人生は小さな瞬間の寄せ集めだ ミランダ・ジュライ「あなたを選んでくれるもの」
2016年 01月 27日
どこに行くのもカジュアルなかっこうをしているので、黒の上下にネクタイ、長いオーバーコートを着るのは何年ぶりか。
神妙な気持ちになる。
「世界湯」のあちちの湯につかって、「カミヤ」に。
昔の会社の仲間7人とやきとんで4時間飲みかつ話す。
無性にあの頃の若い人たちに会いたくなる。
葬儀に出席したことと関係があるのかもしれない。
帰りのルート、いろいろある中で、少し遠回りになる都営地下鉄を選択。
都営は身障者は無料なのだ。
460円の銭湯に入って4000円の飲み会をして、酔っぱらっているのに200円ほどを節約する。
これは葬儀に出席したこととは関係ない、変な心理。
大学中退後、脚本・監督・主演をつとめた映画「君とボクの虹色の世界」がカンヌ映画祭でカメラ・ドール新人監督賞を受賞。
短編集「いちばんここに似合う人」はフランク・オコナー国際短編賞を獲得、才人だ。
長編映画「ザ・フューチャー」、信念を持てないことの悪夢をめぐる物語を構想する。
主人公は病気の老いぼれ猫を引き取ることにするのだが、そうすると自分たちの自由が失われることに気づき、猫が来るまでの一か月間、人生のムダとおさらばして、本当にやりたかったことだけをやろうと決める。
映画の最初と終わりは見えているのだが、中間部分をいかにして説得力のあるシーンを作るかが、まったく浮かばない。
屈託した「わたし」は毎週届く「ペニーセイバー」を丹念に読む。
ロサンゼルスに住む人が売りたい物を広告するのだ。
「わたし」は広告を出した人たちに興味をもつ。
そこで電話をしてインタビューを申し込む。
生活保護で暮らしながら毎日をエンジョイして、性転換手術をやり遂げることを夢見て(半年前から始めた)60代後半の男は着古したLサイズの革ジャンを10ドルで売りたい、ウシガエルのオタマジャクシを育てて一匹2ドル50セントで売ろうという高校生は(不本意ながら)特殊学級にいれられているが大学を出て飛行機のエンジニアになりたいと思っている(市の職員をしていた父はレイオフされた)、値段は応相談でベンガルヤマネコの仔を売りたいという未亡人の家は自然史博物館と動物園のようだった、48歳の女性は他人の写真アルバムを集めて眺めるのが趣味で一冊10ドルで売りたい、67色のカラーペン・セットを売りたいという自称「会社社長」は足首にGPSをつけていて要するにミランダと話をし続けたかった、、、。
どの人もパソコンを持たない。
バーチャルではない生の人間たち=現実に触れる喜び・衝撃。
ミランダはそのたびに人生の真実を学び、映画の脚本も形を取り始める。
(人生は)数えきれないくらいたくさんの小さな瞬間の寄せ集め。
すべてはただ何ということのない日々で、それが一人の人間のー運が良ければ二人のー不確かな記憶力で一つにつなぎとめられている。だからこそ、そこに固有の意味も価値もないからこそ、それは奇跡のように美しい。それは精緻でラディカルなアートそのもの
そんなことを考えさせる老人に会う。
このあたりからこのノンフィクションは、急にファンタジーのような盛り上がりをみせる。
彼女の映画製作とドッキングしていく展開はドラマティックで感動的だ。
映画の主人公のセリフ。
向こうが僕を選んでくれるのを待つさ。僕はただ気をつけて、耳を澄ませていればいい。
2013年に日本でも公開されたという映画「ザ・フューチャー」、どこかで見ることができないか。
岸本佐知子 訳
新潮社
ジョーさんの奥さんのお顔がまた、佳きお顔でしたね。
人間の数だけドラマがある。それを面白がりたい。
これはいつも思ってることです。
だから一日を大切に積み重ねたい。
フットワークは重くなってるけど、出来るだけ楽しいことをしながら^^。
先日普段は音無しの娘からショートメールあり。
テレビ東京の「アド街なんとか」で尾山台が入り、『田園』の取材されたそう。
懐かしや^^。
同じところにコメントしたけど、途中で飛んでったので、もしふたつ入ってたら、先のを消して下さいな(ペコリッ!)
free dl 探したけどなかったよ、残念や、
「田園」のことを書いた記事のアクセス数が急にトップに躍り出てびっくりしました。
さいきん行ってないのです。
どうして、誰も、ココに反応しないのか…
と、シビレを切らして、ついに我慢出来なくてコメントしてしまいました(笑)
saheiziさん、カッコよすぎです‼︎
レザーパンツ(皮パン!)って、暖かいらしいですね〜