悲惨なバス事故 ブラック企業経営者の跳梁を許す安倍冷血・無責任政治

事故直後のテレビで、「点呼では異常は見られなかった」、「（所定の）高速道路を通らなかったのは、早く着きすぎてはいけないなどの理由で時間調整をするため、よくあること」とちゃらっとしゃべっていた営業部長（所長だったか）。
うさんくさい顔をしてるなあ、と思ってみていた。
大変なことをしてしまったという気持ちが伝わらなかった。

それが、一夜明けると社長が「思い込みで五分くらい遅れてしまい、点呼に立ち会えなかった」といい、書類上は無事目的地に到着したことを確認する印が押されていた。
社長の手間を省くために先の分もまとめて押したという所長。
顔を真っ赤にして涙を流しながら床に額をこすりつけて謝ったとて遅すぎる。

運転手の顔色、声、態度を直接確かめ、褒めたり必要な激励や注意をするのは点呼責任者の一番大事な責務だ。
それを社長が行う仕組みになっているということ自体にいい加減さを感じる。
社長はできるだけ点呼に立ち会うべきだが、責任者は別に常時いなくてはならない。
旅行会社から支払われる運賃も法定料金を下回っていたという。
それでは高速料金を浮かそうとするのは当たり前だ。
時間調整どころか、下を走る運転手はそうとう無理な運転をしていたのではないか、深夜の山道を。
ほんとに時間調整するのならＳＡで休めばいいのだ。

６５歳の非正規雇用の運転手が眠気をこらえながら、所定の時間までに目的地に到着しようと懸命にハンドルを握っている顔が想像できる。
体調が悪くても簡単に休みを取るわけにはいかない、闇の超過勤務も嫌とは言えないだろう。
ワタミの労働基準法を無視した過重労働で自殺に追い込まれた女性の遺族が、渡辺社長の参院出馬の自民党公認を取り消すように自民党に訴えたけれど、門前払いをされた。（その時の様子を伝える田中龍作氏のブログ→）
７年の争いの末に渡辺は完敗、民主党議員が国会で安倍に渡辺を公認したことについての見解を求め遺族に謝罪すべきだと追及したが、安倍はそっぽの返事でごまかした。
ブログに書いたように、ブラック企業が労働者を死に追いやるのは、アメリカ銃社会で子供が殺されるのと同じだと思う。
オバマは涙して、銃規制（中身は大したことはないのだが）を指示したが、安倍はエヘラエヘラ。
安倍・塩崎・厚労省、、政権にある者たちが権力の維持・選挙しか念頭に置かず、現場で働く人たちのことを親身になって考えようとしない。
想像力もない。
緊張感が皆無。
それが現地の労基署の弛緩を許し、ブラック経営者の勝手気まま、非人間的な経営を許す。
何が「思い込みで五分遅れた」だ！
常習だろう。
謝罪会見の涙も嘘っぱちだ、と俺は思う。
大勢のお客と自社の運転手が亡くなったのに、「時間調整のために下を走った」などと口から出まかせをいうような経営の何が信じられようぞ。
こんな冷血人間がはびこるのがアホノミクスの正体だ。
許すまじ。