うめ吉さんは相変わらずきれいだった 国立名人会
2016年 05月 23日
「笑点」に19年出ている、ただし山田君に座布団を渡す役で、今日もこれからテレビ局に行くけれど、今度歌丸のあとだれが司会者になるか知らないんですよ、ホントカな。
現代っ子が年を取ったような猿後家さん、軽いのはいいな、今日は。
柳好「お見立て」
花魁・喜瀬川が嫌な客・杢兵衛大尽の座敷に出たくないために仮病をつかう、そんなことを言ったら見舞いに行くというんじゃないか、それならいっそ死んじまったことにする、と通常のやり方を短くして、いきなり「喜瀬川は大尽に会えないのを悲しみ死んでしまいました」。
だいぶ前に聴いた時の印象はもう少し渋く先代柳好のあとを追うような気配も感じたのだが、なんだかその殻を破ろうとしているのか、明るく弾けた噺ぶり。
ちょっとやかましかった。
圓橘「茶の湯」
元は侍だったような貫禄の隠居。
落ちついた茶の湯、落ち着きすぎて眠くなった。
定吉が楽しくないのが致命的だ。
落語に出てくるまずい物の双璧が、この「茶と利休饅頭セット」と「酢豆腐」だろう。
雀三郎「帰り俥」
ハゲのかつらをかぶったような光り輝くおつむり。
本職は歌手です。
嘘です、本気にした客が高座のあとで「たしかに本職じゃないな」といいはった。
歌ってみせたら、ああ、ガッテン、知ってる知ってる。
大阪環状線鶴橋の発車メロデイになってるという。
リニアモーターカーの原理を人体模写(想像できるかな)、枝雀の影を感じる。
人力車、もう仕舞いにして帰ろうかというときに、饅頭屋のおやじが上町(うえまち、東京世田谷は、かみまち)に行ってくれ、そこで会いたかった万屋の旦那に会えず、悪いがこのまま北浜に行ってくれ、婚礼のお祝いの饅頭を間違えて葬式饅頭を渡してしまったのだ、ほなら行きましょ、えっさおっさ、おやまあ、一足違いで梅田ステンショに行きましたわ、ほならお宅の伏見まで行ってくれ、アーラ俥屋さん、ようきてくれはりました、ついでにお願い、店の子のおかあはんが危ないいうねん、どうか丹後の園部に送ってやってくれへんか、よいさよいさ、なんでこんな遠くから奉公に来るのや、ああシンド、ありがと俥屋さん、子供の顔見たらおかあはん、もちなおしました、ついては俥屋さん、お疲れとは思うけど、お医者を舞鶴まで送って、づつないなあ、えっさほっさ、ああ、助かった、ついては友人を近くの駅まで送ってください、どうせならお宅まで送ります、そうか!うちまで送ってくれるって、よかったなゴルバドフ!
ああ、疲れた。
「梅は咲いたか 桜はまだかいな 柳はなよなよ風次第 山吹ゃ浮気で色ばっかりしょんがいな」
ゆっくりとやわらかな声で歌われると「色ばっかりじゃないぜよ」と言いたくなる。
「品川甚句」、いい曲ですが歌詞には私にはわからないところが出てきます。
お客様もわからないかも、分からない同士で力を合わせて、、ワケワカな前置きがおかしい。
あゝ だましゃがる 小窓開ければ 品川沖よ「新内」のなんとかのサワリ、小唄は「お清、しゃもじはどこにある」ユーモラスな歌だ。
鴨八百羽 小鴨が八百羽 入船八百艘 荷船が八百艘 帆柱八百本
あるよあるよ 朝来て 昼来て 晩に来て
来てこんとは 偽りな 来た証拠にゃ 目がちょっとダレちょる
酒飲んだ 誰よと誰よがちがちょる ハッハッ
ちがちょる ちがちょる ひちりかっぽ どて しょって 来いちょろちょろね
船は出てゆく 煙は残る 残る煙が あー痛たったった しゃくのたね
歌は単純だが、三味線は三下がりから本調子、二上りと変わるのでたいへん。
「きりぎりすは羽根で泣くのかよ」、亡き義父が酔うと歌ったな。
さいごは「潮来出島」を舞って、相変わらず美しい姿を堪能した。
遊三「子は鎹」
小柳枝が病休で代演、「今月中に退院、来月は復帰」と報告、ちゃんと治してね。
遊三のこの噺を聴いたのは、何年も前、末広亭だったか、涙が込み上げてきた記憶がある。
野太い声で、どんどんしゃべるけれど、隣りのおばさんに留守を頼むときに「水屋が来たら水を買っておいて、銭はそこにおいとくから」など、ちょっとしたセリフ、母親が縫物をしまうときの手つきや糸を歯で噛み切るしぐさなど、細かい描写がちょいちょい、それがいい。
亀吉と母親が「毛糸を巻き巻き」をやる場面は、俺の子供のときとそっくり重なり、なんど見てもじんとくる。
涙ぐんだ時の感動はなかったが、それはそれなりの味わいはある。
泣かせればいいってもんでもない。
倉敷出身の先輩が、「佐平次はうめ吉ファンだ」と教えたから、彼女が手紙と「うめ吉新聞」を送ってくれたのだ。
その礼をいって帰った。
武蔵小山でまた道に迷ったら若いお巡りさんが途中まで一緒に歩いてくれた。
さわやかな男だった。
月の右上15度くらい?のところ(写真の右線と月の中間)に小さく火星が写っています!
うちはスーツではないので年に数回しかクリーニング屋さんに行きませんが、みなさん日曜日にクリーニング屋さんに並んでいるのをよくみかけます~。
日曜日の夕方に自由がある幸せを感じます♪