IMAXで映画「ジョン・ウィック」を見て「慕情」をしのび「力うどん」を想う
2015年 10月 25日
二子玉川に散歩がてら映画を見に行った。
身障者割引で1200円、ふつうより200円高いのは、IMAXとかいう特別仕様の映画だから。
豪華な椅子、脚を伸ばしても前の席に届かない。
スクリーンがまじかで床から天井までそびえたつ。
見にくいかと思ったが、なれれば俺もギャングの一味。
音が凄い。
初めてシネマスコープってのをみたのは、三宮で「慕情」だった。
中学になる春休みだった、甲子園口の叔父の家に遊びに行って、伯母が「訊いてみたらいろんな本を読んでいるみたいだから、(恋愛ものでも)大丈夫よ」と叔父に言ってつれて行ってもらった。
(シネマズ二子玉川IMAXエグゼクティブシート2700円、俺の座ったのは2000円のふつうのシートだったが、家のシートよりいいかも)
便所臭い土間で隙間風の入る映画館しか知らなかった俺には三宮の映画館は、”バック・トゥ・ザ・フューチャー”だった。
学校で許可した映画以外は禁じられていたが「無法松の一生」をこっそり見に行ったとき隣に国語の先生がいて、顔があったとき、ニヤッと笑った先生は内職で貸本屋をしていて、俺も顧客だったのだ。
映画の筋などは覚えていないが、ウイリアム・ホールデンと何とかいう女優が砂浜に座っていた場面は覚えている(それがポスターだったかもしれない)。
帰りに甲子園口の饂飩屋でご馳走になった「力うどん」も感激ものだった。
素うどん、よくてキツネしか食ったことがなかった。
母が具合が悪くて飯の仕度ができない時にかぎった”特別食”、配達の自転車がとまる音がすると玄関に飛び出して行った。
しょっぱかった真っ黒な出汁、でもうまかった!そんな俺には「力うどん」が何を意味するかも解らなかった。
半ドン土曜日の午後、夫婦で待ち合わせて映画を、それも宮殿のような映画館で見て、帰りには外食をする。
すべて夢の世界のように感じられた。
今、ふかふかのイスに座って、バカでかいスクリーン、ものすごい音響と技術の粋を利かせた特撮アクションの連続映画、その気になれば居酒屋で一杯やって帰ることもできる。
「夢の世界」のすべてを成就した俺は果報者だぜ。
「ジョン・ウィック」、映画の中に取り込まれたまま、一気読みならぬ一気見。
でも、、あの「無法松の一生」や「慕情」の方が良かったな。
多摩川畔を歩いて帰った。
「無法松の一生」といえば、この歌だ。
映画(稲垣浩監督・三船敏郎・高峰秀子)の中では、小学生が澄んだボーイソプラノで歌うのだった。
身障者割引で1200円、ふつうより200円高いのは、IMAXとかいう特別仕様の映画だから。
豪華な椅子、脚を伸ばしても前の席に届かない。
スクリーンがまじかで床から天井までそびえたつ。
見にくいかと思ったが、なれれば俺もギャングの一味。
音が凄い。
初めてシネマスコープってのをみたのは、三宮で「慕情」だった。
中学になる春休みだった、甲子園口の叔父の家に遊びに行って、伯母が「訊いてみたらいろんな本を読んでいるみたいだから、(恋愛ものでも)大丈夫よ」と叔父に言ってつれて行ってもらった。
便所臭い土間で隙間風の入る映画館しか知らなかった俺には三宮の映画館は、”バック・トゥ・ザ・フューチャー”だった。
学校で許可した映画以外は禁じられていたが「無法松の一生」をこっそり見に行ったとき隣に国語の先生がいて、顔があったとき、ニヤッと笑った先生は内職で貸本屋をしていて、俺も顧客だったのだ。
映画の筋などは覚えていないが、ウイリアム・ホールデンと何とかいう女優が砂浜に座っていた場面は覚えている(それがポスターだったかもしれない)。
素うどん、よくてキツネしか食ったことがなかった。
母が具合が悪くて飯の仕度ができない時にかぎった”特別食”、配達の自転車がとまる音がすると玄関に飛び出して行った。
しょっぱかった真っ黒な出汁、でもうまかった!そんな俺には「力うどん」が何を意味するかも解らなかった。
すべて夢の世界のように感じられた。
「夢の世界」のすべてを成就した俺は果報者だぜ。
でも、、あの「無法松の一生」や「慕情」の方が良かったな。
「無法松の一生」といえば、この歌だ。
映画(稲垣浩監督・三船敏郎・高峰秀子)の中では、小学生が澄んだボーイソプラノで歌うのだった。
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喜洛庵上々
at 2015-10-25 15:32
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昨年でしたか、みなとみらいのシネマコンプレックスが無くなってから私、映画と遠ざかっておりましたけれども・・・
しかし、このソファー凄いですねぇ。
家内が写真を拝見するなり『ここに行きたい』と強烈なリクエストをしてきました^^;
しかし、このソファー凄いですねぇ。
家内が写真を拝見するなり『ここに行きたい』と強烈なリクエストをしてきました^^;
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saheizi-inokori at 2015-10-25 16:36
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fusk-en25 at 2015-10-25 19:52
私のシネマスコープは確か「ベンハー」のような気がする。
どこで見たかも内容も忘れてしまいましたが。
高一かな?
