バカは死んでも治らない 権ちゃんの「へっつい幽霊」が秀逸 第563回落語研究会

ああ、 poirier_AAA さん、ごめんなさい!
あなたのおっしゃったとおり、あの珍しい紫陽花はいたずらだったようです。
昨日の雨でさぞかし美しく開いているだろうとサンチを急がせて行ってみたら、
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あまり、変わり映えがしない。
変に思ってよくよく調べてみたら、
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学名をアベノインチキアジサイと命名しました。
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こっちはほんもの。

折り畳みでは間に合わないような強い降りになった雨の中を国立小劇場へ。
宮治「反対俥」

有望な二つ目という評判。
三十過ぎて枝雀にショックを受けて「結婚披露宴会の席上」で会社を辞めることを宣言、落語家になったそうだ。
病弱な車夫のニヒルなタンカは面白かったが、二人目の暴走車はちっとも暴走せず、盛り上がらなかった。
硬くなったか。

司「紋三郎稲荷」

若い頃、徳島の鯖大師に参って鯖断ちを三年したとか。

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俺も三年前に徳島から高知へ一人旅したことがあるのを思い出した。
落語に集中しないで回想にふけるのはもったいないような、これも落語の功徳か。
単に噺にメリハリがないだけか。
侍と駕籠かきが同じようなのは困る。

志ん輔「三枚起請」

マクラで志ん朝と小せんが寄席の客(女)に一杯喰わされたエピソードを振って、その中で「なさぬ仲」を男女のうまくいかない仲という意味で使っていた。
もちろん「血のつながっていない親子」が正しい意味だ。
志ん輔は誠実な勉強家だが、この前も言葉の使い方を間違えていた。
死語に近いような言葉でも使ってやることでその言葉の寿命を延ばすのは噺家の大事な役割だと思うだけにちょっと残念。

マクラがもたもたした(『三千世界の烏を殺し、、』の仕込みが不自然だったり)けれど、本題に入ってからの「振られ三人組」の会話は好いテンポで楽しめた。
「日陰の桃の木」ってそんなに背が高いのかな。
「水甕におっこったおまんま粒」がぶくぶく肥って色が白いのはよくわかる。
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歌武蔵「稲川」

お馴染みの自らの大相撲体験から先場所の論評、太刀山の四十五日(ツッパリを一突き半)、雷電の禁じ手のものすごさなどを楽しく語り、稲川という上方力士の噺にはいる。
強いけれど人気がない稲川をおこもさんが訪ねてきて、自分は稲川のファン、持ってきた蕎麦を食ってくれるか。
稲川、喜んでおこもさんの茶碗で蕎麦をたぐってみせる。

おこもさんの正体は河岸の若い者、稲川の人間を試す賭けをして、乞食のやる食い物なんて食わないだろう、という連中に勝ったのだ。
以後、河岸はあげて稲川の贔屓になった。
明るく楽しい噺を雰囲気満点に話して文句なし。

元相撲取りなんだから、ちとずるいよ、とも思うが、おこもさんの笑い顔とかとてもよかったぜ。
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権太楼「へっつい幽霊」

熊さんと幽霊の会話が抜群。
胆の座った粋な熊さんのタンカにすくみ上ってしまう幽霊。
それでもサイコロを振ってみせると、もとは博打打ち、「いいっすねいいっすね」。
「おめえ、目が生きて来たぞ」、生き返ってどうする。

いつもの、これでもか的強制的爆笑が抑制されて、心地よい爆笑だった。
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栃尾の厚揚げは俺の〆定番。
Commented by 旭のキューです。 at 2015-05-30 12:05 x
学名をアベノインチキアジサイ、納得しました。
Commented by at 2015-05-30 12:58 x
通称、梅干し弁当紫陽花!
Commented by ikuohasegawa at 2015-05-30 14:12
アベノインチキアジサイ
早目に命名していただいて良かったです。ずーっと検索しまくっておりました。
Commented by sheri-sheri at 2015-05-30 15:12
学名いいですねぇ~。傑作。ほんとにとんちが効いて愉しい! 
へっつい幽霊も愉しい。ところで厚揚げお好きなんですね。一緒です。油揚げ一般大好きで、家では、狐だったんだ・・と言われています{笑}
Commented by sheri-sheri at 2015-05-30 15:14
小鴨もお母さん鴨も元気で何よりですね。
Commented by 喜洛庵上々 at 2015-05-30 15:34 x
昨晩は失礼致しました。
志ん輔師の間違い、私まったく聴き落としていました。
このところ集中力がなく、自分がいやになります^^;
Commented by sweetmitsuki at 2015-05-30 15:42
アベノインチキアジサイの名称の由来は、外見は白いけれど中身は真っ赤なウソだから、ということでしょうか。

