銭湯がない日本なんて 雪が積もった能楽堂「狂言・木六駄」「能・葛城」
2016年 11月 19日


ここは今度のオリンピックで使うのだろうか、その頃生きていそうではないが、どうか静かにしてほしい。

千駄ヶ谷の銭湯「鶴の湯」に行ったら、

番台のお婆さんは「もう限界です、、後継ぎがいないからねえ、、」。
熱い湯にへっぴり腰で座りこむと、「あ~いいきもちだ~」とうなっていた、となりのオッサンが「ほんとに困っちゃうよねえ、みんな失くなってしまう、もう表参道の清水湯しかない、あそこは猛烈に混むし、ガスだからあったまらない、ここは木だからなあ」としばし銭湯嘆き節。

近所の並木の黄葉・紅葉が亡くなり(気候変動)、銭湯が亡くなり、人々のたわいのない世間話をする場が亡くなるってことは、日本が亡くなることのような気がする。

狂言「木六駄」(大蔵流)
主(アド・山本則孝)から伯父(アド・山本則俊)のところへ材木を積んだ六頭の牛と背中に諸白(上等の酒)の入った樽を背負って行けといわれた太郎冠者(シテ・山本泰次郎)。
お駄賃の先払いで主から酒をふるまわれ、かなりいいご機嫌でフラフラよろけながら、「そうせい!そうせい!(さあ、行け!)」掛け声をかけながらまっすぐ歩かない牛たちを追っていく。
折から降り出した雪に酒の酔いも醒めて、峠の茶屋で一休みする。
ちょうど酒を切らしているという茶屋のオヤジ(アド・山本東次郎)にそそのかされて背中の酒を飲み始め、二人で飲むは歌うは舞うは、とんだ雪見の大宴会。
大酔した太郎冠者は牛六頭を木材もろとも茶屋のオヤジにやってしまう。
先に太郎冠者の様子を見に来て奥の部屋で休んでいた伯父が怒るまいことか。
主からの手紙に「木六駄(六頭分の荷物)を進上する」とあるが、どこにある?!と問いつめると、「私の名前が今日から木六駄です。私をもらってください」。
シテはずっと酔態、フラフラ橋掛かりから舞台をよろめき歩く、お疲れ~の狂言。

狂言が京都に降る雪だったら、能は大和に降る雪。
俺は思わず「雪が降る~」て内心叫んだぜ、なんでシャンソンなのかわかんないけれど。
羽黒山から葛城山に参ろうとやってきた山伏三人(ワキ・福王和幸ほか)、突然の吹雪に立ち往生していると、「のうのう、山伏たちはどこへ行かれるのですか」と幕の奥から声がして、笠に真っ白な雪をかぶった女性(シテ・出雲康雅)が現れて、谷の下の庵に案内してくれる。
「標(しもと)」、小枝を蔦で括ったもの、を焚いて温めるとて、山伏たちにそのいわれを説明する。
しもと結ふ葛城山に降る雪は間なく時なく思ほゆるかな神代の大和舞いの歌なのだ。
この女、じつは葛城明神なのだ。
むかし役行者に岩橋を懸けるように命じられながら、自分の容貌が醜いのを恥じて夜の間しか仕事をしなかったために、蔦葛で縛られて三熱の苦しみを受けている。
どうか祈祷を頼むと言って消えていく。
所の者(アイ・山本則重)がその伝説を語り、後シテ・葛城明神が頭にきんきらの飾りをつけて現れる。
雪と月で明るいから、この顔を現すのは恥ずかしいけれど、と言いながら神楽を舞う。
地謡は終始弱吟、笛(杉市和)嫋々、小鼓(飯田清一)大鼓(亀井広忠)快い掛声、太鼓(観世元伯)が無くては始まらない。

橋掛かりで空を仰いだ面(増)は一抹の寂しさを湛えつつも、むしろ妖艶ともいうべく、けっして醜いとかいうものではなかったよ。
雪と月、白々とした静寂のなかでの神の舞い、とはいえどもかなり人間臭い女神の舞い。
その味わいがいまひとつ感じられなかったのは俺の集中力が欠けていたからか。

彼女によれば、いつも来る人が来ないのを不審に思った銭湯(だけの)顔なじみが一人住まいの部屋で亡くなっていた老人をみつけ、さらに知らない人たちで、二人必要だと、お骨拾いまでやったという事例があるそうだ。
銭湯がなかったら!
オリンピックは嫌でも見なくちゃなりませんよ
沢山の税金を収めてこられたことでしょうもの
銭湯みたいな庶民が普通に生きるためのところ安らぎのところ
北海道の鉄道もそうですが生きるための楽しむための手段が
どんどんなくなってしまいそうで本当に寂しいです
そういう気持ちって あの人たちには分からないのでしょうか
全くも∼ ニヤニヤしている場合じゃあないですよ
saheujiさんを寂しい気持ちにさせるだなんて!!

廃止なんてひどすぎます。
トランプにすり寄ってどうする!

そういえば「喜楽荘」という浴場と大広間のある老人福祉施設がある建物(公共)の会議室を借りています。
そこでは、朝から聞こえるカラオケに話題が集中していましたが、風呂だったのだ。
たとえ、風呂があっても独りでは沸かす気にならないのだろうな。
銭湯が消えていくのはさびしい事ですね。
暮らしに欠かせないばかりではなく、日本の文化でもあるので、何とかして続けていけたらいいのにと思ってしまいます。
秋田でもコミュニティー銭湯の様なものはありますが、昔ながらの〇〇湯のようなものはほとんど姿を消しました。
一週間が速いですね。
奥様とサンドウィッチ、東京オリンピックなんて楽勝ですよ。
居酒屋の女性の話、切ないですね。
今朝新聞を取りに行って、表に出たら、散歩中のおじいちゃんに
『さびぐなったがら、風邪ひぐなよ』といわれました。
ありがたいな~と思いながらの今日のスタートでした。
知らない方なんですよ。
この動画を作ってくれた人に感謝!
アベのおっちょこちょい、90分やそこらを通訳入れた会話で、「信頼云々」安っぽい信頼。
子分が仁義を切りに行ったヤクザの図。
屋根があるところに住むだけでなく、最低限の清潔が人間の誇りを維持するような気がします。
同時に他人との会話が。
訊くとかなり離れた銭湯に行ってきたようです。
清潔を保つことも。
ゴミ屋敷の主とかホームレスになるということは人間崩壊に一歩近づくことではないかと。