その後は映画同好会の安売り切符を買って観ていました。
話のつまらないボーイフレンドと観に行く。
その頃一人では映画館では痴漢にあうので必ず誰かと。。笑。
今は市営の映画館で観ます。
封切りもやっていて、5ユーロ。(600円?)
椅子もこの写真ほどでないけれどふかふか。
今週は是枝と黒沢清の映画を観る予定。
どこで見たかも内容も忘れてしまいましたが。
高一かな?
その後は映画同好会の安売り切符を買って観ていました。
話のつまらないボーイフレンドと観に行く。
その頃一人では映画館では痴漢にあうので必ず誰かと。。笑。
今は市営の映画館で観ます。
封切りもやっていて、5ユーロ。(600円?)
椅子もこの写真ほどでないけれどふかふか。
今週は是枝と黒沢清の映画を観る予定。
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saheizi-inokori at 2015-10-25 21:13
> 熊伍朗さん、この歌と「旅情」も好きで、よく間違えます。
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mariarica at 2015-10-25 21:16
ご無沙汰しております
慕情の主題歌 母の松竹音楽学校の入試の曲だったようで 子供のころよく歌って聞かされました あの頃はロマンスが似合いましたね
慕情の主題歌 母の松竹音楽学校の入試の曲だったようで 子供のころよく歌って聞かされました あの頃はロマンスが似合いましたね
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saheizi-inokori at 2015-10-25 21:20
> fusk-en25さん、「ベンハー」は東京で見たのかなあ。
あのライフル協会の会長が出るんでしたよね。
話がつまらなくても映画を見ている間はしゃべらなくてもいいのだものね。
市営の映画館、なんて素晴らしいのでしょう。
あのライフル協会の会長が出るんでしたよね。
話がつまらなくても映画を見ている間はしゃべらなくてもいいのだものね。
市営の映画館、なんて素晴らしいのでしょう。
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saheizi-inokori at 2015-10-25 21:22
私のシネスコ初体験は『スター誕生』(ジュディ・ガーランド主演、主題歌「スワニー」)で、新宿オデヲン座でした。
『無法松の一生』は記憶にあるのは戦前版(もちろん戦後に見たのですが)の稲垣浩監督で坂妻、園井恵子主演の作品です。宝塚のトップスターだった園井恵子は上品で美しい女優でしたが、終戦の年に慰問先の広島で被爆し亡くなりました。終戦があと10日ほど早ければ、きっと戦後もトップ女優として活躍したでしょうに。
『無法松の一生』は記憶にあるのは戦前版(もちろん戦後に見たのですが)の稲垣浩監督で坂妻、園井恵子主演の作品です。宝塚のトップスターだった園井恵子は上品で美しい女優でしたが、終戦の年に慰問先の広島で被爆し亡くなりました。終戦があと10日ほど早ければ、きっと戦後もトップ女優として活躍したでしょうに。
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ikuohasegawa at 2015-10-26 05:44
慕情に無法松の一生。なんだか懐かしい気がするのですが、厳格な家だったので見ていません。
慕情は姉のソノシートで聞きましたね。
学校主催以外で映画を見に連れて行ってもらったのは、延々ニュースばかり上映する「ニュース館」と、ディズニーだけでした。思い出しました。
慕情は姉のソノシートで聞きましたね。
学校主催以外で映画を見に連れて行ってもらったのは、延々ニュースばかり上映する「ニュース館」と、ディズニーだけでした。思い出しました。
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j-garden-hirasato at 2015-10-26 06:51
こんな贅沢なシートがあるんですか。
時代は変わったものです。
映画を見始めた中学のころ、
地方では当時2本立てが当たり前で、
しかも入れ替えなんてなかったので、
2本を2回、
一日中映画館にいたことがあります。
懐かしい思い出です。
時代は変わったものです。
映画を見始めた中学のころ、
地方では当時2本立てが当たり前で、
しかも入れ替えなんてなかったので、
2本を2回、
一日中映画館にいたことがあります。
懐かしい思い出です。
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saheizi-inokori at 2015-10-26 07:23