話は逸れますけど、「牛ほめ」で伯父さんがどうして牛を飼ってるのかがわかりません。
まさかペットじゃないでしょうし、道楽なのか営利なのか判別不能です。知ってたら教えてください。
Commented by poirier_AAA at 2015-05-30 16:42
あれれ〜残念です。

騙されたままの方が楽しかったですね。
あぁ無粋なことをしてしまいました。
Commented by saheizi-inokori at 2015-05-30 20:27
> 旭のキューです。さん、真っ赤な嘘を包み込んでいる安倍政権、いやですね。
Commented by saheizi-inokori at 2015-05-30 20:27
> 蛸さん、それもいけるかな。
Commented by saheizi-inokori at 2015-05-30 20:28
> ikuohasegawaさん、ご迷惑をおかけしました。
こんな他愛のないインチキに騙されるのがちと情けないです。
Commented by saheizi-inokori at 2015-05-30 20:30
> sheri-sheriさん、香ばしくて、ちょっと油の味もして、豆腐の味もして、熱いところにジュッと醤油を垂らして食うのがたまらないです。
Commented by saheizi-inokori at 2015-05-30 20:30
> sheri-sheriさん、なんとか独り立ちするまで元気でいて欲しいと思います。
Commented by saheizi-inokori at 2015-05-30 20:32
> 喜洛庵上々さん、私の集中力なんてもう一分も続きません。
もしかすると志ん輔は別のことを言ったのかもしれないです。
Commented by saheizi-inokori at 2015-05-30 20:34
> sweetmitsukiさん、まさに安倍!ですね。
牛、きっとモノを運んだり畑を耕すのに使ったのでしょうね。
どんな農耕機械があったか調べなければいけませんが。
Commented by saheizi-inokori at 2015-05-30 20:40
> poirier_AAAさん、昼ごろカミさんが友だちと見にいったら赤いのはすっかり抜かれていたそうです。
太宰治の小説で、なにかアリエナイ不思議をあると思ってしまった自分を哀しく思うというようなのがあったなあ、ご存知ですか。
Commented by fusk at 2015-05-30 21:16 x
パリの都市開発で。以前ワインの倉庫群だった場所が
公園になっていて。
セーヌ河から水を引いた人工池が作られています。
鴨、クイナ。鷺もいて。ちょうど今頃の季節には小鴨が群れなして泳ぎ回る、数を数えたことがないから。何かに殺されているまではわかりませんが。
一度 獺も見たから、きっと弱肉強食ってことも自然界?にはあるのでしょうね。(卵が全部育つと鴨だらけになって困ると嫌なことを言う奴もいるのですが。。。笑)
Commented by saheizi-inokori at 2015-05-30 21:30
fuskさん、いくら鴨が増えてもフランス人はみんな食べてしまうのではありませんか?青くびかな。
Commented by fusk at 2015-05-31 06:39 x
フランス人は狩猟民族と言われているから。
野生の獲物gibierを食べる習慣はある?というものの
その獲物として売られているほとんどのものはじつは家禽として買われているものです。
食べている鴨もほとんどが合鴨。でないと硬くて臭い?し
狩猟を待っていたら、パテにできるほどの量もない。
Commented by saheizi-inokori at 2015-05-31 09:28
> fuskさん、日本はいま鹿、猪などが増えて駆除に苦労しています。
このままでは農業の危機。
食えばいいのですが、狩る人、さばく人、流通がうまく行ってないから、処理も大変です。
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by saheizi-inokori | 2015-05-30 10:41 | 落語・寄席 | Trackback | Comments(20)

ホン、よしなしごと、食べ物、散歩・・


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