一朝、新治、さん喬、白酒、三田落語会・大感謝祭に大感謝
2016年 01月 31日
楽しみにしていた三田会・大感謝祭に浜離宮朝日ホール。
なにが楽しみかといったら、メンバーが豪勢なのだ、いつもの三田の狭い会場を替えての大感謝祭なのだ。
前座、たま平「一目上がり」
お願いごととご注意を、といって携帯を切れの写真を撮るなのと歯切れのよい声を張り上げる。
お願いごと、はわかるが、「と」ご注意ってのがわからない。
天井が落ちてくるかもしれない、とでもいうのかと思ったぜ。
落語も歯切れ良し。
「七福神」で下げて、まだ正月だね。
白酒「錦の袈裟」
三田会をほめてマクラ。
与太郎の「おかみさ~ん、ごめんクダさあい」がのどかでいい。
与太郎の嫁さんというのは他の噺にあるのかな。
しっかり者で気の強い(跳ね上がりもの)、この女性がどういうイクタテで与太郎のカミさんに収まったのか。
前史を聴いてみたい。
与太郎が坊さんから借りてきた錦の袈裟を褌にしめたのを見て、「あらあ!似合うじゃない」という嫁さん、二人の仲はただならない。
与太郎を「澄み切ったバカだね、このシトは」なんてもいうけれど。
女郎が朝になっても放さないところを見ると、与太郎は剛の者なのかもしれない。
一朝「片棒」
白酒が爆笑させた、その余韻が漂うなかを、遅れた客たちが入ってくる。
そのなかにIさん、10日間シチリア旅行を終えて成田から直行なのだ。
目があったので手を振ると俺の横に空いていた席につく。
偶然!?と訊くと、前の三田会で俺が一緒に席を取ったのだと、すっかり忘れていた。
一朝が、やらせてくださいと「いっちょうけんめい」、もうそれだけでわくわくする。
三田会プロデューサー・小沢氏が、本人ができないと言ってるのに、できるはずです、とやらせてしまう、などと挨拶。
「今日は、もう弾けたい」と宣言して、ケチな落語家(円歌&先代文治)のエピソードからネタに入る。
息子のふがいなさに「ばかやろう!お前が死ぬまでワシャ死なない!」と怒鳴るケチ兵衛さん、ほんとにぶっとい感じで当分死にゃあしないね。
弔いの歴史に残るような色っぽい弔い、屋台のお囃子がなんともいい調子。
おひょうとろおひょうとろ、それに合わせて山車の上のケチ兵衛さんの人形が動く。
立ち上がらんばかりに、ググッと回る。
弾けたね。
親類代表の弔辞を読むときの咳払いのコミカルにして的確な描写も忘れがたい。
年が明けても一朝絶好調。
新治「宿屋の仇討ち」
中入り後のやや冷めた会場をのっけから座高測定の無意味さをいうギャグから始めて爆笑の渦で完璧につかむ、いつもながら見事。
石原が甘利に「さいごは金目でしょ」なんてのも。
大阪府警の募集ポスター、「草食系より大阪府警」ってのもおかしいなあ。
大阪はそんなやから、あんなやねん、だってさ。
ギャグの流れが止まらない。
ギャグの錦織のような落語。
「ネコやがな三味線やがな芸者やがな、おぺんぺん、生きのいいのを三匹ほど生け捕ってきて」
「侍とアブラムシ、いちばんきらいや」
「あとあとおもろいかもしれんけど、いまおもろないねん」
隣りの侍に芸者遊びを禁じられた三人が相撲の話、前みつに手がかかったら、こっちは右上手、、仕方噺の芸の細かさ。
はめ物との塩梅もよろしく、上方落語の実力を見せつけた。
さん喬「心眼」
放送禁止用語のばかばかしさをあげつらい、「どめくら」(座頭市ではカットされているそうだ)からネタに。
横浜で親代わりに育てた弟からドメクラとバカにされて帰って傷心の梅喜をいたわる女房のお竹、それを感謝する梅喜の描写をしみじみと、いかにもさん喬。
いぜんよりも抑えた抒情がいい。
朝、お竹が梅喜を起こして、願掛けに行くのを見送る場面もいい。
「人は見目よりただ心」、こんな言葉がつっと来るのは噺家がうまいのか、それとも、。
「心眼」で観なければ心は見抜けない。
甘利てなどか人の恋しき、なんちゃって、イミわかんないね。
満足して外に出るとぐっと冷え込んでいるのが気持ちよい。
秋には豊洲に移ってしまうという築地市場の場外売り場をIさんとぶらぶら。
一朝は「片棒」をネタおろしだったのか、できないといったのは?とIさん。
あのお囃子とかケチ兵衛のタンカとか、完璧だったし既視感はあるんだけど、どうなんだろう、まさかのネタおろしか。
呑みたい気持ちをぐっと抑えて今日もドライでえ。
なにが楽しみかといったら、メンバーが豪勢なのだ、いつもの三田の狭い会場を替えての大感謝祭なのだ。
お願いごととご注意を、といって携帯を切れの写真を撮るなのと歯切れのよい声を張り上げる。
お願いごと、はわかるが、「と」ご注意ってのがわからない。
天井が落ちてくるかもしれない、とでもいうのかと思ったぜ。
落語も歯切れ良し。
「七福神」で下げて、まだ正月だね。
白酒「錦の袈裟」
三田会をほめてマクラ。
与太郎の「おかみさ~ん、ごめんクダさあい」がのどかでいい。
与太郎の嫁さんというのは他の噺にあるのかな。
しっかり者で気の強い(跳ね上がりもの)、この女性がどういうイクタテで与太郎のカミさんに収まったのか。
