遅れてきた青年の友情はねじれている 三浦しをん「まほろ駅前多田便利軒」
2014年 05月 03日
昨日ちょっと触れたおつまみで読んだ本。
まほろ市、東京都でありながら神奈川県に突き出してバスは横中バス(神奈中?)が走っている。
国境の町なのだ。
そこで育って、まほろ高校を卒業した中年同級生が偶然出会う。
ひとりは多田便利軒なる便利屋稼業、もうひとりは行くところも仕事もない変人(気をつけていないと”向こう側に行ってしまう”、暴力の世界に)。
フウテン、名前は行天は便利屋・多田の事務所兼自宅に転がり込む。
二人ともワケアリの独身。
持ち込まれる依頼は普通の仕事のようで、実は裏があって、二人は巻き込まれてしまう。
チャンドラーってほどでもないが暴力もあるし、ヤクザさんも、殺されはしないが可愛い女も出てくる。
ちょっと変わった遅れてきた友情物語。
「やり直せることなんかほとんどない」、けれど
まだだれかを愛するチャンスはある。与えられなかったものを、今度はちゃんと望んだ形で、お前は新しくだれかに与えることができるんだ。そのチャンスは残されている。ともいうし、
愛情というものは与えるものではなく、愛したいと感じる気持ちを、相手からもらうことをいうのだともいう。
マーロウ君はどう思うかな。
今目の前にある育ての親の愛か、血のつながりか、そんなテーマも登場する(連作短編なのだが)。
「MONKEY」の巻頭短編、ブライアン・エヴェンソン「ザ・パニッシュ」のテーマ、子供の頃に怪我させられた事件に大人になって再会した男たちがどう対処するか、というシチュエイションもある。
人生はドラマじゃ、同じような事件があってもそれに対処する仕方がヒトミナ異なるドラマじゃ。
文春文庫
後から考えると、あそうか、という感じもしないでもないですが。
分かりやすいのです。
二人が、ほとんど、あの原作のまま、動きます、のたりくたりと。
三浦→舟・映画→松田龍平→TV多田便利軒と、行き着きました。とにかくTVの中で二人はタバコをショッチュウ吸います。初期のボッシュのように。
マルボロのハッカ入りってのがなあ。
私は一日百本、ピース、シンセイ、イコイ、、さいごはチェリーだった。
25年以上も前に止めたのに、こうして書いていると喫いたくなるから怖いです)。
削除、やってみます、ありがとう。
まほろ駅前シリーズも面白そうですね。
MONKEYは買ったけれども積ん読になってます。
木内昇の笑い三年…も茗荷谷の猫もいいですねぇ。しっとりと心に残ります。
さへいじさんと本の傾向がリンクして嬉しくなって
久しぶりにコメントいれましたぁ。
肉フェスは今夜までか...。
まだ並んでるのかなぁ。
行きたいような、どうでもいいような。笑。
うまいんです、この人。