カミソリのことテロリストの武器のこと 映画「黒衣の刺客」
2015年 10月 16日
久しぶりの雨、うっとおしさを追い払うように髭を剃った。
隠居したときに伸ばしてみたが、「それはやめたがいい」と真顔で言う人もいて(『なかなか好いじゃない』という人もいたけれど)、自分でもむさくるしくて剃ることにしたが、無精ひげをほったらかしている日の方が多いから、やっぱりむさくるしい日々。
あれは、単にほっとくだけじゃダメみたい、それにカッコよく伸びる人と汚らしくなる人とがあるようだ。
現役時代はトイレで電気カミソリをうならせていたが、今はジレットの深剃り三枚刃。
顔を洗った後、シェービングフォームを塗りつけて剃るのは気持ちが好い。
(実相禅院、墓を作ってもらえる髭もある)
西部劇でガンマンが荒野の一軒家みたいなところで髭を剃るシーンを、いちどならず見た。
石鹸の泡を塗りたくって、床屋にあるようなカミソリで器用に剃りあげる。
そのあと、顔を洗わないまま、そばにあるタオルで顔を拭いておしまい。
なんだかカッコよく見えて、俺も真似をしてみた(剃刀はジレット三枚刃)。
やっぱりというべきか、後まで顔がごわごわするようで気持ちが悪い。
だいたい彼らは微妙なところは気にしないようだ。
「黒衣の刺客」、前から見ようと思っていた。
客が少ないのは封切から時間がたったからか、人気がないからか、年輩の男ばかり。
字幕が読みにくい。
たとえば、漢字の固有名詞にカタカナのルビがふってあるのが、ジョニーとかメリーならわかるけれど、田季安・ティエンジーアンなんて漢字の方も頭に入りにくい。
すっかり西洋かぶれになっているのだ。
だからなのか、ストーリーもわかりにくかった。
説明ぬきにいろんな人物が登場してシンボリックな情景を次から次へと展開する。
それは、とても美しく、解らないままに堪能していればいいのだが、やはり筋がわからないと欲求不満は残る。
俺の頭が劣化して理解力が追い付かなくなっているせいかと思ったが、さっきオフィシャルページで粗筋を読んでみると、「あれ、そんなのなんでわかる?」みたいなところが多い。
妻夫木聡が遣唐使だというのも今知った。
解説を読んでも、正体の判らない人物もいる。
日本版ディレクターカットだからかもしれない。
(話しているのを見たら同年輩の仲良しお爺さん、足元はいろいろ、細身のパンツが意気軒昂)
でも、障害者割引で1000円の入場料は高くはない映画だ。
なんといっても美しい映画だから。
ガンマンのテロリストと剣を使うテロリスト、剣は殺す相手に近づき、自らの手をじかに使って殺す。
切れ味や傷の深さ、相手の息遣い、苦しみ・驚きを自分の手や五感で感じる。
その点、銃は殺す側の心理的・生理的負担が軽いのではないか。
だから、アメリカ人はあんなに銃が好きで、すぐ殺したがるのではないか。
微妙なところにはこだわらないことの裏返し、それとも、根は臆病なのか。
東条首相は、阿南のように割腹自殺をせず、しかもGHQの逮捕命令が出るまで待って拳銃で自殺しようとして、しそこなった。
東条が陸軍大臣のときに「戦陣訓」で、「生きて虜囚の辱を受け(ることなかれ)」と示達したために、多くの軍人(130万人ともいわれる)がジャングルをさまよって餓死した。
よけいなことを書いた。
映画のあと、かなり歩いて「天狗の湯」、それからまた歩いて「はじめ」で牡蠣フライ。
隠居したときに伸ばしてみたが、「それはやめたがいい」と真顔で言う人もいて(『なかなか好いじゃない』という人もいたけれど)、自分でもむさくるしくて剃ることにしたが、無精ひげをほったらかしている日の方が多いから、やっぱりむさくるしい日々。
あれは、単にほっとくだけじゃダメみたい、それにカッコよく伸びる人と汚らしくなる人とがあるようだ。
現役時代はトイレで電気カミソリをうならせていたが、今はジレットの深剃り三枚刃。
顔を洗った後、シェービングフォームを塗りつけて剃るのは気持ちが好い。
西部劇でガンマンが荒野の一軒家みたいなところで髭を剃るシーンを、いちどならず見た。
石鹸の泡を塗りたくって、床屋にあるようなカミソリで器用に剃りあげる。
そのあと、顔を洗わないまま、そばにあるタオルで顔を拭いておしまい。
なんだかカッコよく見えて、俺も真似をしてみた(剃刀はジレット三枚刃)。
やっぱりというべきか、後まで顔がごわごわするようで気持ちが悪い。
だいたい彼らは微妙なところは気にしないようだ。
「黒衣の刺客」、前から見ようと思っていた。
客が少ないのは封切から時間がたったからか、人気がないからか、年輩の男ばかり。
字幕が読みにくい。
たとえば、漢字の固有名詞にカタカナのルビがふってあるのが、ジョニーとかメリーならわかるけれど、田季安・ティエンジーアンなんて漢字の方も頭に入りにくい。
すっかり西洋かぶれになっているのだ。
だからなのか、ストーリーもわかりにくかった。
説明ぬきにいろんな人物が登場してシンボリックな情景を次から次へと展開する。
それは、とても美しく、解らないままに堪能していればいいのだが、やはり筋がわからないと欲求不満は残る。
俺の頭が劣化して理解力が追い付かなくなっているせいかと思ったが、さっきオフィシャルページで粗筋を読んでみると、「あれ、そんなのなんでわかる?」みたいなところが多い。
妻夫木聡が遣唐使だというのも今知った。
解説を読んでも、正体の判らない人物もいる。
日本版ディレクターカットだからかもしれない。
でも、障害者割引で1000円の入場料は高くはない映画だ。
なんといっても美しい映画だから。
ガンマンのテロリストと剣を使うテロリスト、剣は殺す相手に近づき、自らの手をじかに使って殺す。