前史を聴いてみたい。
与太郎が坊さんから借りてきた錦の袈裟を褌にしめたのを見て、「あらあ!似合うじゃない」という嫁さん、二人の仲はただならない。
与太郎を「澄み切ったバカだね、このシトは」なんてもいうけれど。
女郎が朝になっても放さないところを見ると、与太郎は剛の者なのかもしれない。
白酒が爆笑させた、その余韻が漂うなかを、遅れた客たちが入ってくる。
そのなかにIさん、10日間シチリア旅行を終えて成田から直行なのだ。
目があったので手を振ると俺の横に空いていた席につく。
偶然!?と訊くと、前の三田会で俺が一緒に席を取ったのだと、すっかり忘れていた。
一朝が、やらせてくださいと「いっちょうけんめい」、もうそれだけでわくわくする。
三田会プロデューサー・小沢氏が、本人ができないと言ってるのに、できるはずです、とやらせてしまう、などと挨拶。
「今日は、もう弾けたい」と宣言して、ケチな落語家(円歌&先代文治)のエピソードからネタに入る。
息子のふがいなさに「ばかやろう!お前が死ぬまでワシャ死なない!」と怒鳴るケチ兵衛さん、ほんとにぶっとい感じで当分死にゃあしないね。
弔いの歴史に残るような色っぽい弔い、屋台のお囃子がなんともいい調子。
おひょうとろおひょうとろ、それに合わせて山車の上のケチ兵衛さんの人形が動く。
立ち上がらんばかりに、ググッと回る。
弾けたね。
親類代表の弔辞を読むときの咳払いのコミカルにして的確な描写も忘れがたい。
年が明けても一朝絶好調。
中入り後のやや冷めた会場をのっけから座高測定の無意味さをいうギャグから始めて爆笑の渦で完璧につかむ、いつもながら見事。
石原が甘利に「さいごは金目でしょ」なんてのも。
大阪府警の募集ポスター、「草食系より大阪府警」ってのもおかしいなあ。
大阪はそんなやから、あんなやねん、だってさ。
ギャグの流れが止まらない。
ギャグの錦織のような落語。
「ネコやがな三味線やがな芸者やがな、おぺんぺん、生きのいいのを三匹ほど生け捕ってきて」
「侍とアブラムシ、いちばんきらいや」
「あとあとおもろいかもしれんけど、いまおもろないねん」
隣りの侍に芸者遊びを禁じられた三人が相撲の話、前みつに手がかかったら、こっちは右上手、、仕方噺の芸の細かさ。
はめ物との塩梅もよろしく、上方落語の実力を見せつけた。
放送禁止用語のばかばかしさをあげつらい、「どめくら」(座頭市ではカットされているそうだ)からネタに。
横浜で親代わりに育てた弟からドメクラとバカにされて帰って傷心の梅喜をいたわる女房のお竹、それを感謝する梅喜の描写をしみじみと、いかにもさん喬。
いぜんよりも抑えた抒情がいい。
朝、お竹が梅喜を起こして、願掛けに行くのを見送る場面もいい。
「人は見目よりただ心」、こんな言葉がつっと来るのは噺家がうまいのか、それとも、。
「心眼」で観なければ心は見抜けない。
甘利てなどか人の恋しき、なんちゃって、イミわかんないね。
秋には豊洲に移ってしまうという築地市場の場外売り場をIさんとぶらぶら。
一朝は「片棒」をネタおろしだったのか、できないといったのは?とIさん。
あのお囃子とかケチ兵衛のタンカとか、完璧だったし既視感はあるんだけど、どうなんだろう、まさかのネタおろしか。
呑みたい気持ちをぐっと抑えて今日もドライでえ。
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豆ママ
at 2016-01-31 13:10
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私は夜に行ってました。佐平次さんもいらしてるかなァと思いましたが、お昼だったんですね。お昼も楽しそうで何より。私は殿下を堪能できました。
0
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kanekatu at 2016-01-31 15:44
昼をカミさんに譲って夜に行きました。やはり新治を絶賛してました。
夜の喜多八、とても良かったんですが、やはり見ているのが辛い。
一朝の「片棒」はCDを持ってますのでネタ下ろしは有り得ません。何か別の件だと思います。
(ほめ・く)
夜の喜多八、とても良かったんですが、やはり見ているのが辛い。
一朝の「片棒」はCDを持ってますのでネタ下ろしは有り得ません。何か別の件だと思います。
(ほめ・く)
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jarippe at 2016-01-31 16:03
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ikuohasegawa at 2016-01-31 17:28
おっしゃるとおり豪勢なメンバーですね。
羨ましく思います。
羨ましく思います。
