さしずめ俺は年老いた日本の赤ちゃん ジュデイ・バドニッツ「元気で大きいアメリカの赤ちゃん」
2016年 03月 18日
12の短編からなる本書、いろんな角度からアメリカ社会の不条理・不正義に対する抗議・諷刺が感じられる。
女性作家ならではの(たとえば出産や育児に対する不安や恐怖など)感覚が根底にあるようだ。
そう、トランプと彼に喝采するアメリカ人に象徴され・しかも彼らに攻撃されるルビオやクリントンに代表されるアメリカ。
いや、日本人も本質は変わらないのではないか。
ロアルド・ダール、スタンリイ・エリンなどを集めた「異色作家短編集」に感じた奇妙な味わいの短編集だ。
小説を書くって楽しいだろうな。
気に食わないやつを何とでもできちゃうんだもの。
そう感じながら読むのも短編小説の楽しみなのだ。
文藝春秋
何冊か、まだ手元にありますよ。ダールも好きな作家です。
saheiziさんは小説は書かないのですか?
作品の中で復讐をすることが得意だったと、太宰を評した彼の友人がいましたね。
なんでもいいから書いているうちに何かをつかむのかもしれないですね。
この本のどれだったかの短編を読みながら、ああ、そうか、小説ってこういう風に書いたら面白んだと思ったのです。
太宰なんかはそれに取りつかれたのでしょう。
自分がこうなったのは○○のせいだ、と言いたかったのかも。
紹介、ありがとう! 2回目読む。