輝きを増したぜ 「ニューシネマパラダイス」
2006年 01月 22日

前に観たのは15年も前だ。すべて懐かしいようですべて初めて観るような驚きと感動。すべて懐かしいのは映画のあちこちに記憶が残っているということよりも映画で扱っている世界が俺の身体の中にもしみ込んでいるからだ。”映画に夢中!映画館は秘密の・夢の玉手箱”という原体験だ。
その原体験から前回観たときより遠ざかった分だけ懐かしさも増した。俺が人生を余計歩いた分だけ”しみじみ”も増した。それが初めて観るような気持ちを誘う。
「ALWAYS 3丁目の夕日」「カーテンコール」と重なる。映画館に集う人々によって繰り広げられる演劇であり人生だ。教会が経営するイタリアの小さな村の唯一の娯楽施設が「パラダイス座」。キスシーンは神父による事前検閲ですべてカットされた映画、人々はブーイングしながらも夢中になって通い続ける。もうひとつの暗い・変化の無い日常・イタリアの発展に乗り遅れた寒村の生活をひと時家において集まる。
トト、トト、おお、なんと可愛いトト!トトが母をおいてローマに旅立ち30年後に故郷に帰る。映画監督として成功したトトだ。戦争で死んだ父親の代わりに・いやそれ以上にトトの父の役を果たしたのが映写技師・アルフレードと映画たちだ。そのアルフレードが死んだから帰ってきたのだ。

トトは母に語る。
ずっと帰ってくるのが怖かった。でも帰ってきたら、何も変わっていない。ずっと村にいたようだ。僕はママを捨てたんだ。訳も話さずに。母が答える。
お前のしたことは正しいと思っていた。話さなくても分かるのよ。村を出てよかった。
何も変わらない?いやトトの二人の父親の一人アルフレードが死んだ。そしてパラダイス座も廃館となり爆破される。あのような映画・映画館は死んだ、と言いたいのか?トトは二人の育ての親を失ったのだ。カットされたキスシーンを編集したフイルム(アルフレードの形見)を試写室でみるトトの涙。前回、この涙は俺には観念的にしか分からなかった。今度は・・俺が泣いていたようだ。

こういう言葉を知っていると、目の前の偶然に素通りしなくなるのかも。
名付けられることで見えてくるということもあるんだなと思いました。
「ニューシネマパラダイス」も「三丁目の夕日」も、見てみたいな~。
「ニューシネマパラダイス」ものごっつ懐かしい!
結婚して映画をあまり観なくなった頃に、
レンタルビデオで観て感動し、「東京に帰りたい!」と
ホームシックになったことを思い出します。
この子役の子どもがとても上手かったなというのと、
映画館が燃える?シーンがとても印象に残っています。
音楽も良かったですよね。
私のお気に入りの古澤巌さんのCDに入っているんです。
すぐに口ずさむことができますぅ~(@_@)♪