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saheizi-inokori at 2016-01-31 17:29
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saheizi-inokori at 2016-01-31 17:30
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saheizi-inokori at 2016-01-31 17:32
> jarippeさん、でもお湿りが欲しい今日この頃です。
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saheizi-inokori at 2016-01-31 17:36
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j-garden-hirasato at 2016-02-01 06:43
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創塁パパ
at 2016-02-01 07:16
x
一朝、まさに絶好調ですね。今年は、沢山聴きたいです。
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saheizi-inokori at 2016-02-01 10:05
> j-garden-hirasatoさん、土曜日の4時ころでしたが、もう店じまいが多くて閑散としてました。
昼飯時などな混雑しているのでしょうね。
銀ブラのついでにでもいかがですか。
いっそ月島とかも。
私も人混みは苦手、でも程度がちがうかな。
昼飯時などな混雑しているのでしょうね。
銀ブラのついでにでもいかがですか。
いっそ月島とかも。
私も人混みは苦手、でも程度がちがうかな。
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saheizi-inokori at 2016-02-01 10:06
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kogotokoubei at 2016-02-01 12:51
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saheizi-inokori at 2016-02-01 22:00
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kogotokoubei at 2016-02-01 22:48
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福
at 2016-02-02 07:01
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saheizi-inokori at 2016-02-02 09:59
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saheizi-inokori at 2016-02-02 10:09
> 福さん、そうかもしれないですね。
こんどその点を気をつけて聴いてみます。
ラジオやテープで聴けばよくわかるのでしょうね。
落語家はしぐさや表情、語り口に注意がいって、声そのものはよほど悪声とか素っ頓狂でないと聞き過ごしてしまうことがあります。
噺が未熟な前座の場合、声をまず聴くのと反対。
こんどその点を気をつけて聴いてみます。
ラジオやテープで聴けばよくわかるのでしょうね。
落語家はしぐさや表情、語り口に注意がいって、声そのものはよほど悪声とか素っ頓狂でないと聞き過ごしてしまうことがあります。
噺が未熟な前座の場合、声をまず聴くのと反対。
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saheizi-inokori at 2016-02-02 10:43
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kogotokoubei at 2016-02-02 17:37
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saheizi-inokori at 2016-02-02 23:44
by saheizi-inokori
| 2016-01-31 13:05
| 落語・寄席
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Comments(21)