切れ味や傷の深さ、相手の息遣い、苦しみ・驚きを自分の手や五感で感じる。
その点、銃は殺す側の心理的・生理的負担が軽いのではないか。
だから、アメリカ人はあんなに銃が好きで、すぐ殺したがるのではないか。
微妙なところにはこだわらないことの裏返し、それとも、根は臆病なのか。
東条が陸軍大臣のときに「戦陣訓」で、「生きて虜囚の辱を受け(ることなかれ)」と示達したために、多くの軍人(130万人ともいわれる)がジャングルをさまよって餓死した。
よけいなことを書いた。
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jarippe at 2015-10-16 13:57
こちらの夫もリタイアご髭を・・・・・
でもどうも清潔感がでなくて
手入れも難しそうでやめました
お似合いの人はいいですよねー
でもどうも清潔感がでなくて
手入れも難しそうでやめました
お似合いの人はいいですよねー
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saheizi-inokori at 2015-10-16 15:07
> jarippeさん、無精ひげもまたなかなか気楽でいいですが、、。
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chaiyachaiya at 2015-10-16 18:52
いつも話題の本、映画、サササッと読まれたり鑑賞なさったり、凄いなぁ‼︎
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otebox at 2015-10-16 20:42
おおそうでしたか。私は40のときに「あんたらとは立ち位置が違います!」宣言のつもりで無精髭元年です。たいして濃くもなくむさ苦しいだけで、良いなぞと言われた記憶も皆無ですが、当時学校に「ヒゲさん」はほぼいませんでしたので、アピールにはなったはず。『あんたらの言う通りに動く人やおへん!わしの領域はわしのもんや。』
未だにフィリップスシェーバーで3mmにあたってはほったらかしの日々ですがこの気楽さには勝てません。
未だにフィリップスシェーバーで3mmにあたってはほったらかしの日々ですがこの気楽さには勝てません。
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sora
at 2015-10-16 20:59
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saheizi-inokori at 2015-10-16 21:29
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saheizi-inokori at 2015-10-16 21:32
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saheizi-inokori at 2015-10-16 21:33
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chaiyachaiya at 2015-10-16 22:23
この頃、読んでも観ても、アタマに入って来ない日々が続いておりやして...ひたすら羨ましい限りですで‼︎
老化は脚腰筋力、いや脳から、と整形外科のDr.が言ってらした...ああ...でも、肝臓だけは鍛えてるですが...
老化は脚腰筋力、いや脳から、と整形外科のDr.が言ってらした...ああ...でも、肝臓だけは鍛えてるですが...
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j-garden-hirasato at 2015-10-17 11:03
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saheizi-inokori at 2015-10-17 11:05
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saheizi-inokori at 2015-10-17 11:06
> j-garden-hirasatoさん、私は、どうやってもしょうがない、そういう境地に近づいているような気もします。
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ikuohasegawa at 2015-10-18 09:47
妻夫木聡、字幕?
中国映画ですか?
中国映画ですか?
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saheizi-inokori at 2015-10-18 10:23
> ikuohasegawaさん、台湾の巨匠、ホウ・シャオシェン(侯孝賢)の8年ぶりの作品で、台湾・中国・香港・フランス 合作となっています。
日本での撮影も多かったようで、なんだか日本みたいだなあ、と思ってみていた寺や建物がそうだったのですね。
日本での撮影も多かったようで、なんだか日本みたいだなあ、と思ってみていた寺や建物がそうだったのですね。
by saheizi-inokori
| 2015-10-16 11:45
| 映画
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Comments(14)