月々に月見る月は多けれど 東京かわら版9月号
2015年 09月 30日
ブログ散歩をしてたら、スーパームーンの写真が散見される。
なかに俺のみた雲と同じような写真があった。
遮るもののなにもない無限の空に輝く月もいいけれど、雲と競り合うような二重奏を奏でるようなのも捨てがたいなあ、と眺めていた俺。
この写真を撮った人はどんな気持ちでいたのだろう。

秋の空に浮かぶ白雲。
徳川時代の日蓮宗の僧・元政(1623~68)という人は、江戸で井伊直孝(豪徳寺ゆかりの大名だ)に仕えた武士だったが、出家して洛南の深草に隠棲した詩人。
加藤周一・日本文学史序説の受け売りなのだが、「この人はボードレールのように、よほど碧空と白雲を愛していたらしい」。
無限秋光無限意 碧天涼冷白雲閑
詩人であるためには、世間を離れ、退居しなければならない時代だった、と加藤が書いている。
俺は退居して青空と白雲をうっとり眺めているが、もとより詩人ではない。
ただ時空を超えて500年前の坊さんと同じものを見ているかと思うと、なんだか楽しくなる。
同じようなものをみていても、その思いは、縦のものを横にするほどの違いはあるのだろうが。
月が替わったからもう捨てようと思った「東京かわら版」9月号、ほとんど読んでなかったのに気がついた。
7月に亡くなった噺家の入船亭扇橋を偲ぶ弟子たちの座談会が載っていて、扇里が「中天にかかった鎌のような月は煌煌とは輝かない」という俳人師匠の言葉を伝えている。

落語と言えば面白くて笑わせればいいのか、と思うと、
(扇遊)落語は省略の芸、うけたいと思う気持ちを抑えること、余計なことは喋るなって(略)
(扇辰)”笑わせるのは一カ所でいいんだよ”ってよく言ってましたね。
(扇遊)”同じ言葉を繰り返さない”もね。
という教えがあり、
同じ号の巻頭エセーでは、人間国宝の新内語り・鶴賀若狭掾が、
落語は難しい。話が上手くても駄目で、面白いだけでも駄目、可笑しくなくちゃ駄目
と語り、
若狭掾が好きだという八代目文楽の芸を継ぐ小満んの単独インタビューでは、
最初に笑いを取っちゃ駄目というのも、笑いだけでいくと、いくらでも工夫がついちゃうから。ギャグって言葉が近いかな。そうすると芸で苦しまなくなる。
と語っている。

落語も詩も奥が深い。
なかに俺のみた雲と同じような写真があった。
遮るもののなにもない無限の空に輝く月もいいけれど、雲と競り合うような二重奏を奏でるようなのも捨てがたいなあ、と眺めていた俺。
この写真を撮った人はどんな気持ちでいたのだろう。

徳川時代の日蓮宗の僧・元政(1623~68)という人は、江戸で井伊直孝(豪徳寺ゆかりの大名だ)に仕えた武士だったが、出家して洛南の深草に隠棲した詩人。
加藤周一・日本文学史序説の受け売りなのだが、「この人はボードレールのように、よほど碧空と白雲を愛していたらしい」。
無限秋光無限意 碧天涼冷白雲閑
詩人であるためには、世間を離れ、退居しなければならない時代だった、と加藤が書いている。
俺は退居して青空と白雲をうっとり眺めているが、もとより詩人ではない。
ただ時空を超えて500年前の坊さんと同じものを見ているかと思うと、なんだか楽しくなる。
同じようなものをみていても、その思いは、縦のものを横にするほどの違いはあるのだろうが。

7月に亡くなった噺家の入船亭扇橋を偲ぶ弟子たちの座談会が載っていて、扇里が「中天にかかった鎌のような月は煌煌とは輝かない」という俳人師匠の言葉を伝えている。

(扇遊)落語は省略の芸、うけたいと思う気持ちを抑えること、余計なことは喋るなって(略)
(扇辰)”笑わせるのは一カ所でいいんだよ”ってよく言ってましたね。
(扇遊)”同じ言葉を繰り返さない”もね。
という教えがあり、
同じ号の巻頭エセーでは、人間国宝の新内語り・鶴賀若狭掾が、
落語は難しい。話が上手くても駄目で、面白いだけでも駄目、可笑しくなくちゃ駄目
と語り、
若狭掾が好きだという八代目文楽の芸を継ぐ小満んの単独インタビューでは、
最初に笑いを取っちゃ駄目というのも、笑いだけでいくと、いくらでも工夫がついちゃうから。ギャグって言葉が近いかな。そうすると芸で苦しまなくなる。
と語っている。

落語は深いいモノ・・・それでか何でか昔、私は枝雀が必死こいて笑いを取る姿がただ痛々しく感じられたのでした。
米朝さん以降のめりこむこともなくなりました由
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私は江國滋が好きで、その著作で知りましたが、扇橋師匠は東京やなぎ句会の宗匠でした。
鍵コメで失礼します。(別に秘密ではないのですが… 😊)
所用あって、明日から2週間ほど台湾へ行きます。
saheijiさんの息子さんはあちらに住んでいらっしゃるのでしたね。
ひょんなことでお目にかかるかもしれないな、とふと思いました🍀
所用あって、明日から2週間ほど台湾へ行きます。
saheijiさんの息子さんはあちらに住んでいらっしゃるのでしたね。
ひょんなことでお目にかかるかもしれないな、とふと思いました🍀
記事とは無関係な書き込みで
申し訳ありません。
10月12日の体育の日に
独演会を催します。
『笑組の漫才文庫』
18時半開場19時開演
サンポップ町屋3Fムーブホール
(千代田線町屋駅0番出口)
料金は2500円でございます。
『杜子春』『高野聖』を勤めます。
ちょっと三味線も弾きます。
是非ともお運びくださいまし!!
宜しくお願い致します。
申し訳ありません。
10月12日の体育の日に
独演会を催します。
『笑組の漫才文庫』
18時半開場19時開演
サンポップ町屋3Fムーブホール
(千代田線町屋駅0番出口)
料金は2500円でございます。
『杜子春』『高野聖』を勤めます。
ちょっと三味線も弾きます。
是非ともお運びくださいまし!!
宜しくお願い致します。
ありがとうございます!!
是非お願い致しますっ!!
幸兵衛さんにもお願いしたんですが
当日ご用がおありだそうで
お越し頂けず…残念です!
杜子春は寄席でもやっておりますが
高野聖の方はこういう時でないと
できないネタなので
是非お聴き頂きたかったんですが…
普通の漫才ならやらない様な
いや、絶対やらない地味なネタですが
どうぞ宜しくお願い申し上げます。
是非お願い致しますっ!!
幸兵衛さんにもお願いしたんですが
当日ご用がおありだそうで
お越し頂けず…残念です!
杜子春は寄席でもやっておりますが
高野聖の方はこういう時でないと
できないネタなので
是非お聴き頂きたかったんですが…
普通の漫才ならやらない様な
いや、絶対やらない地味なネタですが
どうぞ宜しくお願い申し上げます。
> 笑組・ゆたかさん、そりゃ、万難を排していかざなるめえ。
by saheizi-inokori
| 2015-09-30 11:39
| 今週の1冊、又は2・3冊
|
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Comments(10)