Y君ありがとう、大潟・男鹿・秋田、行ってきたよ、みんなで 

BBC(英国放送)がイラクのテロの悲劇を詳しく報じるたびに「イギリスとアメリカの間違った戦争が引き越した悲劇」と繰り返している、日本だって当事者だったのに。

都知事選、民進党の松原・都連委員長が自民党の推す増田を推してもいいと(民進党の方針に反して)言ったり、長島昭久が民進党の都議から知事選に出ないかといわれていると言ったり、素人には分かりにくい現象が起きている。
松原も長島も日本会議のメンバーだということを考えると、民進党右派(前原も日本会議)と自民党(の改憲派)の間でなにか密約があるのかとも思う。

そんなことを考えるとのんべんだらりと旅行記を書いている場合でもないような焦りを感じる。
でもこの旅は亡くなった友人が誘ってくれたようなものだから、俺にとっては忘れられない・忘れてはいけない旅なのだ。
というわけで、今日は二日のこと。
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(盛岡駅構内の本屋・さわや、充実している。とくに啄木や賢治など郷土に関連する本が見ごたえがあって、図書館主義の俺も「幕末一揆と民衆世界 南部百姓命助の生涯」を買った)

「この旅は亡くなった友人が誘ってくれたようなものだ」というのは去年の今頃、友人が毫も傍目にはそう見せずに病魔と壮絶な戦いをしていた頃、大潟から男鹿を見てうまい魚を食おうと誘ってくれたことをいうのだ。

去年の4月の末に角館から玉川温泉を夫婦そろって歩き、翌日は熊をみたり、雪の回廊を通って、楽しくも切ない(おくびにもださなかったけれど)旅をし、病躯を推してずっと車を運転してくれた。
そのあと、すぐに夏になったら大潟に泊まって花火を見よう、との誘いだった。
その後、それはちょっと大変だけど、8月の大曲の花火には我が家に泊まってぜひ、といいながらその花火の日・23日に亡くなった。
奥さん・Hさんが遺志をついで俺たちを呼んでくれたのだ。
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息子のR君が連れて行ってくれた秋田市内のイタリアンレストラン、みんな違ったパスタやデザートを取って少しづつシエアするのが楽しい。
天気予報では今日明日は豪雨だったが、レストランに入るときは小ぶりになり旅館に着くころはすっかり上がってしまった。
俺は、俺が晴れ男だからなんていばっていたが、なあに友人がやってくれたことはみんなが知っている。
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小玉醸造なんていうから分からなかったが、「太平山」の醸造工場。
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工場の建物を改造した「ブルーホール」で水口博也の「ORCA(オルカ)」というシャチの写真展、中村征夫の「くらげくらら、くらくらげ」というクラゲの写真展を観た。
ポスターにもなっている森林をバックにしたシャチの写真が宇宙の知性を感じさせた。
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干拓地・大潟のまっすぐな道を走るときは雨のトンネルの中に入ったような篠突く雨だったが、俺は「なあに、すぐに晴れるさ、夕焼けが拝めるぞ」と言い張ったものさ。
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道の駅・おおがた、ほんとに大形の体育館のような建物だ。
カミさんたちは何か買っていたけど。
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(大きな米ナスの田楽)
館山崎を目の当たりにする旅館に落ち着き、展望風呂・大ご馳走から翌朝のストレッチまでのことは一昨日書いた通り。
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宿を出るとき、見送ってくれたおばさんに「夏、ひと月くらい部屋を借り切ってゆっくりしたいなあ」といったら、女将さんと相談してみたら、とマジに受け取られてしまった。
ちょっと訛りが違うので尋ねると台南からきている由、昨日からほんとにニコニコと子供たちの遊ぶのを見守ってくれたり、お世話になりました。
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男鹿海鮮市場に寄ってみたが、日曜日のせいか魚の量はいまいち。
ノドグロの刺身にきったのが1000円、Hさんが醤油持ってるから車の中で食べますか、と言ったが(市場の中でも食える)、朝ごはんがまだ腹いっぱい。
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真山神社、なまはげの神社。
ちょっと山のなかに入るだけで神気が漂う。
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奥社(というのだろうか)まではとうてい登れないのでお山に手を合わす。
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1300年という榧(かや)の巨木には圧倒された。
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なまはげの面をかぶって「悪い子いねがあ」とやってみたが、T君もみいちゃんも笑うばかり。
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なまはげに送られて秋田に戻る。
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たしかに太陽光パネルがずらっと並んでいる。
今はカドミウムなんて使わないというコメントも貰ったけれど、じゃあ古いのは使っているんだし、車のように回収騒ぎはなかったなあ。
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ランチは鯛茶づけと稲庭うどんのセット。
「ビールは?」水を向けられてつい頼んでしまったが飲むのは俺一人、その上調子に乗って比内鶏の串焼きも食うのだからたまげた食いしん坊。
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秋田県立美術館・平野政吉コレクション(写真左側)のことはmomoさんのブログで知っていたが、入るのは初めて。
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ははあ、このカフエだな、水庭の向こうに前の美術館が見える。
藤田嗣治の「秋田の行事」にご対面は何度目だろうか。
縦3m65横20m50、この壁画をたった15日で描き上げたって、信じられないと絵を描くカミさんが驚く。
ワンちゃんが何匹いる?T君、5匹、ぶー、6匹いる。
真ん中に大きな顔をしているのは土佐犬だ。
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おなごり惜しいけれど、東京にはサンチが待っている。
じゃあ、ほんとにおせわになりました、またね、こんどは東京に来てくださいね。
お別れもそこそこに列車に乗った。
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真山神社の千年榧の実を眺めているとあの神気を思い出す。
Commented by jarippe at 2016-07-05 14:49
saheijiさんの人脈はいつも温かいですね
Commented by unburro at 2016-07-05 15:28
momoさんのオススメ、秋田県立美術館…
先を越されました!
私はいつ行けるかしら…でも、きっと!

