人は追いつめられて初めて本当に生きはじめる ポール・オースター「幻影の書」
2015年 11月 03日
指を口の両側に突っ込んで、「い~」という口にして、「文化の日」って言ってみな。
他愛のない遊びで笑った菊が咲いてた畦道、山はもう白かったかな。
ネットで調べたら、木曽に伝わる防寒着だって。
猫がおんぶされてじっとしてるわけないよな。
覚えていたが、読んでみたのは初めて。
その後も不規則に、ロサンゼルス、ニューヨーク、ロンドン、ロチエスター、バークリー、ふたたびパリに。
妻子を飛行機事故で亡くして、保険金などのおぞましい富の過剰のなかで、心の末期的症状をかかえていた学者・評論家の私は、これらの作品を見るために世界をまわる。
一作ごとに何日も泊まり込み、丹念にメモを取り、私はその成果を『ヘクター・マンの音なき世界』にまとめ出版する。
それから11年後、一通の手紙が届く。
死んだと思われていたヘクターが会いたいと言っているとの”ヘクター・マン夫人”の名前だ。
いろいろなスリリングなユクタテがあって私はヘクターに会いに行く。
その旅の途中で、迎えに来た女が語るヘクターの、隠されていた半世紀の物語。
作り話なんかしたって仕方ないでしょ。あたしだってその場に居合わせなかったら信じなかったと思うけど。でも本当にそうだったのよ。昔のことも、すべて本当にヘクターの言ったとおりだった。今度こそ絶対嘘だと思っても、調べてみるとやっぱり事実なのよ。だからこそこれはありえない物語なのよ、何もかも真実だからこそ。
まったくだ。
ありえない事実こそ真実なのかも知れない。
私が誰よりも好きなシャトーブリアンの『死者の回想録』も読みたくなる(いささか難解な感じはするが)。
映画の世界でも活躍してきたというオースター、小説も視覚的効果がうまく取り入れられている。
入れ子のような物語を存分に組み合わせ展開するストーリイテリングの妙。
楽しめる、ミステリ(といっていいんだろうな)。
新潮文庫
時として思いがけないことにぶつかって
やる気になったりしますね
結局怠け者の私ってことですね
猫はんてん 冬には欠かせないです
軽くて暖かくて 木曽が発祥地みたいですね
ほんとに軽くて猫より背中にぴったり^^
立場が変われば全てが代わる、、今日一日生きてたら良しとしましょうか??
こっそりやって、女房にもさせて大笑い。