バカの壁が邪魔をして、、 養老孟司「文系の壁 理系の対話で人間社会をとらえ直す」

毎日が休日の隠居にとっても、日曜日は週の句読点でもあり、朝の道に車の気配がなかったり、現役時代ののんびり感の記憶が染みついているから、好きなのだ。
しかし、5連休にはいささか辟易した。
どうせ近所の散歩と銭湯、あとは家事や読書で過ごしたのだから、外の世界がどうだろうと関係ないっちや、そうなんだが。
なんか、朝からいつもより道路が車だらけ(住宅街にまで入ってくる)し、シルバーシルバーとうるさいし、夕刊がずっとないし、家族そろって楽しんでいるのをみるのは微笑ましいけれど、正直なところ少しさびしくはある。

いちばん、イライラしたのは首相動静、一刻を争うような無茶苦茶な国会運営をしておいて、さっさと別荘に行って、ゴルフだデイナーだと、、少しはたしなみなさい。
彼は連休中に何冊本を読んだのだろう。
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これもお借りした本。
前書きで養老も、

現在では計算機の発達で、方法的には理科も文科もクソもなくなった。そういってもいいかもしれない。私はむしろ自然と直面するか、実験室にこもるか、その違いのほうが大きいと考えるようになっている。一方をフィールド科学といい、他方を実験科学と呼べばいいかもしれない。

と書いていて、養老はフィールド科学派であることは後の対談でわかるのだが、俺は理科ではなく文科ともいえず、彼の言う「クソ」なんだろうな。
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森博嗣という人は、識字障害の一種だったようで、「言葉で考える」ことができず、映像を主体に考えるのという。
この人との対談が俺には一番わかりにくかった(それで「クソ」なのだ)。
俗に理科系と言っても、理学部(文学部も)の人たちは理念先行、「どうしてか」を考えようとし、工学部の人は実学だから、「どうするか」を考えようとするそうだ。
数学が得意かどうかは理系であるかどうかとは必ずしも関係がなく、電磁波理論のマイケル・ファラデーは数学を勉強していなかった。
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他に、ヴァーチャルリアリティで他者が認識する現実を自らの体験として実感する、代替現実のシステムを開発、企業化(株式会社ハコスコ)している、藤井直敬。
スマホを買ってからよく見る「スマートニュース」を運営している会社の社長、鈴木健。
「捏造の科学者 STAP細胞事件」の須田桃子。

の三人との対談が、215頁の文庫本にまとめられている。
解る話は面白くもないし、解らない話は解らない。

「みんな主観的に違う現実を生きている。世の中の理解の仕方って全員違うのに、普段それをあまり感じていない」(藤井)
「社会科学の前提をとことん遡及して行ったら、どこまで行き着くのか。60兆個の細胞から人間はできている。そこから始めなければいけない」(鈴木)
須田は相槌を打つばかり、養老が一人でしゃべっている。
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興味を持ったらその人の本をじっくり読んだ方がよさそうだ。
が、それはなかった。

PHP新書
Commented by sheri-sheri at 2015-09-24 12:38
こんにちは。9月23日付けの・・こんな可哀想な若者を日本でも・・・のブログ勝手ですが、ご紹介させていただきました。事後承諾でごめんなさい。
Commented by saheizi-inokori at 2015-09-25 00:15
> sheri-sheriさん、まったく問題ありません。
涼しくなりましたねえ。
Commented by sweetmitsuki at 2015-09-25 05:04
渋谷から上野に行くのに、山手線の内回りで行くか外回りで行くか、新宿で中央線に乗り換えて、神田で再び山手線に乗り換えていくか、それとも地下鉄銀座線で行くか。半蔵門線で九段下で乗り換え、東西線で日本橋で乗り換え、銀座線に乗り換えたほうがいいのか。
どの道がいちばん早くて安いのか、いつも悩みます。
スマホがあれば自分の頭では一切考えずに済み、ナビに従えばいいのでしょうけど、スマホ持ってません。
まあ、目的地に到達できれば、それでいいのですけど。
人の思考回路も、そのようなものだと思います。
Commented by fusk-en25 at 2015-09-25 06:15
養老孟司は
最初はちょっと面白い人だと思ったのですが
同じことばっかり書いてるし
自分だけわかってて、読む人なんどうでもいい感じで
なんとなくバカらしくていつも本を途中でやめてしまうのですが
(私はしつこい性格で、どんな本もまあ読み切る方ですが)
人に読ませる文章力の無い。自分の思いつきだけ言っていて。。
練れて無い感じがしてなりません。
Commented by saheizi-inokori at 2015-09-25 10:15
> sweetmitsukiさん、その時間によって電車の便が違うしね。
東京のように便利が良すぎて迷う、頭の方もそれだけ柔軟にいろいろ考えられればいいのですが、^^。
渋谷から上野の例では、私は半蔵門線の表参道で銀座線に乗り換えます。
山手線も悪くないですね、どっち周りでも、その日の気分で。
前に持っていたガラケーでも精密な乗換案内(乗車位置まで教えてくれる)がありました。
Commented by saheizi-inokori at 2015-09-25 10:18
> fusk-en25さん、そうそう、あの「バカの壁」でも、肝心要のところはよくわからないのでした。
たとえ話も。
それは私のバカの壁のせいかと思っていたら、同じ感想をお聞きしてちょっとほっとしています^^。
上から目線みたいな感じがしますね、俺は頭いいんだぞって。
Commented by Vimalakirti at 2015-09-25 10:59
こんにちは。
養老先生についての印象、上のお二人と同じです😊
60兆もある細胞がきちんと統率されているその仕組みが
ほんとうに不思議です。その不思議な仕組みでできている
人間は3人集まればもうぎくしゃくしたりします。それも不思議。
不思議だらけの人の世です。

Commented by saheizi-inokori at 2015-09-25 12:28
> Vimalakirtiさん、不思議なことは解らないから不思議と書くのでしょうね。
なんにも解らないから味があるのかな。
人工知能なんかに解ってたまるか^^。
Commented by unburro at 2015-09-25 13:33
養老孟司を筆頭に、茂木健一郎とか、脳の研究者は、
どうして、頭の悪そうな話し方、書き方を
するのでしょう?
実は、アタマ、ワルイのかな…
Commented by saheizi-inokori at 2015-09-25 21:14
> unburroさん、茂木もそういえば、、頭良すぎるのか悪いのか、解らないものを研究していると解らない書き方になるのかなあ。
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by saheizi-inokori | 2015-09-24 12:16 | 今週の1冊、又は2・3冊 | Trackback | Comments(10)

ホン、よしなしごと、食べ物、散歩・・


by saheizi-inokori
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