シンガポールから来た人は「田園」に感動した 尾山台『田園 安斎』

このところちょっと続いたせいか、朝身体が重くてストレッチをする気になれない。
そういうときこそ一歩前に出てやれば元気がついてくると頭では分かっていても。
しょうがないからシャワーを浴びようと風呂場に行ってふと上を見ると天井がずいぶん黴のようなもので汚れている。
さっそくブラシでごしごしやったらきれいになった。
背伸びをして前後左右に身体を振って、、まあ、これで今朝のストレッチは好しとしよう。
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昨日はシンガポールに住んでいるMさんが来日、夕ご飯をつきあってくれた。
尾山台で待ち合わせて少し商店街をぶらぶら、シンガポールと比べると天国のようないい気候、人通りも多すぎず好い街だなあ、と帰国後の住所のことも考えているらしい。
なにかにつけてまもなく中学に上がる子供のことを優先に、ここなら友達ができそう、などと考えている。

新しい店が二軒も出来ていた。
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(商売熱心な本屋さんは休日)

四半世紀も前に会ったのは俺が地方の支店長をやっている時の新人としてだった。
社内報の正月号に支店長挨拶を書いてくれと言われて、あんなもの誰が読むか、と代案として出したのがその年の干支三代を代表するの社員座談会、俺もその干支で彼女は二回り違う新人として出席した。
物おじせずはきはきと夢を語るのに感心した。
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俺は若者たちを集めてはいろんな仕掛けをしていた、その折も俺を肩書で呼ばずにニックネームで呼んでいろんな提案をしてくれた。
ダメ元だと思いながら連絡してくれたのが2日だったろうか。

カミさんも旧知の人、さあ、どこで食事を、そりゃここでしょ、例の尾山台・『田園』となった。
この店は義母が来たときとかカミさんの誕生日だとか特別なことのあった日に、平均すれば旬刊、季節刊なのだが、シンガポールからとなれば週刊もやむを得ない。

安斎さん「こないだとかぶっちゃうなあ」と言いながら、いろいろ見繕ってくれた。
↑の「ズワイガニの春巻き」は本邦初公開。
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「ウドとアオリイカのぬた」
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「手羽先の胡椒煮、新じゃが、インゲン」、ニコゴリもうまい。

シンガポールに赴任(夫君)といわれて、あんな人工的な都市にいきたくないと布団カブってしまったけれど、行って三年、いろんな国の人との付き合いなども始まり、やっぱり行って好かった、好い体験をしたという。
若い頃と変わらず表面的なことにとらわれずきちんと物事を考えて前に進む姿が健在。
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大きなアサリが山盛りの潮汁。

昔の話にも花が咲いた。
俺のモットーはバカの一つ覚えのように「現場第一」。
神出鬼没に現場に姿を現して社員とくに管理社員を驚かせたこと、「あれが、私の今までの生き方に大きな影響を与えた」と言ってくれたのは嬉しかった。

年を取って過去のことを思いだすことが多い日々、自分の失敗とか至らなかったことを今頃はっと気がつくようなことが多く、正直なところめげ気味だった。
それをお世辞もあろうが、「そうでもなかったよ、○○さんの生き方を好いていた人も多かった」といわれてほっとする隠居だ。
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刺し盛り、メジがトロットして上品な脂でたまらない。
このほかに「レンコンの明太子和え」、「ゴマ豆腐、カボチャソース」、「筍とホタルイカ、木の芽和え」などが出て、「こないだ食った海鱒、うまかったなあ」と催促するようなことを言ったら、今度も山もりの「焼きタケノコと海鱒」、いくらかぶったって全然ノープロブレムなのよ。
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豪快な浅漬け、これに付ける特製味噌をこっそり貰って帰る。

麩饅頭もシンガポールにあるのかどうか、うまそうに食べてくれた。

このところ続いて、と書いた↑のは、このようなことを指しているのです。
Commented by m-rica at 2014-05-05 14:44
ベストを尽くされておられる*人は後ろ姿を見るのですね。
Commented by ジュ at 2014-05-05 14:54 x
ほっとする隠居だ。」のあとにお刺身の盛り合わせが横に静かに連なっている写真を見て素晴らしい繋がりが感じられ手が止まってしまいました^^
Commented by saheizi-inokori at 2014-05-05 15:38
m-rica さん、一生懸命であったことだけは嘘隠しはないのです。
その一生懸命が独りよがりな方向違いのものだったかとへこんでいたのですが、少し元気がでました。
所詮済んだことなのですが。
Commented by saheizi-inokori at 2014-05-05 15:39
ジュさん、ははは、刺身のつながり、面白いなあ。
Commented by unburro at 2014-05-05 16:10
先日に続いて、ほんとうに良いお料理ですね。
料理人の気持ち、心意気が真直ぐに料理にあらわれている。
こういうお店を一軒知っているだけで、良い人生といえるのではないでしょうか。
そして何より、一緒に食べる人が、良い人であることが、最高の宝物ですね。
Commented by saheizi-inokori at 2014-05-05 16:43
unburroさん、彼女もシンガポールではこんなふうに丁寧に作られた料理には巡り合えないと羨ましがっていました。
一応和食はたいていあるようですが。
Commented by noreizoko at 2014-05-06 00:55
勉強になります。良い先輩をお持ちで彼女も幸せですね。
Commented by at 2014-05-06 06:44 x
春巻、美味しそうですね。それとも春巻風揚げものですか?

さるべき中華料理店に行っても、高いもんじゃなく、
春巻や焼売を注文してしまいます。それに炒飯。
庶民派、と自称しています(笑)
Commented by j-garden-hirasato at 2014-05-06 09:56
二回りくらい下の世代になると、
価値観とかも全然違うから、
変に気を使うところのなく、
逆に話しやすいところがありますね。
自分の職場でもそうです。
若い人としゃべると、
元気がもらえる気がします。
Commented by ikuohasegawa at 2014-05-06 10:11
シンガポールからの人でなくても羨ましいです。田園。
Commented by saheizi-inokori at 2014-05-06 10:42
noreizoko さん、不肖の上司ですが見捨てないことは、ありがたい。
Commented by saheizi-inokori at 2014-05-06 10:45
福さん、春巻の正確な定義を知らないのですよ。
蟹の身が入ってました。
私は庶民です^^。
たまにこういうちょっとセレブっぽいものを食うのが数少ない楽しみなのです。
Commented by saheizi-inokori at 2014-05-06 10:46
j-garden-hirasato さん、その通り、よく言う「元気をもらう」でした。
向上心を持っている若者っていいですね。
Commented by saheizi-inokori at 2014-05-06 10:47
ikuohasegawa さん、好い店を知りました。
もうかれこれ10年近いかもしれないです。
Commented by ginsuisen at 2014-05-06 11:07
ここにも行きたいわー。美味しそう。
Commented by saheizi-inokori at 2014-05-06 12:31
ginsuisen さん、ソウルにもね^^。
Commented by junko at 2014-05-07 06:34 x
Ciao saheizi さん
あのーーーー私ははるばるイタリアからですが、、、 笑

Saheizi さんが真のある 芯のある生き方をしていたのは、昔を知らなくてもわかりますよ
現場主義。私もそう思います
Commented by saheizi-inokori at 2014-05-07 10:29
junko さん、ありがとう。
見かけ倒しかもよ^^。
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by saheizi-inokori | 2014-05-05 12:32 | 気になる店・ひと皿 | Trackback | Comments(18)

ホン、よしなしごと、食べ物、散歩・・


by saheizi-inokori