件に乗じて皇道派や青年将校たちに同情的とみられた・またはみなして有為な幹部を追放したから人材はスカスカになった。
そのあとを埋めたのは東條などであり、その東條たちが将校たちを粗製濫造、情実人事を思うままにした。
私物化された軍隊は私欲に利用され侵略か然らずんば無知な行動をとるより外になすべき結果は生まれて来ないのが当然であった、、(戦時下に時事通信の政治記者であった中所豊「日本軍閥秘史 裁かれる日まで」)

総力戦体制=国家総動員法は「国家」を「兵舎」に仕立て、国民をはじめあらゆるものが「軍用品」と見なされた。「私物化」、「無知な行動」、「情実」、「独善と狭量」、「物質・拝金主義」、「人材枯渇」、「人事権を掌握することで異論を抑え込み」、「内容がころころ変わる改憲論議(思想・理念なき指導層)」、「教育勅語を復活させ国際競争に勝てる英語使いを育て」、「共謀罪・秘密保護法による国民監視」、なんだか、似てやしないか。
むろんそこには、国民の生活の規範や倫理観を含むナショナリズムなどない。

糠床です。
「はじめ」のお客さん・ひろみさんから分けてもらった、「お嫁に出すような気分」だって。
夕べ漬けたキューリ、うまかった。
幻戯書房
by saheizi-inokori
| 2017-06-07 12:12
| 今週の1冊、又は2・3冊
|
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Comments(16)
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軍隊の私物化。。
「国家」を「兵舎」に、国民は「軍用品」か。。
アベの薄い頭の中に、このチップがしいかり!埋め込まれて
国会答弁で国民よ何を言うかと苛立つのかしらん
アベぽん 気がフレました。 国民は、頑張りどころですね。
「国家」を「兵舎」に、国民は「軍用品」か。。
アベの薄い頭の中に、このチップがしいかり!埋め込まれて
国会答弁で国民よ何を言うかと苛立つのかしらん
アベぽん 気がフレました。 国民は、頑張りどころですね。

しっかり働いてくれる嫁で良かったね、
大事にしたら、もっと美味しいもんを作ってくれるよ!
大事にしたら、もっと美味しいもんを作ってくれるよ!
> そらぽんさん、しっかいと、ですね^^。
あと一押しです。
あと一押しです。
蛸さん、大事にするつもりはあるのです。
今日も二度もかき回しました。
問題はどうすることが大事にすることになるのかがわからないのです。
まずいのは試行錯誤でうまくしていけますが、ぬか床を殺さないようにするのはかき回すだけでいいのか、追加の糠はどういうタイミングでどれほど入れたらいいか、塩は?とか。
今日も二度もかき回しました。
問題はどうすることが大事にすることになるのかがわからないのです。
まずいのは試行錯誤でうまくしていけますが、ぬか床を殺さないようにするのはかき回すだけでいいのか、追加の糠はどういうタイミングでどれほど入れたらいいか、塩は?とか。
試行錯誤の繰り返し=時間の経過で美味しくなっていきます。糠漬けの美味しい季節になって幸せがまた増えますね。
かき混ぜるのが基本なのでしょうが、元気?いつも美味しいねぇって声をかけるのも同志の様でいいですよ。こういう時は安倍のことなど忘れること。
かき混ぜるのが基本なのでしょうが、元気?いつも美味しいねぇって声をかけるのも同志の様でいいですよ。こういう時は安倍のことなど忘れること。

生き物の世話は大変です。それは皆いっしょ。
http://apple-weblog.com/care/
ここに結構詳しく書いてあるよ、頑張れ!
http://apple-weblog.com/care/
ここに結構詳しく書いてあるよ、頑張れ!
私も糠床を毎日かき回しています。
陽気がいいと日に2回じゃたりない、、、
蕪と茗荷、セロリもgoo!
陽気がいいと日に2回じゃたりない、、、
蕪と茗荷、セロリもgoo!
おおー、
自家製の漬物ですか。
さすがに、
これには手が出せないでいます。
自家製の漬物ですか。
さすがに、
これには手が出せないでいます。
追伸:今コメント↑を読んだので、、、
基本は何かしら漬けてかき回すのが一番。
旅行とか出来ない時は、タッパなどに移して
冷蔵庫に入れていきます。
毎日いろいろな野菜をつけていると、糠床に水分が溜り
緩くなってきたら、追加の糠を加えて全体に混ぜます。
ニンニクや生姜の切れ端、山椒の実などもいれると
痛みをおさえられます。
冬場は野菜も大根や人参ばかりになり冷たくてかき回すのが
辛くなったら、やはりタッパにいれて表面に塩をして冷蔵庫で
冬眠させています。
基本は何かしら漬けてかき回すのが一番。
旅行とか出来ない時は、タッパなどに移して
冷蔵庫に入れていきます。
毎日いろいろな野菜をつけていると、糠床に水分が溜り
緩くなってきたら、追加の糠を加えて全体に混ぜます。
ニンニクや生姜の切れ端、山椒の実などもいれると
痛みをおさえられます。
冬場は野菜も大根や人参ばかりになり冷たくてかき回すのが
辛くなったら、やはりタッパにいれて表面に塩をして冷蔵庫で
冬眠させています。
> テイク25さん、ありがとう、そうですね、安倍のことなんか考えたら腐ってしまいますね。
> 蛸さん、コプンカ~(でよかったっけ?)。
調べてみます。
調べてみます。
> doremi730さん、毎日かき回して、毎日食べないと!
はじめに持って行こうかな^^。
はじめに持って行こうかな^^。
> j-garden-hirasatoさん、なあに、ぬか床を貰ったのですからラクチンです(今のところは)。
> doremi730さん、ゆうべ風呂の中で旅行の時はどうするのかと考えていました。
ありがとさん。
ありがとさん。
糠床は夫婦で何度もダメにしています。
健闘をお祈りいたします。
健闘をお祈りいたします。
> ikuohasegawaさん、「はじめ」のママも9回失敗したそうです。
闘争心がわくなア。
闘争心がわくなア。