男の凶悪な獣性、「宮戸川・全」、喬太郎の凄さ 千鳥ヶ淵は満開
2015年 04月 01日
そこから千鳥ヶ淵をぶらぶら。
去年も落語研究会の前に歩いたのだ。
花筏ができていない、9・9分咲き。
朝、公園に30人ほど集まって準備体操をしていた歩く人たち、花も満開、天気もよし、良かったね。
マンネリの幸せ。
豆乳の小さいのをひとつくれた。
まるまる肥えた金魚のマルッコ、見てた人が「きれいな金魚、芸者になったら素敵だ」。
それを聞いた金魚が、芸者になって飼い主の魚屋に恩返しする。
いつもおいしいお麩をありがとうございます。のんびりした白昼夢のような噺。
兼好「花筏」
千鳥ヶ淵は今日あたりが花筏の見ごろか。
こちらの花筏は相撲取りの名。
相撲、花筏ときたらもう少し花のある語りが欲しかった。
扇遊「長屋の花見」
この時期、最も好きな噺のひとつ。
貧乏長屋、戸無し長屋(雨戸もなにも薪にしてしまう)の面々、
人間みんな一皮むけばゲーコツ(骸骨)達観して(せざるを得なくて?)わいわい花見に行く。
莚の毛氈を
なんだか猫の死んだの埋めに行くみたいだな縁起でもないことばかり言って担いでいく。
ブーブー言いながらも大家のシャレに乗っかっているのが、聴いて楽しい。
今月の月番、幹事なんだから酔え!ガブガブ、お茶けを飲んで酔ってみせる。
鬨の声でもあげてくれ、その間に喰っちまうボリボリ、大根のカマボコ。
ボ~リボリのガ~ブガブ、干物も一人二匹宛あるんだ、シラス干しだけど。
店子も大家も優しい、粋な長屋だぜ。
交通が便利になって泊まりの仕事がなくなったのが淋しい。
そうそう、夜行で秋田に出張する男を「送別」するために上野駅の食堂で飲んだなあ。
彦六と飛行機に乗った時、相当揺れたが彦六は泰然自若、
心配するこたあねえよ、落ちても下ァ雪だからとか、師匠の柳朝と上だけ仕切られてお湯は通じている男女混浴の露天風呂に入った時、師匠がよせばいいのに潜って女湯を覗いてきて、詰まらねえ婆ァだ、というと
家内です。隣の男がポツリ。
こう書いていても伝わらない面白さ、一朝のあのイイ間のマクラ。
若い頃、彦六の音源で勉強、その後志ん朝に稽古をつけてもらったというネタ「蔵前駕籠」。
その後ほとんどやらなかったので、ネタおろしみたいなものだ、とパンフレットに長井好弘が書いている。
ぴちっと端正で楽しくて、申し分なし。
帰宅が遅くなった半七とお花が霊岸島のオジサンの家の二階で雷に怯えて思わず抱き合って、「嬉しい仲」になるまでを滑稽に語るのが「上」。
この後、夫婦になった二人。
幸せに暮らしていたが、お花が浅草に行ったきり行方不明になる。
諦めて三回忌をした、その帰り半七はふとした気分で船に乗る。
そこに飛び込んできた酔っぱらった船頭仲間の亀が、3年前にお花を仲間とかどわかし凌辱、顔を知っていたので殺して捨てたことを問わず語り。
暗い底光りのするような目で、己の凶悪な獣性がしでかしたおぞましい一部始終を語る。
きれいごとのみじんもない、赤裸々な悪の露出。
満場固唾をのんで聴きいった。
これで様子がからりと知れた!半七は亀を殺す。
それは夢の中の出来事、お花は元気で働いているというサゲに客は救われる。
今までよく聴いた「上」がいかにも軽い導入部でしかないことが良く分かった。
喬太郎の底力!
「カメラ、携帯、帽子、リュック、持った?」心配してくれるお母さん、ありがとう。
て、いうかこの照明、ふつうの白色電球じゃなくてLEDじゃあないんですか?
この近さだと白色電球じゃあフィラメントが写り込むはずなんですけど真相はわかりかねます。
でも気になります。
こんどよく見てきます。
早く行かないと!
フランスにも桜はありますが八重桜が多くこんなような煙るような水の美しさに映える桜の並木が続くような美しさは、ありません。
まさに春爛漫ですね。
saheiziさんのブログのお蔭でしばし日本の春を味わえました。有難うございます。
縄文時代から日本人の遺伝子に刷り込まれているのかもしれないですね。
あの亀の凶悪、狡さ、卑怯は雲助では人が良すぎるかな。
通しはめったにやらない、私は初めてでした。
夢落ちは落語の用語だと思っていましたが、、。
「鼠穴」「天狗裁き」「夢金」、、。
そうか、「落ち」って落語より先にあった、だから落語っていうんですね。