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saheizi-inokori at 2015-10-26 07:25
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saheizi-inokori at 2015-10-26 07:27
> j-garden-hirasatoさん、そうそう、途中から見るのも当たり前みたいな時代でしたね。
私は窓際にやられたときに浅草で3本1000円を見続けたことがもっとも最近の事例です。
その映画館、三つくらい並んでいたのですがついこの間すべて閉館になりました。
私は窓際にやられたときに浅草で3本1000円を見続けたことがもっとも最近の事例です。
その映画館、三つくらい並んでいたのですがついこの間すべて閉館になりました。
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蛸
at 2015-10-26 10:59
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hanamomo08 at 2015-10-26 11:38
こんにちは。
慕情は大大大好きな映画です。
ビデオも持っています。
えげつないシーンばっかりの今の映画より趣があってすごくきれいな映画です。
>今、ふかふかのイスに座って、バカでかいスクリーン、ものすごい音響と技術の粋を利かせた特撮アクションの連続映画、その気になれば居酒屋で一杯やって帰ることもできる。
「夢の世界」のすべてを成就した俺は果報者だぜ。
そうですね。
こんなことを夢見る時代があったからこそ、今のしあわせがあるように思います。
坂道を下りながら撮った夕日の写真、ドラマがありますね。
saheiziさんの感性が光る写真です。
倍賞さんという苗字秋田の北のほうにあります。
お父様が秋田の方ですよね。
慕情は大大大好きな映画です。
ビデオも持っています。
えげつないシーンばっかりの今の映画より趣があってすごくきれいな映画です。
>今、ふかふかのイスに座って、バカでかいスクリーン、ものすごい音響と技術の粋を利かせた特撮アクションの連続映画、その気になれば居酒屋で一杯やって帰ることもできる。
「夢の世界」のすべてを成就した俺は果報者だぜ。
そうですね。
こんなことを夢見る時代があったからこそ、今のしあわせがあるように思います。
坂道を下りながら撮った夕日の写真、ドラマがありますね。
saheiziさんの感性が光る写真です。
倍賞さんという苗字秋田の北のほうにあります。
お父様が秋田の方ですよね。
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antsuan at 2015-10-26 12:26
「青葉の笛」、わたしも倍賞千恵子の歌で聞いています。
「無法松の一生」、戦前版だったかよく覚えていませんが、祖父のところには下男や女中さんが居りましたので、幼いながらもジーンと来るものがありました。
そういえば、左幸子の『女中っ子』も感激しました。
今はプレスコードに引っかかって観れないみたいですね。
「無法松の一生」、戦前版だったかよく覚えていませんが、祖父のところには下男や女中さんが居りましたので、幼いながらもジーンと来るものがありました。
そういえば、左幸子の『女中っ子』も感激しました。
今はプレスコードに引っかかって観れないみたいですね。
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saheizi-inokori at 2015-10-26 23:43
> 蛸さん、映画はやっぱり大きな画面と音で見るに限りますよ。
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saheizi-inokori at 2015-10-26 23:46
> hanamomo08さん、そうですね。
子供の頃から当たり前だと思っていたら有難くもなんともないです。
そういう意味でも私は幸せだと思います。
倍賞、たしかに珍しい姓ですね。
秋田に縁があると聞くとちょっとうれしい。
子供の頃から当たり前だと思っていたら有難くもなんともないです。
そういう意味でも私は幸せだと思います。
倍賞、たしかに珍しい姓ですね。
秋田に縁があると聞くとちょっとうれしい。
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saheizi-inokori at 2015-10-26 23:48
by saheizi-inokori
| 2015-10-25 12:55
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