ウルトラX級の離れ技の連続 目が回るぞ マイクル・コナリー「真鍮の評決」(上下)
2014年 08月 29日
ゆうべの夜中からいろいろあって今日もいろいろあっていろいろな一日でした。
毎日更新が途絶えては一大事だからあっさり本の紹介をして晩飯を食いに行きます。
呑んじゃうと記事を書く元気がなくなるかも知れないので。
この間紹介したコナリーのリンカーン弁護士シリーズの第二作だ。
いくら面白いシリーズでも続けて4冊(上下×二作)読むのはちょっと食傷する。
図書館に予約の仕方がまずかったのだ。
食傷した気分で紹介したらコナリーに申し訳ないかもしれない。
が、やはりちょっと綱渡り、アクロバットの連続が過剰な感じがした。
どんでん返しにつぐどんでん返しがマイクル・コナリーの魅力のひとつではあるけれど。
今回はとくに腸ねん転級だった。
法廷における判事と陪審を標的にした検事、弁護士の丁々発止は息を呑ませるスリルとサスペンス(ほら、いい加減な文章になってる)。
(消防会館)
別れた妻が一緒に暮らしている娘に自分のことを褒めていたと聴き、喜び、もしかするとまだ脈があるかと期待するのは落語の子別れだ。
「推定無罪」が原則だけれど実際には圧倒的に検事=州側の方が強く、推定有罪から始まる、というのは日本でも同じだ。
第二部の題名・「スーツケース・シテイ2007年」のスーツケースシテイとはロスアンジエルスのことだという。
だれもがどこかほかのところからやって来て、だれも本当には錨をおろさないたぐいの場所、短期滞在の場所。
夢に引き寄せられた人々、悪夢から逃げ出す人々、だれもが必要とあらば逃げ出す準備、旅行カバンに荷造りを済ませている。
東京もスーツケースシテイの面影はある。
ただ用意したスーツケースが埃をかぶって、中に入った衣類が時代遅れでサイズも合わなくなっているのに、逃げ出せなくなってしまった人々が多いのじゃないか(俺も含めて)。
ま、これは本書とはあまり関係もない感慨だけれど。
次の作品はもう少し時間をおいてから読むことにしよう。
こんな超絶技巧を食傷したなんて贅沢極まる言語道断也。
さ、シャワーを浴びて出かけよう。
訳 古沢嘉通
講談社文庫
毎日更新が途絶えては一大事だからあっさり本の紹介をして晩飯を食いに行きます。
呑んじゃうと記事を書く元気がなくなるかも知れないので。
いくら面白いシリーズでも続けて4冊(上下×二作)読むのはちょっと食傷する。
図書館に予約の仕方がまずかったのだ。
食傷した気分で紹介したらコナリーに申し訳ないかもしれない。
が、やはりちょっと綱渡り、アクロバットの連続が過剰な感じがした。
どんでん返しにつぐどんでん返しがマイクル・コナリーの魅力のひとつではあるけれど。
今回はとくに腸ねん転級だった。
法廷における判事と陪審を標的にした検事、弁護士の丁々発止は息を呑ませるスリルとサスペンス(ほら、いい加減な文章になってる)。
別れた妻が一緒に暮らしている娘に自分のことを褒めていたと聴き、喜び、もしかするとまだ脈があるかと期待するのは落語の子別れだ。
「推定無罪」が原則だけれど実際には圧倒的に検事=州側の方が強く、推定有罪から始まる、というのは日本でも同じだ。
だれもがどこかほかのところからやって来て、だれも本当には錨をおろさないたぐいの場所、短期滞在の場所。
夢に引き寄せられた人々、悪夢から逃げ出す人々、だれもが必要とあらば逃げ出す準備、旅行カバンに荷造りを済ませている。
東京もスーツケースシテイの面影はある。
ただ用意したスーツケースが埃をかぶって、中に入った衣類が時代遅れでサイズも合わなくなっているのに、逃げ出せなくなってしまった人々が多いのじゃないか(俺も含めて)。
ま、これは本書とはあまり関係もない感慨だけれど。
こんな超絶技巧を食傷したなんて贅沢極まる言語道断也。
さ、シャワーを浴びて出かけよう。
訳 古沢嘉通
講談社文庫
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sheri-sheri at 2014-08-29 23:05
今晩は。saheiziさん、もう御帰宅なさったのですか・・?それとも愉しく外出中ですか?さてさて、スーツケースシティ2007・・何か哲学的なコメントですね。素敵な文章。文が書けないのに上から目線で誠に失礼極まりなくすみません。 まぁ、許して下さいね。消防局の展示、なかなか絵なっていてカッコいいと思いました。ディスプレイされているものは、やはり赤が基調ニなってますが、その赤が美しいと思いました。では、お休みなさい。
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saheizi-inokori at 2014-08-30 13:07
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mother-of-pearl at 2014-08-30 13:50
LAがスーツケース・シティ
まさに、その通りの生き方をしている私には・・深い言葉です。
東京だけではなく、考えてみれば、私は“スーツケース・ライフ”を生きているのかも知れません。
どんなにお忙しくても更新を欠かさない意思の強さに感服!
まさに、その通りの生き方をしている私には・・深い言葉です。
東京だけではなく、考えてみれば、私は“スーツケース・ライフ”を生きているのかも知れません。
どんなにお忙しくても更新を欠かさない意思の強さに感服!
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saheizi-inokori at 2014-08-30 14:21
mother-of-pearさん、生きとし生けるもの、すべてスーツケース人生かも。
by saheizi-inokori
| 2014-08-29 18:20
| 今週の1冊、又は2・3冊
|
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Comments(4)