非立憲派は自分が強者の側にいると思いこんでいる ＆横浜元町チャーミングセール

右か左か？保守か革新か？
そういう今までの対立軸を整理するような、「立憲か？非立憲か？」の新しい対立軸が見えてきたのは安倍政権の教育効果だという、長谷部恭男と杉田敦の対談（朝日・９月２７日）。

（杉田）　非立憲主義は、ある種の功利主義とも相性がいい。「最大多数の最大幸福」のために、弱者や少数派の意見は切り捨てるべきだと。沖縄の基地問題についても、本土の冷淡な世論が、政権の対応を支えています。自分は強者の側、多数派の側にいると思っている人たちにとっては、分断・対決型の安部晋三首相の政治手法も、好ましく映るのかもしれません。

（長谷川）　安保法制の必要性を説く人たちは具体的な必要性を論証しようとしない。中国が怖い、北朝鮮も怖い、だから軍事的オプションを増やさなければならない、としか言えてない。これは安全保障論ではなく「安心保障論」。不安そのものをなくそうとしてもきりがありません。

（杉田）　「必要は法を破る」とばかりに法的安定性をないがしろにしていると、安全な側にいたはずの人たちにも、いつ矛先が向けられるかわかりません。非立憲主義者には、そのリスクをぜひ考えてもらいたいものです。
《自分は強者の側、多数派の側にいる》ことを疑わない連中が、かつての俺の仲間に多かった。
たかだか○○大学を出たというだけで官僚や有数の企業のエリートコースに乗っかっている連中。
彼らの仲間（内での評判）優先、現場・実体軽視、独善、偽善、、極めつけは３・１１による特権享受・無責任型エリートの嘘で固めた日本統治構造が明らかになったこと。

だんだん仲間とのソリが合わず、話題も合わず、今では殆どの仲間の会合（ずいぶんたくさん続いているのだ）を欠席している。
そのなかで唯一、声がかかると（幹事と大先輩に感謝しつつ）出席している会合があって、横浜に出かけた。
大先輩を囲む、中先輩、小先輩、後輩も含めた４０年近く前の戦友たちの集いだ。
大先輩が重篤な病を奇跡的に克服して笑顔で（少々病気の話が多くなりすぎたのはやむを得ない）出られたのを８人で言祝ぐ。
こういう時に、面と向かって、祝の言葉や大先輩の業績・人格を誉めたたえる（くりかえして）ことが俺にはできない。照れ臭くて、しかも口にした途端、ほんとの思いがどこかに消えていくような気がする。
「言祝ぐ」のではなく「心祝ぐ」で勘弁してもらう。

退職して１０年にもなっていても、いまだに《強者の側、多数派の側》にいて、かつてのエリートたちとの社交を欠かさないらしく、そのことを自慢げに語る人もいた。
よくも飽きないなあ、と思う隠居。
会合は４時前に終わったので、独りで元町のチャーミングセールを見に行った。
２０年ほど前にショッピングセンターの仕事をしていた頃は、なんどか勉強のために見に行った。
あの頃の狂騒的な混雑からすると嘘のように静かなセール。
年輩の客が多い。

ちょっとおしゃれなジャケットを買おうとして、１時間お取り置きしてくれと、他の店も見て戻り、もう一度羽織ってみたら、買う気が失せた。
猛烈な混雑の中で焦燥感に駆られるがごとく衝動買いして、ほとんど箪笥の肥やしになった、あの頃からみると、俺も少しは大人になったのか。
単にビンボーになったのか。
ホテルのランチに使われていたらしい化学調味料の後味がいつまでも残っていた。