山鯨、牡丹、、俺のことかと亥のさんが 「柳家小満んの会」
2014年 11月 20日
午後は歯医者。
義歯のための歯型をとったり掃除をしてくれる技士が美人だけど、「それじゃ椅子を倒しますねえ~」、子供に言うような言い方が気になっていた。
そしたら『佐平次さんのフアッションはご自分で選んだのですか。とてもおしゃれですね』だって。
とたんに、赤ちゃん言葉でも許してつかわす。
夕方の落語会は横浜関内、開場まで時間があったので、半世紀も前に住んでいたところを探して歩いたりわざと路地裏に迷いこんだり、、銭湯の前に出た。
木枯らしで寒かったから銭湯はご馳走也。
白い泡の出る浴槽で、う~む、うなってみた、いい気持。
ホームレスみたいに汚れた人が入ってきたので泡食って出たら、ぶつかりそうになって「すみません」、丁寧に謝る人がいた。
みると全身表も裏も刺青。
柔和な顔でお腹がでちゃって、鍾馗様みたいなのも肥満体。
健さんとはだいぶ違う。
伊勢佐木町は昔日の面影もなく、なんか外国(アジア)のウラサビタ繁華街という感じ。
ユニクロの薄いダウンをリュックにしまっていたのを出して着る。
関内小ホールで「柳家小満んの会」。
さん坊が「松竹梅」を自己流のヒネリを加えてやる。
こういう改ざん?はもう少し上達してからやった方がいい。
小満ん「猪買い」
11月24日は玄猪(げんちょ)、亥の子餅を食い炬燵を出す日から始まって「猪肉」は「亥の肉(しし)」、「鹿肉は「鹿(か)の肉(しし)」と言ったとか、猪の肉の薬食いの噺からネタに。
そそっかしい江戸っ子が大家から冷え症の治療に猪の肉を食えと勧められる。
肉屋で売ってるような獲って時間をおいて柔らかくなったのでは効き目がないから鉄砲で撃って直ぐの”ギシギシする”ような肉を貰ってこい。
大山の猟師を訪ねて、目の前で鉄砲を撃ってすぐの肉をくれとせがむ。
雪の降る中をたった500匁の肉を買うために江戸っ子がああでもこうでものワガママを大きく受け止める猟師。
雄と雌の夫婦連れの猪、大きいけれど肉は硬い雄にするか、小さいが柔らかい雌にするか、撃ったらすぐに食わせてくれるか、鍋はあるか、酒も飲ませろ、江戸っ子は猟師になかなか撃たせない。
ズド~ン!雄が倒れ雌が逃げる。
倒れた雄をみて江戸っ子が「これは新しい肉か?」
猟師、「撃ったのをみてたじゃないか、ほら」と銃の台尻で猪をつつくと気絶していただけの猪が起き上がって逃げる。
(昔よく行った有隣堂書店)
小満ん「忍三重」
駆け落ちした旅芸人夫婦、それを救う、旅の一座の看板役者とそれを追いかけてきた善光寺の芸者夫婦。
照る日曇る日、照日は少なく、度重なる不運、不幸に負けてしまうのではなく、さればとて眦決して抗うのでもなく、妙に明るく受け流して助け合って生きていく。
飛騨高山の橋のたもとで半身変わりの一人芝居をやったり、いよいよになるとシャレで芝居仕立ての泥棒になったり。
料理屋の台所に忍び込んで見つけたのが鱈の煮つけ、
料理屋の主人が洒落っ気のある男で、もっとやれとけしかける。
のりがいいから口上までやって、茶碗酒まで飲んでいい気持になって雪の降りしきる表に出た夫婦がかっぽれを踊って帰っていく。
居残り佐平次の最後の場面をちょっと思いだす。
さすらう芸人の諦観・哀愁が漂うユーモア。
小満んはいつもより固有名詞の言い間違いや言いよどみが多かったが、珍しい噺の味わいはこの人の独擅場だ。
(こんな本屋が頑張っていた)
小満ん「八五郎出世」
先週聴いた喜多八の「妾馬」と同じ噺。
大名が駕籠の中から長屋のおつるを見初めて側女にと所望、意を受けた若侍が長屋の連中が井戸に落ちた何だか(スルメと聞こえたが)を拾おうと大騒ぎしているところに行く。
おつるの母・おくら婆さんが、「厩火事」のオサキサンみたいな能弁、早とちりが愉快。
八五郎が大名に逢いに行く。
酒を飲む場面はカット。
士分にとりたてられて石垣蟹右衛門と名乗らされ、馬まわりになる。
乗ったことのない馬にまたがり、長屋の連中と馬上にて対面、「無礼打ちしてやる」「遊びに来いよ、殿様に合わせてやる」、侍ごっこみたいなもんだ。
でも馬術の心得がないことを見抜かれて、馬と槍持ちが馬鹿にしてサボタージュ、動かない。
困った八五郎ならぬ蟹右衛門の顔が目に浮かぶ。
珍しく「八五郎出世」のところまでやって、これまた随所にニヤッと笑わせるクスグリをちりばめた。
例によって居残り会は三人、明日早いという人もいたのに、けっきょく帰宅は明日。
猪鍋は食わずにイベリコ豚とカワハギ、カキフライなどでグビグビ。
でもしかし、早起きして朝飯を作りサンチの散歩に行く隠居也。
サビ~!