なまはげ、怖い…
Commented by sweetmitsuki at 2016-07-05 21:35
画像では小さくてわかりづらいですが、太陽電池モジュールの仕様から株式会社アイセスという秋田に本社のある工場で作られた製品だと思います。
http://www.aises.jp/introduction/
日照時間が短く積雪が多く風も強いという地元秋田で、その土地の風土を最大限に生かした自然エネルギー利用を長年にわたり開発してきました。
もちろん、完璧に理想的なエネルギーではないのでしょうが、先日佐平次さんがいっていた「このままでは外資に日本のエネルギーは牛耳られてしまう。」という憶測とは真逆の経営展開をしている企業です。
Commented by saheizi-inokori at 2016-07-05 21:54
> jarippeさん、私がわがままだから温かい人でないとつきあってくれないのかもしれないです。
でもそういう人がいるって嬉しい、幸せなことだと感謝してます。
Commented by saheizi-inokori at 2016-07-05 21:56
> unburroさん、子供たちは面をかぶる前の私を見ているから笑うのでしょう。
たいていは泣きだすそうです。

Commented by saheizi-inokori at 2016-07-05 21:57
> sweetmitsukiさん、そうですか、それは良かった^^。
Commented by saheizi-inokori at 2016-07-05 22:00
> sweetmitsukiさん、追って、その推測は私ではなくてあの論考の筆者のものです。
そうでないことを祈っていますが、こと太陽光発電だけに限って善意の業者ばかりとは思えないのと、それを取り締まる役人が信用できないのです。
Commented by hanamomo08 at 2016-07-05 22:34
おばんです。
美術館のカフェからの眺め、よかったでしょう。
もてなしの心あふれる旅、これほどまで慕われるsaheiziさんはすごい方ですね。
最後の写真、かやの実ですね。
硬い木で狂いがないので将棋板などに向いていると聞いたことがります。

最後から2枚目の写真のなまはげの立つ場所、今日は私もそこで友人を待っていました。

秋田の行事秋田のお祭りがいろいろ出てきます。
竿燈が倒れて燃えているところも・・・・フジタはよく見ています。
Commented by j-garden-hirasato at 2016-07-06 06:51
「なまはげ」の地ですね。
秋田にはなかなか行く機会がなく、
実際に見たことがありません。
「日本一低い山 標高0m」
3mくらいはありそうですが、
これでOKなんですね(笑)。
Commented by saheizi-inokori at 2016-07-06 09:26
> hanamomo08さん、そうですか、ニアミスでしたね、でもお会いしてもわからないなあ。
竿灯、カマクラ、ぼんでん、、みんな友人と一緒に行きました、あ、竿灯だけは違う人(彼女も亡くなりました)です。
祭りとは寂しいものです。
Commented by saheizi-inokori at 2016-07-06 09:31
> j-garden-hirasatoさん、ここは干拓地、かつては海面だったところなので、海面より3メートル低いということなんでしょう。
もとより人工の山です。
実際に一番低いのは仙台市の日和山(3メートル)、これが認定されるまでは大阪の天保山、4メートル強が一番だと言われました、ここには私も行ってます。
Commented by ikuohasegawa at 2016-07-08 05:35
生き残っている地方の本屋は、特色を出し努力していると、信州に行く度に思います。

Commented by saheizi-inokori at 2016-07-08 09:29
> ikuohasegawaさん、長野は平安堂という本屋がありましたね。
あれは飯田が創業の地、嵐山光三郎の「漂流怪人きだみのる」にちらっと名前が出てきます。
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by saheizi-inokori | 2016-07-05 12:25 | こんなところがあったよ | Trackback | Comments(13)

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