義歯のための歯型をとったり掃除をしてくれる技士が美人だけど、「それじゃ椅子を倒しますねえ~」、子供に言うような言い方が気になっていた。
そしたら『佐平次さんのフアッションはご自分で選んだのですか。とてもおしゃれですね』だって。
とたんに、赤ちゃん言葉でも許してつかわす。
木枯らしで寒かったから銭湯はご馳走也。
白い泡の出る浴槽で、う~む、うなってみた、いい気持。
ホームレスみたいに汚れた人が入ってきたので泡食って出たら、ぶつかりそうになって「すみません」、丁寧に謝る人がいた。
みると全身表も裏も刺青。
柔和な顔でお腹がでちゃって、鍾馗様みたいなのも肥満体。
健さんとはだいぶ違う。
伊勢佐木町は昔日の面影もなく、なんか外国(アジア)のウラサビタ繁華街という感じ。
ユニクロの薄いダウンをリュックにしまっていたのを出して着る。
さん坊が「松竹梅」を自己流のヒネリを加えてやる。
こういう改ざん?はもう少し上達してからやった方がいい。
小満ん「猪買い」
11月24日は玄猪(げんちょ)、亥の子餅を食い炬燵を出す日から始まって「猪肉」は「亥の肉(しし)」、「鹿肉は「鹿(か)の肉(しし)」と言ったとか、猪の肉の薬食いの噺からネタに。
そそっかしい江戸っ子が大家から冷え症の治療に猪の肉を食えと勧められる。
肉屋で売ってるような獲って時間をおいて柔らかくなったのでは効き目がないから鉄砲で撃って直ぐの”ギシギシする”ような肉を貰ってこい。
大山の猟師を訪ねて、目の前で鉄砲を撃ってすぐの肉をくれとせがむ。
雪の降る中をたった500匁の肉を買うために江戸っ子がああでもこうでものワガママを大きく受け止める猟師。
雄と雌の夫婦連れの猪、大きいけれど肉は硬い雄にするか、小さいが柔らかい雌にするか、撃ったらすぐに食わせてくれるか、鍋はあるか、酒も飲ませろ、江戸っ子は猟師になかなか撃たせない。
ズド~ン!雄が倒れ雌が逃げる。
倒れた雄をみて江戸っ子が「これは新しい肉か?」
猟師、「撃ったのをみてたじゃないか、ほら」と銃の台尻で猪をつつくと気絶していただけの猪が起き上がって逃げる。
ほれみなさい、あんなに新しい江戸っ子と大家、途中の独楽屋、猟師、その子、自分のことしか考えられない江戸っ子の身勝手で頓珍漢な会話が爆笑ではないじわじわとオモシロイ。
小満ん「忍三重」
駆け落ちした旅芸人夫婦、それを救う、旅の一座の看板役者とそれを追いかけてきた善光寺の芸者夫婦。
照る日曇る日、照日は少なく、度重なる不運、不幸に負けてしまうのではなく、さればとて眦決して抗うのでもなく、妙に明るく受け流して助け合って生きていく。
飛騨高山の橋のたもとで半身変わりの一人芝居をやったり、いよいよになるとシャレで芝居仕立ての泥棒になったり。
料理屋の台所に忍び込んで見つけたのが鱈の煮つけ、
ありげてえ、かっちけねえ(かたじけない)、ここであったが鱈の煮つけ鎌倉三代記の「宝蔵破り」のセリフと仕草、裏で女房が「チチチチンチン」と「忍三重」を弾く。
料理屋の主人が洒落っ気のある男で、もっとやれとけしかける。
のりがいいから口上までやって、茶碗酒まで飲んでいい気持になって雪の降りしきる表に出た夫婦がかっぽれを踊って帰っていく。
居残り佐平次の最後の場面をちょっと思いだす。
さすらう芸人の諦観・哀愁が漂うユーモア。
小満んはいつもより固有名詞の言い間違いや言いよどみが多かったが、珍しい噺の味わいはこの人の独擅場だ。
小満ん「八五郎出世」
先週聴いた喜多八の「妾馬」と同じ噺。
大名が駕籠の中から長屋のおつるを見初めて側女にと所望、意を受けた若侍が長屋の連中が井戸に落ちた何だか(スルメと聞こえたが)を拾おうと大騒ぎしているところに行く。
おつるの母・おくら婆さんが、「厩火事」のオサキサンみたいな能弁、早とちりが愉快。
八五郎が大名に逢いに行く。
酒を飲む場面はカット。
士分にとりたてられて石垣蟹右衛門と名乗らされ、馬まわりになる。
乗ったことのない馬にまたがり、長屋の連中と馬上にて対面、「無礼打ちしてやる」「遊びに来いよ、殿様に合わせてやる」、侍ごっこみたいなもんだ。
でも馬術の心得がないことを見抜かれて、馬と槍持ちが馬鹿にしてサボタージュ、動かない。
困った八五郎ならぬ蟹右衛門の顔が目に浮かぶ。
珍しく「八五郎出世」のところまでやって、これまた随所にニヤッと笑わせるクスグリをちりばめた。
猪鍋は食わずにイベリコ豚とカワハギ、カキフライなどでグビグビ。
でもしかし、早起きして朝飯を作りサンチの散歩に行く隠居也。
サビ~!
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ikuohasegawa at 2014-11-20 15:47
そうですか、昨晩は関内ホールへお越しでしたか。
0
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at 2014-11-20 15:55
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
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喜洛庵上々
at 2014-11-20 18:35
x
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saheizi-inokori at 2014-11-20 21:15
ikuohasegawa さん、そうです、「団欒」でした。
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saheizi-inokori at 2014-11-20 21:20
喜洛庵上々さん、ひょっとして、とお待ちしていましたよ。
弁天湯みたいなちょっと危なげの銭湯、いいですね。
弁天湯みたいなちょっと危なげの銭湯、いいですね。
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saheizi-inokori at 2014-11-20 21:22
鍵コメさん、えッ?能楽堂でストレッチ?やったかなあ。
世間は狭い、知人を辿ると世界中、オバマでも天皇でもつながるには6人でイケるそうですよ。
世間は狭い、知人を辿ると世界中、オバマでも天皇でもつながるには6人でイケるそうですよ。
いやぁ、楽しかったですねぇ、居残り会!
そして、小満んの渋い高座。
ちょっとした言い間違いなどにとらわれる私なんぞは、佐平次さんの姿勢を見習わなきゃいけないと、この記事を読みながら反省しきり、です。
そして、小満んの渋い高座。
ちょっとした言い間違いなどにとらわれる私なんぞは、佐平次さんの姿勢を見習わなきゃいけないと、この記事を読みながら反省しきり、です。
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喜洛庵上々
at 2014-11-20 22:05
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失礼をいたしました。
日本橋へは家内と参りますので、改めて!
日本橋へは家内と参りますので、改めて!
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j-garden-hirasato at 2014-11-21 06:17
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reikogogogo at 2014-11-21 09:22
街は華やいで居ますね。
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saheizi-inokori at 2014-11-21 09:41
小言幸兵衛さん、○○とか××のような噺家が言い間違えをすると気になりますが。小満んの場合はそれもまた良しかな。
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saheizi-inokori at 2014-11-21 09:42
喜洛庵上々さん、楽しみにしてます。
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saheizi-inokori at 2014-11-21 09:43
j-garden-hirasato さん、9時ごろから始まったせんじつは早い開始でした、、が。
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saheizi-inokori at 2014-11-21 09:44
reikogogogo さん、ネオンサインだけがね。
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at 2014-11-22 11:59
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
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saheizi-inokori at 2014-11-22 13:57
鍵コメさん、お会いできたら良かった^^。
by saheizi-inokori
| 2014-11-20 12:21
| 落語・寄席
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